- 作者: 松岡正剛
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2009/11/10
- メディア: 文庫
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私は勿論ハードカバーでも持っている。
- 作者: 松岡正剛
- 出版社/メーカー: 朝日新聞社
- 発売日: 2000/02
- メディア: 単行本
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内容はと言えば、日本の文化に潜む隙間というか、なんだか『割りきれないようなもの』について書いてある。
何というか、家紋とか紋様のようなデザインは大胆にデフォルメされているのだが、心持ちは『もののあはれ』のような、そんな日本について書いてある。
私は常々この本を操体の受講生達に勧めてきた。
私は操体臨床家とは、単なる『治し屋』ではなく、『日本医学』たる操体臨床家は、いわばアーティストでもあって欲しいと思っているのだ。先日の勉強会で、日下和夫実行委員(北六甲操体院)に先日聞いた話で、音楽の三要素というものがある。これはメロディとリズムとハーモニーである。そのうち、メロディとリズムは楽譜なりで書いて残せるが、ハーモニーだけは残せない。この「残せない」ものが大事だとうことが、結構大事なのだと思っている。
操体も介助、補助、言葉の誘導は記録(書籍など)に残せるが「快適感覚のききわけ」だけは残せない、という日下実行委員の言葉が印象的だった。
操体も音楽も「残せないもの」が一番大事なのではないか。
なので薦めるのだが、不思議な事に、この本の内容が(理解の度合いはどうであれ)何となくでもハラに落ちるという生徒は、操体の理論をハラで理解してくれるケースが多いような気がする。私はよく本を薦めるのだが、素直に『難しくて全部わかりませんが面白いですね』という反応はめんこい(可愛い)ものである。