先日ある方から「操体って、あんな簡単なことで、あんなに効果があるんですか」と、聞かれました。
う~ん。
ちなみに、簡単に見えることって、実は難易度が高かったりします。
よく「足趾の操法」を見て「あんなの簡単じゃん」と言うのでやってもらうと、全く違うことをしていたり。。
(見よう見まねでやると、手首や肩を壊します。プロは長時間やってもからだを壊さない術を知っているからプロなんです)
操体法の必須科目「般若身経」(からだの使い方、動かし方の基本法則を、真理を説いたお経になぞらえたもの)は、見た目「超簡単」に見えますが、操体を勉強して30年近く、東京操体フォーラムにかかわって22年になりますが「できま~す」と言って、できた人を殆ど見たことがありません。
簡単に見えるものほど奥が深い。。。
例えば、太極拳なんかもやってる人はすいすいやっていますが、あれを初めてやると、数日間は太腿が筋肉痛でトイレに行くのもつらいぞ状態になったりするのです(実話)。
そういえば
夏になると思い出す話があります。
20年以上前、友人宅のドッグトレーナーの方と知り合いになりました。
何だか暑い日だったのを覚えています。
その方、腰痛持ちだったのですが、簡単にできる方法として「左右捻転」の簡易バージョンをやってもらいました。
確か左右差があり、操体のセオリーどおり「やりやすい方をやってから、再度ためしてみて、やりにくかった方がどのよう変化したかチェック」してもらいました。
「あ、やりにくかった方がやりやすくなってる」
というのは、割と多いリアクションだったので「気になったらちょこちょこやってね」と伝えました。
その後、数ヶ月してから再会したとき、
「私、腰痛持ちですが、偏頭痛もあったんです。この前教えて頂いたのをやっていたら、偏頭痛にならなくなってきたんですよ」
と、言われました。
なんでも「なんだかアタマが痛くなりそう」と感じたら、ささっと立ち上がって「左右捻転」を試してみて、やりやすい方を重点的にやっていたのだそうです。
「あんな簡単(と言っても、体重の移動のやり方、スピードなどはかなり詳しく指導)なことで、偏頭痛がおさまるなんて不思議ですね」とのことでしたが、私自身「左右捻転だけで?偏頭痛が起こらなくなった?」と、びっくりしました。
この方には「ここだけは、外さないでね」というポイントを伝えたのです。
この方の場合、捻転という動作をすることによって、今思うと軸の適正化と、バランスが整う、という二つがマッチしたのだろうな、と思います。
大抵はどっちか一つで、少し時間がかかったり、我々操体のプロの手助けが必要だったりするのですが、たまに自分でやって「ビンゴ」が出る人もいるということですね。
ちなみに「捻転」。最近はやりませんが、ハイヒールを履いてスタンディングのライブに行ったり(ってそんなことしてたのかって言わないでね)して、腰が痛くなったりしますよね(なるんですよ)。そんな時、ハイヒールを履いたままという、いささか無謀に見えるスタイル(基本のツボは押さえているので大丈夫)で左右の捻転を、
「周囲に分からないように(笑)」例えば「踊ってるフリして」やるわけです。
そうすると、足と腰がすっきりする。。
そんな活用法もあったのでした。
日常のからだの使い方、動かし方のポイントを知るだけで、からだは変わります。
というわけで、当方一番の人気メニュー、「操体の施術+ベーシック講習」の
ご案内です。
一度に「操体の施術(きもちのよさで良くなる)と、セルフケアのベーシック講習」が受けられます。
それぞれのご希望に沿ってメニューを組みます。