「操体は未病医学である」
操体は、治療法、施術法の一つでもありますが、もう一つ大きな特徴があります。
それは「操者がからだを壊さない」ということです。
多くの手技療法では「親指を壊したら一人前」とか「どこか壊して一人前」というところもあるそうですが、操体は「操者自身も『からだの使い方、動かし方のルールを体得し、からだを壊さないようにする』という原則が含まれています。
なので、操体施術者が「施術によってからだを壊した」「仕事で無理な姿勢をしてからだをこわした」ということはありません。
★大昔、橋本敬三先生が、患者さんに蹴られて肋骨にヒビが入ったという話は聞いたことがありますが、これは患者さんが何を考えていたのかさっぱりわかりません。これは「事故」と言ってもいいでしょう。
また「足趾の操法®」などは、見よう見まねで真似すると、肝心なポイントを外すので、手首や肘、肩を壊すことがあります(きちんとしたフォームがあるんです)。
「あとでちゃんと教えるから、まだやらないでね」と言ったにもかかわらず、試してみて、肩や肘を壊した輩は何人もいます。
そして、講習を途中でばっくれて開業した輩などは、手首や肩、肘を痛めているかと思います(そこまで繁盛してないか)。
★足趾の操法®などは、ポイントを押さえれば数時間続けても大丈夫なのです。
冗談はさておき(ふふふふふ)
このフォームを守っていれば、どこか故障するということはありません。
なお、整体をやっているという人に聞いたりしますと「からだの使い方動かし方」つまり、どうすればからだを壊さないか、どうすれば運動効率がよくてフォームが美しいかということなどは、習ったことがないと言う人が大半です。
我々は「体が第1」。仕事でからだを壊すわけにはいきません。
まずは「からだを壊さない使い方」を学ぶ必要があります。
操体は「テクニック」の前に「操者自身のからだの使い方、動かし方」を、学びます。
(これが「般若身経」です。健康体操ではなく「からだの使い方、動かし方のルール」なのです)
2018年11月23日開催の「秋季東京操体フォーラム」ですが、テーマは「身体芸術と操体」です。
私は半分位は、スペインでのセミナーの報告をする予定ですが、半分くらいはやはり「身体芸術」について何か伝えたいと思っています。