私が「ジョーカー」と聞いて思い出すのは、ジャック・ニコルソンのジョーカーだ。というのは、最初に見た「ジョーカー」だから。
そして、私の周囲の男子には「ダークナイト」のヒース・レジャー演ずるジョーカーがいいという人が多い。
また「スーサイド・スクワッド」では、ジョーカーは「ハーレイ・クインの恋人」として登場する。演じたのはジャレット・レト(ブレードランナー2049ではウォレス社の社長を演じてました)。もともとアーカム・アサイラム(アーカム精神病院)で、精神科医としてジョーカーを診察していた、ハーリーン・クインゼルを恋の狂気に導き「ハーレイ・クイン」にしてしまった張本人がジョーカーなんである。
というわけで、スースクにのジョーカーは、若々しく、口も裂けておらず、細身でセクシーな感じを醸し出している。
さて、ホアキン・フェニックスといえば、私が思い出すのは、カントリー歌手、ジョニー・キャッシュを演じた「ウォーク・ザ・ライン」だ。そして、リバー・フェニックスの弟としても有名だ。
そのホアキンが24キロ減量して臨んだのが「ジョーカー」だ。
色々な人が色々書いているので、重複はさけたいが、この映画には、ロバート・デ・ニーロ(有名なコメディアン)と、ザジー・ビーツ(アーサーが思いを寄せる近所のシングルマザー)が出演している。
ある評論家は「ジョーカー」にデニーロが主演している「タクシー・ドライバ-」のオマージュをを指摘している(なるほど)。鏡に向かって話しかけるシーンとか、アーサーが髪の毛を緑に染めるシーン(タクシー・ドライバーの男が大統領暗殺の前に、モヒカンにするシーンとか)
また、ザジー・ビーツは、最近で言えば「デッドプール2」に、ドミノという「超幸運体質」の女子として登場している。
そしてもう一つ面白いと思ったのは、ブルース・ウェイン(バットマン)の父、トーマス・ウェインが「結構感じ悪い」感じで描かれていることだ。市長であるトーマスの福祉カットの政策で、カウンセリングも、精神科の薬も手に入らなくなる。
アーサーの母は、30年前にウェイン家で働いており、アーサーの父はトーマス・ウェインであるという妄想に取り憑かれている(アーサーは本来養子だった)。
それもあり、ウェイン家を訪れたアーサーは、柵の外から手品で少年ブルースを笑わそうとするが、執事に「笑えないんだ」と一蹴される。
「どんな時でも微笑みを」というアーサーと、市長(名士)の息子でありながら「笑うことができない、無表情な少年」ブルースという対比だ。
その少年が、ゴッサム・シティの暴動の中、両親を暴漢に殺され、長じてバットマンになるのだ。