「操体用語」のひとつに、「バルの戒め」というのがあります。
- 頑張るな
- 威張るな
- 欲張るな
- 縛るな
日本人は「頑張る」という言葉が好きです。
操体で「頑張るな」というのは、決してだらしなくしても良いということではありませんが、私はこの言葉が結構好きです。
私は東京大学の職員としても籍を置いています。
周囲には、学術支援専門職員の優秀な女性達が多くいますが、海外に留学して勉強して戻って来ても、就職先がないとか、高学歴の女子に対しては、あまり優しくないのが現状です。先日観た「ビリーブ」も、ルース・ベイダー・ギンズバーグが主席でロースクールを出ても、女だということで、弁護士になれなかったという話が出て来ます(今はアメリカの最高裁の判事です)。
私は大学の英文を出ていますが、うちの一族では、私が最初に四大に行ったというくらいで、最初は親も「短大に行って少しお勤めして結婚」とか考えていたようですし、母親などは「女が四年も大学に行ったら就職できなくなる」とか「四年も大学に行ってどうする」と言われたことを思い出しました。
私の場合、母親が専業主婦だったのと、父親は母親とは反対の意見で「勉強して仕事をしろ」と言われていたので、進学しました。
なお、私は長女だったので、親も張り切った?のか、中学から大学まで、その昔は千葉のいわゆるお嬢様学校に行かせて貰い、ありがたく思っています。
また、受験も中学で一度しただけなので(近所のお姉さんが通っていて、たまたま大して準備もせずに受けたら受かった)、「頑張る」という意識があまりなかったのです。
その代わり「継続」ということは身につけました。
ロック、占い、操体、お寺関係、ボディワーク系、医学、マンガ、アート
って、今でも私が好きなものですが(実は操体が一番新しい)、頑張らなくても続けたら、なんだかモノになった、という話です。
頑張るよりも、地道に続けると言うことを提唱します。
これは、先日から話題になっている、東京大学の上野千鶴子先生の祝辞です。
https://www.u-tokyo.ac.jp/ja/about/president/b_message31_03.html
見事に、現在の女子学生と女性を巡る状況を言い表していますね。
これを読んで「よくぞ言いたいことを言ってくれた」と思った方も多いのではないでしょうか。
フェミニズムはけっして女も男のようにふるまいたいとか、弱者が強者になりたいという思想ではありません。フェミニズムは弱者が弱者のままで尊重されることを求める思想です。