操体法大辞典

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頸椎の調整 (視診触診講座)

今日の視診触診は、操体のテクニックで言えば、最高峰??とも言える「頸椎の調整」をやりました(コレ、大好きなんですけどね)

 

これは、初心者や、好奇心旺盛で迂闊に人に試しそうな人(手技療法の恐さを知らない人)がいる場合は「絶対」やりません。

 

中には「見るだけで、試しちゃダメ。ちゃんとできる時になったら、教えるから」と言っても、やる人がいるからです。

 

今日の参加者はベテラン揃い(面白いのですが、ベテランほどしっかり勉強に来ます)だったのと「首が回りません」というメンバーがいたからというのもあります。

 

★限られた人以外には「封印」しています。

 

これは、上手くいくと「スコーン」という感じです。

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「万病を治せる妙療法」より。

 

橋本敬三先生がNHKの番組の中で、患者さんの首の調整を「めちゃくちゃ簡単そう」にやっています。

 

また「万病」の173〜4ページに「寝違え」として、こちらもさも簡単そうに書いていますが、実際は簡単ではありません。ポイントは、頸部にかける介助の「場所」と「方向性」です。

この辺りを理解せずに、素人がやると危険です。操体は危険なものではありませんが、
操者の無知や無理解は危険です

 

(「万病」をよく読むと『素人はやらないほうがいい』と、何箇所か出てきます。実際、やらないほうがいいものもあります)

 

「牽引し」と書いてありますが「瞬間脱力」した後に、牽引してはいけません。
とっても危険です。

 

「万病」に書いてある操法は全て検証していますが、第一分析でも第二分析でもイケます(私達は、第一分析を否定しているワケではないのです)。

 

しかし「万病」はあまりに「ザックリ」なので、実際の臨床に用いるには、補足が必要です。橋本敬三先生は、人体の運動や構造には詳しい上に、ドクターです。基礎の基礎や触れ方、注意などの「プロなら知ってて当然」のことは書いていないのです。

 

>「牽引し」と書いてありますが「瞬間脱力」した後に、牽引してはいけません。

こういう細かいことを、守ってやっていればいいのですが。

 

というわけで「視診触診講座」では、こういうことを含めて色々やっています。

 

視診触診と言っても、畠山の「ミドルコース」(プロ向け講習)とほぼ同じなんですけどね。