「操体法をず~っと受けたいと思っていたんですが、予想と違いました」と言う方が
いらっしゃいました。
う~ん。何を期待していたのかわかりませんが、「超越体験」みたいなのを期待されていると困ります(たまにいらっしゃいますが)。
中には「毛穴という毛穴が開いた」とか「2時間くらいエクスタシー状態だった」とか「星が流れる宇宙空間を飛んでいた」(全て実話)とか、すごい人もいますが、みんなそんなにすごいわけではありませんし、すごくないからといって、それが悪いわけでも何でもありません。
感覚は、個人個人違うからです。
また、その方の状態や体調によっても違います。
こうやって書いていると、タロットの教則本に載っていた質問を、再び思い出しました。
「逆位置が出ると、がっかりしてしまいます」という質問です。
これは、以前にも書きましたが「易を立てても、悪いのが出るのでがっかりする」というのと同じです。
これは、なんでがっかりするのかというと「タロットの逆位置」=「悪い」
「易の卦」=悪いのがでるとイヤ というように「いい、わるい」で見ているからです。
本来、タロットにも易にも「良い悪い」という意味はなく、物事には裏と表がある、ということを言っているのです。
操体法における「快」で考えると、快が大きい=良い、というわけでもありません。
何故ならば、「快・不快」は、ボディのアンバランスで発現するので、もし、ボディのバランスが取れていたら、ニュートラルな状態であれば「楽でなんともない」ということになるからです(操者がヘタクソな場合もありますので注意)。
「すっごくきもちいい」ということは、アンバランスの状態が大であった、という推測もできます。
なので、きもちよさが大だからといっていいとか、ちょっとしかきもちよさがききわけられないからといって、悪いということではないのです。
これが、操体は「損得勘定でやっては面白くないよ」ということなのです。
最近、これが「(操体の)バルの戒め」、頑張るな、欲張るな、威張るな、縛るな、の、「欲張るな」なんだろうな、と思っています。