数日前、新アメリカ大統領の「女性蔑視発言」に対するデモがあった。
実は、男性は女性に対し「怒り口調」「命令口調」「上から口調」で言っても良いのだが、オンナはそう言われても「うふふ」とか「たおやかで優しく」という答えを期待されるのである、そういう経験をしたばかりだ。
普段、いくら「女性は偉大です」とか言っていても、日本の政府のように「女性活用」とか言いながらも、実は男尊女卑バリバリ(戦前のように、女性の参政権を奪おうとしているのかも、と思ったりもする)のセンセイ方にはうんざりする。
「女系天皇」がイヤなのは(日本には女性天皇は何人もいるのだが・・)男尊女卑バリバリだからなのだろう。
「侍女の物語」について、私は長い間「読むべき本」として勧めてきた。
映画化もされているが、日本では公開されていない。
マドンナが言っていたが「オンナはオンナが嫌い」なのだ。
トランプに投票したような女性は、オンナが政権を取ったり、トップに立つのがいやなのだろう。
女王が君臨したヨーロッパの国は、女性のトップについて、そんなに狭い意見は持っていないように思える。
なお、著者のマーガレット・アトウッドは、
「Margaret Atwood and THE HANDMAID'S TALE at the Women's March in Toronto and around the world.」と紹介されたように、トロントでのウィミンズ・マーチにピンクの帽子を被って参加している。
これは、中央アメリカが、過激派のキリスト教系の一団のクーデターにより独裁体制となり、女性の権利が一切奪われ、名前もなく「○○のモノ」という名称で呼ばれている時代の話である。時代的には1990年代を思わせる。
例えば「オブフレッド」という主人公の名前は"Of Fred"。つまり「フレッドのもの」という名前だ。
そして、支配階級の男性は、聖書に書いてある通り、妻に子が生まれなければ、侍女に生ませよということで、出産経験のある(つまり、出産可能ということ)女性を「侍女」として、奉仕させられる。
男性絶対優位の独裁体制が敷かれた近未来国家。出生率の激減により、支配階級の子供を産むための「侍女」たちは、自由と人間性を奪われた道具でしかない。侍女のオブフレッドは生き別れになった娘に会うため恋人と共に脱出しようとするが……。辛辣なシニシズムで描かれた戦慄の世界。
- 作者: マーガレットアトウッド,Margaret Atwood,斎藤英治
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2001/10/24
- メディア: 文庫
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ことしHuluで映画が公開されるそうだ。