映画『ジョン・F・ドノヴァンの死と生』公式サイト | 全国大ヒット公開中
観てきました。
これは、今年一番のお薦めかもしれません。
また、単純な起承転結が好きな人には「よくわからん」と思われるかもしれません。
が、人間の生と死は単純ですが、生きるプロセスと死に関しては、単純ではありません。色々なことが複雑に絡み合い「彼の死の理由はこれで正解」ということではないのです。
この映画の監督、ドランは、リバー・フェニックスのファンだったそうです。
まず、音楽がいい。子役(ルパート)がいい。ジョン役の俳優(キット・ハリントン)もいいし、青年期ルパートもいいし、のナタリー・ポートマンとか、スーザン・サランドンとかキャシー・ベイツとか、脇を固める配役陣が素晴らしい。
ジョン(スター俳優)は、若くして薬物の過剰摂取で亡くなるのですが、長いことファンであるルパート少年と文通をしており、そのやり取りからジョンの人生と死を読み取る、というのがテーマです。
ストーリーは、成人して俳優、そして小説家となったルパートに、ジャーナリストがインタビューする、という形で進みます。
現在と過去が入り乱れ、家族間の葛藤や昇華などがめまぐるしく入れ替わりますが、ジョンは失意のうちに自殺したのではなく、希望を見いだした時に、薬の量を「しくじった」ので命を落としたのではないかというルパートの言葉には救われた気がしました。
映画『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒』公式サイト 大ヒット上映中!
待ってました!
文句なしに面白い。
「悪カワヒロイン」なんていう言葉がクソ(失礼)に聞こえます。
私のツボをいくつか挙げておきましょう。
ジョーカーと別れた後、ハーレイはペットにハイエナ(笑)を迎えます。
名前は「ブルース」。もう溺愛しており、バスタブで飼ってます。
私はここで大受けしました。
ブルース、というのはバットマンの名前です(ブルース・ウェイン)。
そして元彼、ジョーカーの最大の敵です。
ハーレイは、溺愛するペットのハイエナに、元彼の最大の敵の名前をつけているわけです。これだけでも十分ツボですよね。
また、一言で言えば、これは
「ズブズブに依存していたサイコパスな彼と別れ、新しい人生に目覚めた元精神科医のお話」とも言えます。
★ハーレイは、元々、ハーリーン・フランシス・クインゼルという精神科医だった
依存している恋愛から抜け出すのは、本当に辛いことです。
ハーレイがやったことは、髪の毛を切る、やけ食いをする、ローラーゲームに興じる、引っ越しをして、新しいペットを飼う、思い出の場所(薬品タンクに落っこちた工場)を爆破する、などして、抜け出す努力をする。
それが「華麗なる覚醒」なのでした。
依存している男と別れることができない、というのはよくある話です。
私の知りあいで、もう10年近く別れる別れると言っている人がいます。
相手の男性には相当ひどい目に遭っているのです。
今度こそ別れると言っているので「ハーレイ・クインの華麗なる覚醒」を観れば、と言ったら(あれは男と別れて覚醒する話だよ)、自分は彼と別れてからでなければ、そういう映画を観ても理解出来ないと思うとかなんとか言い出したので、結局この人は「別れる別れる詐欺」で、彼と別れる気は無いし、ずっと依存してるんだろうなと思いました。
まあ、それも人生。
覚醒するも人生です。