操体法大辞典

操体の専門家による、操体の最新情報など

仏教マンガ。

TEI-ZAN操体医科学研究所の畠山裕美です。

私は曹洞宗で在家得度してるので、道号と戒名を頂いております(生前に頂いたってヤツですね)。

仏教仲間の間では、お戒名で呼び合っています。

なんか新鮮です。

 

さて、歴史マンガと仏教マンガが好きな私ですが、最近、すごいのを見つけました。

 

これです。

 

仏教入門としては、最高なのでは??

 

仏弟子としては、激しく推薦いたします。

 

作者の「近藤丸」さんは浄土真宗本願寺派で得度し、仏教系の中学高校の教員として、教育に携わりながらマンガを描いている方です。

 

特攻服に「天上天下唯我独尊」という刺繍をいれているヤンキーと住職が出会うところからはじまります。

予想に反して仏教に詳しく「手塚版ブッダ」を愛読しているというヤンキーを住職は意気投合!

 

笑いもあるけれど、生と死、という仏教の真髄にも触れています。

 

仏教に関する「一問一答」も豊富ですし、ブッダの出家物語もあります。

 

かなり盛りだくさんの内容になってます。

 

続編、二人はインドに行くみたいですが、続きが読みたいですね。

 

 

東京操体フォーラム実行委員ブログ。

こんにちは。TEI-ZAN操体医科学研究所の畠山裕美です。

今週日曜8月11日から、一週間、東京操体フォーラム実行委員ブログを担当していますので、是非お寄りくださいね。

 

(1)正しいか、正しくないか
(2)損か、得か
(3)快か、不快か
 
この3つの選択は、私にとってとても重要なことなんです。
 
勿論、ビジネスや法律に抵触することはアレですが、
あなたの人生にとって大事なことは(3)なんですよ。
 
操体から学んだことは、これです。

 

blog.tokyo-sotai.com

操体でセルフケアしたい人へ

こんにちは。TEI-ZAN操体医科学研究所の畠山裕美です。

 

操体法っていうと、寝転がって膝を左右に倒すとか、ラジオ体操みたいに側屈するとか、そういうイメージを持っている方が多いのではと思います。

 

本を読んでも、youtubeで動画をみても、よくわからない。

そういう声は(本については25年以上前から聞いてます)本当によく聞きます。

 

その理由を説明しますね。

 

操体の考え方の土台」なしに、操法だけやっても、もしかすると、まぐれ当たりとかビギナーズラックもあるかもしれませんが、大抵は

「よくわかんない」ということになってしまいます。

 

勿体ない!

なんてもったいない!

操体を愛する私は本当にそう思うんですよ。

 

さてさて、昨日も書きましたが、最近は本当に情報(ハウツーはマジ多い)が多いです。

 

「これをやればすぐ治るよ」というのは溢れていますね。

 

私が最近よく読んでいるJegさんの本やnoteにも書いてありますし、昨日も書きましたが、土日に行った健康運動指導士の資格更新研修の講師(理学療法士)の先生もおっしゃっていましたが、

ハウツーが多すぎて、皆さんその前が抜けているので、結果が出ないということなんです。

 

Jeg/作家/願望実現研究家|note

 

 

 

「お金持ちになりたい」「○○さんとお付き合いしたい」という願望と

「頸椎の不調を治したい」「腰痛から解放されたい」は、どちらも願望なんです。

 

そして「ハウツーばかりで結果がでない」というループから脱出するには、

「考え方の土台を作る」← Jegさんから拝借しました。ありがとうございます。

ことが、本当に大事です。

 

特に、からだの不調を解消するには、

まず、

  1. 痛みや不快感を解消する
  2. 原因となっているところをケアする★★
  3. セルフケアできるようにする(ハウツー。やり方)
  4. 継続とメンテナンス

を考えます。

 

特に1と2は、自分では出来ないことも多いですね。

 

操体は『自分ででき』ます。

 

ただ、操体を自分でやるには「考え方の土台」が必要です。

 

というのは、いつも書いていますが、操体はそもそも、整体やストレッチ、理学療法とは考え方が違うのと、そもそもそも、病気になる順番と治る順番のとらえ方が、西洋医学とは真逆なので、「整体やストレッチ、理学療法運動療法と同じように考えると、全くとんちんかんな方向に行ってしまう」んですね。

 

なお、操体を「自分で動く」「自分でできる」という言葉でくくったら、

これもいつも言っていますが「自分で動いて」それだけで治るのだったら、世の中の人はみんな操体をやっていて、世界中でやってるはずです。

そうではないのは「操体独自の考え方の土台」があり、操体の効果を発動させるには

 

1.最初は考え方の土台を知っているプロに手ほどきをうける

2.自分で「考え方の土台」を独習する

 

という2つのルートがある、ということなんです。

 

操体の考え方の土台」は、我々のように慣れ親しんでいると「うん、普通だよ」と思うのですが、

操体の常識は世間の治療法の非常識」なんです。

 

例えば

・「○○に効く操体」はない

・「からだ」と「自分」は違う

・ボディの歪みを正すことによって、二次的に症状疾患を解消する

・「わるいところ」「痛いところ」は動かさない(患部をいじらない)

 

この「○○に効く操体」はない、というところで、皆さんは「?」という顔をします。

 

自分は腰が痛くて治りたくて操体を受けに来たのに、なんで?

みたいな。

 

ただ、これが理解できると、操体は断然面白いのです。

また、あなた自身が「う~ん、わかんない」でも大丈夫。

その時こそ、操体のプロ【私達です】に聞いて下さいね。

 

 

 

 

 

腰痛の誤解

昨日、健康運動指導士の資格更新研修で、講師の先生に聞いた話です。

全く素人の方に腰痛に関するアンケートをとったところ、腰痛を治す方法って?という問いに

 

3位 温める

2位 ほぐす(ゆるめる)

1位 腹筋

という答えが出たのだそうです。

 

おお、腹筋一位なんですね。

 

腰痛も「運動すれば治る」と思っている人も多いんです。それはちょっと早計かも。

 

最近では、腹筋はむしろよくない説もあったりします。

心因性の腰痛や、風邪で腰が痛むこともあります。

からだの使い方が間違っている場合もあります。

 

また背中側が痛むのか、骨盤側が痛むのか、腰痛の原因って多いんです。

 

つまり、人それぞれなんです。

 

痛みを取って

問題があるところをどうにかして

日常生活の注意点を守ってもらって

セルフケアできるところは、セルフケア。

 

というように進めればいいんですが、最後の「セルフケア」からやろうとするからなかなか改善しないというところもあります。

 

最近は、ギックリ腰なども絶対安静ではなく、鎮痛剤で痛みを抑えてある程度からだを動かすのが主流です。

勿論重篤な疾患が疑われたら、病院へ。

 

 

 

 

 

 

ここ最近の「上からのメッセージ」

TEI-ZAN操体医科学研究所の畠山裕美です。

 

★今日は、操体指導者、操体実践者向けに書いてます★

 

最近、似たようなことが周囲で起こります。

 

それは

 

ハウツーばかりが出回っているので、目的ななかなか成就しがたい

 

ということです。

願望達成といい、操体をマスターする方法といい、昨日の「健康運動指導士の資格更新研修」でもそんな話を聞きました。

 

「情報過多なので、その中から正確な情報を見極めるのが大事」と言いますが、実はそうではなく

 

「ハウツーばっかりを拾わないで、ちゃんと内容を理解して、手順を踏めや!」

 

ということではないでしょうか。

 

操体も「どうやってやればいいのか」というやり方に注目が集まりがちですが、

何故治るのか、というシステムや、整体やいわゆるストレッチや理学療法とはどう違うのか。

 

その証拠?といったら何ですが、操体の本を読んで、やってみても「わからない」という人が多いのは、事実です。

 

それは何故かというと、操体を、体操とかストレッチとか、整体とか理学療法などの「操体以外」のものと一緒だと考えて試してみるからなんです。

 

橋本敬三先生が「楽と快は違う」とおっしゃった理由は何なのか?

 

いいですか?

畠山が言ったんじゃなくて、橋本敬三先生がおっしゃっているんですよ。

85歳の時と、90歳の時に。

「万病」の時はまだ多少混同していた傾向がありますが、90歳の卒寿のお祝いの席で、皆さんの前で「楽と快は違う」っておっしゃったという記録もあるんですよ。

 

「楽と快は違う」と、創始者がおっしゃったんですよ。

 

操体を他者に指導する方は、例えそれが一般の方であろうとなかろうと、その責任は取っていただきたいのです。何故なら、真面目な方が「あやまった情報を鵜吞みにする」からです。

 

例えば、こちらをご覧下さい。

これは、操体の動診操法の行程において「あやまっている」例です。

 

  • 左右どちらかやりやすいほうに、ゆっくりときもちの良いところまで捻ります
  • 一番きもちのいいところで3~5秒止めたあと、全身の力をストンと抜きます
  • ひと呼吸おいて、3~5回くり返します

 

まず「やりやすい方」が、きもちのよいところ、とは限りません。

また、この書き方では「かならずきもちのよいところがある」という前提になっています。

実際にクライアントに接するとわかりますが「ない」場合もあります。

我々は「ない」場合もそれを分析の結果として活かします。

ただ、指導者と本人が「かならずある」と言う概念に囚われていると、どうなるか。

 

そうです「きもちよさがあるかもしれないから、色々動いて探す」となるのです。

 

また、この例で気になることですが、

本来動診(快を問いかける第二分析では動きを比較対照せず、1つ1つの動きに快適感覚の有無を問いかけます)で『快』を問いかける場合、本当にきもちのよさが聞き分けられている場合は、3~5秒では足りませんし、瞬間脱力はできません。

 

★補足です★

指導なさっている方が、とんでもなく身体能力が高い場合は、「動くときもちいいところが見つかっちゃう」ということがあります。

これは何例も知っていますが「動くと確実に『快』をキャッチできる」という、希有なからだの持ち主ですが、

 

が、

操体をやってみたいという方は、大抵はこの限りではありません。

なので、指導者は「動くときもちいいじゃん」となるのですが、被験者は「?」となるのです。

 

「自分が気持ちいいからといって、他者もきもちいいとは限らない」

操体の指導者は、これをしっかり認識しましょう。

 

★補足終了★

 

なので、上記のように書かれている場合、疑うべきは、

操体の理論と、楽と快の違いと動診操法の行程を本当に理解しているのか?」

ということです。

そして、橋本敬三先生がおっしゃっている「言葉は運命のハンドル」という意味や「想」の意味を理解しているのか、ということです。

 

もし、自分一人で好き勝手にやっているなら、何も言いませんが、人様に操体を指導するのであれば、それなりの理解はしていただきたいのです。

 

このあたりも「テクニック」「ハウツー」だけ追いかけるとこうなるんです。

おそらく、先の説明を読んだ人は、確実に

「動きを比較対照してもきもちよさって、わからない」

「それなら色々動いてきもちよさを探してみるか」

「でも、探してみてもわからないぞ」

「なんだ、操体ってよくわかんないからやめようっと」

 

となることが予想できます(というか、こういう体験をして、なおかつ操体をあきらめられない人が、私の『施術+ベーシック講習』にいらっしゃいますので、この辺りは、あるある、なんです。

 

 

 

外部の講習に参加してきました。

こんにちは。TEI-ZAN操体医科学研究所の畠山裕美です。

土日に、健康運動指導士の資格更新研修に行って来ました。

 

「中高年の関節の痛みの評価とコンディショニング 頸・肩関節編」

「中高年の関節の痛みの評価とコンディショニング 腰部編」

 

というもので、講師はPT(理学療法士)の先生です。

クライアントを治癒へ導くという目的は同じですが、理学療法操体は、考え方が全くちがいます。

 

操体を取り入れているところもあるようですが、多分テクニックとして取り入れているのだろうと思いますし、実際PTの先生に操体を指導したことがありますが、やはり

「症状疾患に囚われない」という操体の概念を理解するのは難しいのかなと思いました。

 

というか、やはり理学療法士の矜恃があるかと

 

また、この場合「理学療法操体のいいとこどり」を考えると、ドツボにはまります。

やるなら別枠にしないと、臨床に齟齬が生じます。

 

齟齬:(そご)意見や事柄が、くいちがって、合わないこと。くいちがい。

 

東京操体フォーラムや、操体法東京研究会の受講生の中にも、PTや柔道整復師の先生はいらっしゃいますが、彼らは「いいとこどりミックス」ではなく「立場や場所に応じての使い分け」をしているのです。

(なので、臨床に齟齬は生じません)

 

内容的にはとっても勉強になりました。

 

なるほど!と思ったのは(PTとか柔道整復の先生は既にご存知だとは思いますが)、

L4が足関節の背屈、L5が拇趾の背屈を司り、S1が外返しを司るということでした。

 

★足関節の内反、外反(我々は外反内反と言います)は、確かに仙腸関節(S)にダイレクトに行きそうです。

 

★なお、わたくし、元々大腰筋と仙腸関節は大好きなので、梨状筋と仙腸関節を被験者の動診で一気に処置!みたいなのは大好きです。

 

足関節を背屈させて脱力を取らせるのは、L4に何らか関与するので、腰痛に変化が起こるのもなるほど、ですし、膝窩に委中(いちゅう)という腰痛の特効穴があるのも納得です。

 

膝二分の1屈曲位で仰臥位をとった被験者の膝窩を触診、圧痛硬結があるほうの(実は圧痛硬結がない方でも良い)足関節を背屈させて、脱力させるというのがあります。

あれ、私達も足背の角度や圧痛硬結をモニターしながらやっているんです。

 

★っていうか、例えばスポーツの試合会場とかで、いきなり腰をやった、という人に、悠長に『感覚のききわけ』をしている時間はないですよね。

そういう時用に、「超ハイスピード」な動診と操法もあるわけです。あ、これがD1'(ディーワンダッシュ)ですね。