先日、東京操体フォーラム実行委員勉強会の際、「東京操体フォーラムの実行委員の面々」は「操体の『滝上一門』のような存在でありたい」という話をしたところ、瀧澤さんがウケてくれた。
滝上一門とは、私が愛読している「密教僧 秋月慈童の秘儀」に登場する、滝上慈光という希代の密教僧(慈童さんのお師僧さん)の一門のことだ。
「仏教界において秘儀・秘術を駆使し、特殊な事例を請け負う一門」

密教僧 秋月慈童の秘儀 霊験修法曼荼羅 5 (HONKOWAコミックス)
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世の中には「操体や操体法やってます」という所はたくさんあるけれど
「あ!あの一門ね」という感じ。
そんな風に言われたら(笑)。
それにしても、我々はよく勉強していると思う。
私や准指導者のT本君やM君は、毎週日曜は朝から晩まで操体だし、実行委員は毎月の「実行委員に特化した、クローズドな勉強会」で勉強している。
T澤君は毎月(多い時は二回とか)、岩手から上京してくる。
★三浦先生も橋本敬三先生がお元気な頃は、毎月仙台に通っていたそうだ。
操体法東京研究会に入って、20年以上経つベテランの先生方も、個人レッスンで、それぞれの課題を研究している。
先週の日曜は、朝8時から12時50分くらいまでずっと勉強会をやっており、午後はそのまま定例講習に入り、終わったのは18時過ぎだった。10時間近く操体の勉強をしていたが、時間が経つのがあっという間だった。
というのは、勉強していてこんなに面白いものはないから。
面白いというのは、人間のからだの変化と、新しい可能性が垣間見えるから。
橋本敬三先生は50年位前に「自分がやってることは60年先を行ってるから、今理解されなくても仕方ない」と、三浦先生に言われたそうだが、それまであと10年。
「昨日の異端は今日の本流」とシマジ先生が仰っている通り、常識を越えたすごいものがやって来ている。
そして、我々実行委員が「それ」に着いていけるのは、やはり長年勉強しているからだと思う。
操体的な思考や理論の組み立て方は、一年二年程度で身につくものではない。
私が操体の勉強で一番身についたと思うのは「応用力」と「想定外対応」だ。
操体は「動かして脱力」と思っていると、寝たきりとかパーキンソンとかリウマチとか、様々な理由でからだを動かせない人に出会った場合、無力となる。
しかし、応用力と想定外対応で切り抜けられる。
現場はテキスト通りにはいかないのだ。