操体法大辞典

操体の専門家による、操体の最新情報など

頸椎問題。

操体では、頸椎の問題を頸椎に触れずに解決させます。

 

三浦先生と私が丁度居合わせた「サロン・ド・シマジ」で、頸椎捻挫で首にギプスを装着したシマジ先生に遭遇した時のことを思い出します。

あの時は、足に触れて首の痛みを解消したんでした。

 

が、椎骨動脈乖離などのような、重篤な場合は病院に行くのが先決です。

 

椎骨動脈解離には特徴的な症状があります。それは、首の後ろや左右どちらか(あるいは両方)の後頭部に突然激しい頭痛が起こり、数日間続くということです。この症状は血管が裂けていくときの痛みであると考えられています。椎骨動脈解離によって脳梗塞くも膜下出血を起こす前に頭痛を自覚される患者さんも多いです。このような症状があり、椎骨動脈解離が疑われる場合は、早めに脳の専門病院を受診し、脳血管を写す検査をして確定診断をしないといけません。専門病院では頭部CT、頭部MRI、MRA(MRIで脳血管を写す撮り方)や脳血管撮影(カテーテル検査)をして、血管の壁が裂けている場所や程度を確定し、早急な治療を開始する必要があります。
椎骨動脈解離を起こしてすぐに病院を受診することができ、血管の裂けている程度が軽度であれば、薬を使った治療で経過をみますが、場合によっては薬の治療に加えて、手術が必要になることがあります。

https://www.saiseikai.or.jp/medical/disease/vertebral_artery/#

社会福祉法人恩賜財団済生会のサイトより)

 

 

私は自分からテレビをつけることは殆どなく、誰かがつけたのをそのまま見るというパターンが多いのですが、昨日たまたま見ていたら、椎骨動脈解離についてやっていました。

動脈の壁は内側から内膜、中膜、外膜の三層構造をしています。このうち一番内側の内膜に傷がついて、そこから血管の壁の中に血液が入り込み、血管が裂けていく状態を動脈解離といいます。

 

ドラマ仕立てで、主人公47歳男性が、土曜にゴルフに行きます。

後の生ビールが美味しいので、水を飲まずにいます。
新しいアイアンを買ったので、思い切り振った時に首を痛めます。
ボールを飛ばして取りにいった時、木の枝に頭をぶつけます

翌日家に戻ってなんだか首から後頭部が痛いので、妻に肩と首を揉んで貰います。

月曜、朝、自宅で意識を失います。

 

というわけで、原因は新しいアイアンを買って振った際、勢い余って首を痛めた、ということらしいのです。

 

椎骨動脈解離とは、頸椎の近くにある大きな動脈が傷ついて、血液が溢れるようなことを言うようです。

 

この方は、首を捻った際に、椎骨動脈が起こったわけですが、カイロプラクティックのスラスト(今は禁止されています)などの事故によったりすることもあるようです。

 

アメリカのトップモデルが、カイロプラクティックが原因で急死した事件もあるそうです。記事を読んでみると、首をいじらないほうがいいのに、色々いじって、ということのようです。日本と違ってアメリカのカイロプラクターは、医師免許を持っています。

 

椎骨動脈解離も、元々は動脈硬化が原因なので、それ自体の予防も大切です。

 

しかし、ここで「ゴルフで体を捻るのは良くないのか??」と早とちりしてはいけません。

何故、首を捻ることになったのか、そこから考えればいいのです。

 

それを考えているのが、操体です。

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