スペインに行って感じたこと、また、最近海外からの問い合わせで感じたこと、日本各地からの問い合わせから感じたこと。
まず、スペインでは「患者ではなく、患者のからだと対話せよ」ということが議題に上がりました。
通訳をしてくれたTさんによると「患者と、患者のからだの違い」がそもそも理解できないというのです。
まあ、なんとなくわからないでもありません。
操法でもありますが、アタマで考えると「左右均等にやったほうがいいんじゃないか」とか「回数が多いほうが早く治るんじゃないか」ということになりますが、からだは、そんなことは求めていないことがある、ということです。
アタマは「欲張り」で、からだは「そんなに欲張りではない」ということです。
そして、アメリカで操体をやっているという話を聞くと「スリーカウントでラグドール(やわらかいぬいぐるみ)のように脱力」という感じです。
3つ数えてぐにゃっと抜く。
それがアメリカで伝わっている現状のようです。
★操者と被験者が同時に脱力する、というような変なことも伝わっているようです。。
日本でもスリーカウントで脱力、というのもありますが、瞬間脱力させるための、苦肉の策です。
私は今では瞬間脱力はあまりやっていません。というのは「きもちよさ」がききわけられていれば、瞬間脱力は必要ないからです。
もしも「きもちよさ」というキーワードを使っていて「瞬間脱力」させていたら、それはマユツバです。この意味がわからない人は、もう少し勉強が必要です。
また、聞いてみるとパターンと順番が決まっているようです。
これは、プロトコール(手順)を設定すれば、誰でもやりやすいということの弱点でもあります。
確かに料理などは手順が必要ですし、治療法でもプロトコルが設定されているものは数多くあります。
また、手順を決めておいてあげないと、何をやっていいのかわからない、ということもあります。
そして「感覚分析」とは、「手順」では対応し難いものなのです。
そこが、操体の勉強のツボです。
これは豊川稲荷近くのお店でいただいた「七色稲荷」。
左から、プレーン、梅、竹炭、黒糖、柚子、七味、抹茶でした。
一つひとつ、違う個性的な味でした。