8月23日19時。私はiPhoneの「○AVITIME」や「Map」を見てアタマを捻っていた。
会場の場所はなんとなくわかる。というのは車ではよく通るから。
渋谷で迷うなんて笑えるが、現在渋谷は再開発中で、道路がややこしいことになっている。思ったよりも長く歩いているので、お師匠は機嫌が悪くなってきている(汗)。
初めて行く場所なんですいません。というわけで
やっと会場、Loft Heavenに到着。
今日は三浦先生にもご縁があり、ヒカシューの巻上公一さんともご縁があり、フォーラムやマンダラにも顔を出して頂いている、こぐれみわぞうさんのライブなのだ。
彼女は「ロックチンドン奏者で歌手」である。
さらには、あの「トットてれび」にて、チンドン屋さんの役で出演もしているのだ。
さて、ブレヒトって聞いた事がありますか?
私の最初のブレヒト体験は、2009年、知りあいからBunkamuraで上演される、宮本亜門演出の「三文オペラ」のチケットを貰って見に行ったところから。
https://www.bunkamura.co.jp/old/cocoon/lineup/09_sanmon/cast.html
(今みると、結構すごいメンバーです。。デーモン閣下も出てたねそういえば)
63 years memorialというのは、ブレヒト没後63年ということで、8月がご命日だそうなので、近い日に毎年ライブをやっているのだそうです。
ブレヒトとはこんな人です。ドイツの劇作家、詩人、演出家。
戦後の演劇界には衝撃を与えた人です。
曲は、多分どこかで聴いたことがあると思います。
まあ、私はそんなに詳しくないんですが、曲は結構いろんな人がカヴァーしてます。
ライブは前半と後半に分かれており、最初は、ブレヒトの詩の朗読から。
前半は選り抜きのブレヒトソングでした。
声が通って美しいのと、パンチが効いているのと、打楽器奏者なので、歌によってはリズムも刻むんだけど、なんともエレガント。三浦先生も「いいねぇ」と聞き惚れていました。
そして後半は、ブレヒト研究家、演出家の大岡淳さんを特別ゲストに迎えて、三文オペラのダイジェストが演じられました。
大岡さんの紙芝居つきで、ブレヒトへの愛がこもりまくっている熱演。
このダイジェスト、とてもいいと思いました。というのは、日本人って、外国人の名前を覚えるのが苦手なのと、先が読めないドラマ(例えば花嫁が劇の中で劇中歌を歌うとか)って何だか苦手じゃないですか。
と言う私も、今回ストーリーを改めてアタマの中で整理しました。
で「三文オペラ」と言ったら私の場合は「海賊ジェニー」なんですよ。
これは、三浦先生が車の中で一時ずっとニナ・シモンのベスト盤をかけていて、その中で歌ってます。Youtubeにも上がってます。
というか、ホテルの哀れなメイドの女の子が、実は海賊の親分で、彼女を迎えに海賊達がやってきて、街を破壊して皆殺しにしちゃう、って何だかすごい歌ですよね。
登場する女性が、極悪人と分かっていても一目惚れしちゃう娘とか、策略家の母親とか、一筋縄ではいかない娼婦とか「純粋無垢なヒロイン」みたいなのが出て来ないのも面白いんですが、そのクセのある女達の歌をみわぞうさん、熱唱。
「よっ!歌姫!」
ブレヒトソングがクセになるというのは何となくわかる気がします。
そして三文オペラの後のアンコールは、ブレヒトの有名な曲「アラバマ・ソング」でした。これも多分どこかで絶対聞いた事があります。
あっという間に時間が過ぎ、帰る前にみわぞうさんにご挨拶をしようかと思ったら、お連れ様がせっかちなもので、やむなく階段を上がりましたが、帰りは足が軽いこと軽いこと。
Alabama Song
これは、結構ロック系でカヴァーされてます。私が知ってるのは、ボウイとドアーズかな。Youtubeでみると、なんと、ニナ・ハーゲン(それもライブ・イン・ジャパンの映像。確か同級生がこのライブ行ってたな)もやってます。
なんと、マリリン・マンソンとか、 The New York Dollsのデヴィッド・ヨハンセンもやってます。