操体法大辞典

操体の専門家による、操体の最新情報など

12月の東京操体フォーラム実行委員勉強会

こんにちは。TEIーZAN操体医科学研究所の畠山裕美です。

早いもので秋のフォーラムが終わってから2週間以上経ちました。

 

今日は第二日曜日。

毎月第二日曜の午前中にやっている今年最後の「東京操体フォーラム実行委員勉強会」でした。

 

先日のフォーラム以来実行委員が集合したこともあり、フォーラムを振り返って、また、次回春のフォーラムに向けての相談。

 

やりたいこと、紹介したいことが山ほどあるのですが、時間は限られているので、プログラム内容は本当に精査して削っているんです。

 

春のフォーラム(2024年4月29日@ルーテル)も宜しくお願い致します。

 

 

その後は久しぶりに「足趾の操法®」の実習となりました。

 

 

足趾の操法実践中

 

 

 

 

 

実行委員勉強会。

東京操体フォーラム実行委員は、毎月一度開催される「実行委員勉強会」にて、操体の理解を更に深めています。

 

そもそも「症状疾患にとらわれない」という操体の基本理念は、普通に鍼灸学校や柔道整復の学校、整体スクールやスポーツ医学などで習った場合、「?」となります。

 

対症療法(この症状にはこのやり方)というように、ケース別に細かくやり方を変えるのではなく、からだを丸ごと診て、天然自然の法則に基づいた、根源的なアプローチでバランスを整えるのが、操体です。

 

有名な「膝の裏の痛みを取るのにつま先を上げる」というのがありますが、あれは、膝窩の痛みを取っているのではありません。取れたからと言って喜んでいるのはまだ青い(笑)。

 

つま先を挙上することによって、全身形態を操り、ボディの歪みをただし、それによって膝窩の圧痛硬結が、どのように変化するか、診ているのです。

 

膝窩の圧痛硬結は、ボディの変化を表しているからです。

 

操体法東京研究会の定例講習が「大学院の修士課程」であれば、この勉強会は「博士課程」と言っても良いかもしれません。それも、学問だけやっているわけではなく、実際に操体の臨床をやっている(つまり結果を出している)メンバーもいます。

 

また、トップが臨床家、三浦寛先生です。

 

(この前も書きましたが、左足首が腫れて歩くのが辛かったのが「渦状波®」と、いくつかの運動分析で消失(時間にして10分程度)して、私自身「わかっているけど、驚いた」ということがありました)

 

定期的に師匠を囲み、朝8時から13時くらいまでじっくりと操体に関して学ぶ。

(内容は、門外不出です。我々でさえ『ええええっ』と驚く驚愕の内容)

学ぶだけではなく、フィードバックもする。

 

学ぶ者にとっては大事ですが、日曜の朝っぱらからほぼ終日、家族持ちの実行委員の皆さんは、ご家族の理解なくしては勉強できません。

 

実行委員諸氏のご家族(とくに奥方)の皆様、毎月三茶に送り出して下さって本当にありがとうございます。

 

心より御礼申し上げます。

 

 

www.tokyo-sotai.com

2023年秋の東禅会

2016年に入塾し、2017年に曹洞宗専門課程を終えて、同年9月、中野東禅先生のもとで在家得度しました。戒名は「裕月芳鏡信女」です。仲間内では「芳鏡さん」と呼ばれておりますが、「裕月芳鏡」という戒名、とても気に入っています。

なんか美女っぽいじゃないですか(笑)

 

たまに「お山にいかないの(出家しないの)」と聞かれますが、まだまだ娑婆でやることが多いので、「目指せ美輪明宏さん」(のようなポジションを狙いたい)のように仏教に接したいと思っています。

 

今は、赤坂の豊川稲荷東京別院曹洞宗のお寺です)の読誦会や大般若講に参加したり、中野先生の坐禅会に参加したりしています。

 

ちなみに、中野先生と美輪さんは「南無の会」(超宗派の仏教の集まり)でご一緒していたそうです。美輪さんは日蓮宗ですね。

 

さて、11月10日、東京国際仏教塾の曹洞宗専門課程の講師、中野東禅先生を囲んでの「2023年秋の東禅会」が開催されました。

 

中野先生は「東禅節」と言われる名調子でのお説法やお話が非常に魅力的です。

先生を慕って今回も多くの方が集まって下さいました。

 

NHKの「100分de 名著」では良寛さんの歌を紹介しています。

(私はNHKオンデマンドに入って観ました)

東京国際仏教塾 | Tokyo internatinal Buddhism school

 

tibs.jp

私は毎回幹事を務めさせていただいていますが、今回は第9期から34期までの曹洞宗専門課程受講生が集まり、仏教塾からは、大熊学監、作道元事務局長、洞口元事務局長(世話人ありがとうございます)、丸山事務局長もお越し下さいました。

また、色々お手伝い下さった皆様、ありがとうございました。

 

中には仏教塾で学んでから僧侶として活動なさっている先輩もいらっしゃり、また今年の5月に塾を修了、つい最近在家得度された方まで集まって下さいました。

 

 

↑ 中野東禅先生の著書です

 

乾杯の前に、5分程の時間を使って椅子坐禅をやっていただきました。

私も先月末に、久しぶりに中野先生の坐禅会に参加したのですが、やはり坐禅は頭がすっきりします。中野先生のお言葉を借りれば「のぼせをとる」ということでしょうか。

「おりん」の音が会場に響き渡り、何とも落ちついたいい雰囲気の空気に。

 

個人的には、中野先生をお迎えに行った時、色々お話を伺えて役得だな、とにんまりしました。駒沢大学に勤めていた時の全共闘時代のお話や、昭和30年代に九州を歩いて旅した話など、本当にありがとうございました。

 

 

 

 

 

 

 

たんぱく質をとろう。

こんにちは。畠山裕美です。

 

操体ではよく「息食動想」の話をします。

 

たまに「操体やってる人は、食生活も気をつけているんですか?」と聞かれますが、

私はあまり気にしていません(すいません)。

 

ベジタリアンではないですし、玄米菜食をやっているわけでもありません。

 

昨日も焼肉行ったし。

 

「人によって違う」というのが現在の答えです。

 

 

 

私は意外と「トリセツショー」が好きなんですが、この前「たんばく質」についてやっていました。

その後、実行委員のTさんに聞いたら、やはり「見た」とのことでした。

https://www.nhk.or.jp/program/torisetsu-show/2023_tanpakushitsu.pdf

 

たんぱく質を心がけて摂っているのに、効果が出ないという人達のインタビューがあり、結論は「たんぱく質は朝摂るべし」というものでした。

 

ちなみに私は別の本(黒川伊保子さん)で、50歳を目前にした頃、黒川さんがタンパク質不足と過度の運動(ダンス)によって肌アレ、抜け毛に悩まされたところ、栄養を改善(たまごは三個くらい食べていいとか)し、髪の毛とお肌を取り戻したという話を読んでおり「たんぱく質はやはり大事だろう」と常々思っていました。

 

というわけで、手頃なプロテインを密林でポチりました。

(キャラメル味のを買った)
牛乳は飲み切れない事もあるので、私は「飲むヨーグルト」系のに、プロティンを溶かし

 

「シェイクだなこりゃ」

 

と思いながら毎朝毎晩飲んでいます。

ヨーグルトに入れると、ほぼほぼおやつ状態です。

かなり美味しいです。

 

 

最近は、プルーンを1個2個食べてからプロティンを飲むというパターンが多いですが、たんぱく質と鉄分と食物繊維がとれます。

 

その後、大学の研究室で、秘書の方や院生に聞いてみると、驚いたことに、皆さん、毎日プロテインを摂取しているとのこと。

 

皆さん気を遣っているんですね。

 

そして先日、美容院に行ったのですが、お店にあったテレビで「今日本人に1番検索されている言葉」なるものをやっていました。

見ていると、1番検索されているのが「プロテイン」というキーワードだったのでした。

 

2023年秋季東京操体フォーラムは11月23日開催です。

www.tokyo-sotai.com

 

スポーツと日常生活は違う。

運動神経が鈍いから操体は出来ないかも?という方がいらっしゃいますが、それは全く関係ありません。

 

どんな方であっても引き出しがあるのが、操体のプロってもんですよ。

 

覚えている面白い?話があります。

20数年前のことですが、ある会合に参加して「ちょっと操体のことを教えて」と言われたので、1番実感しやすい「右手で物を拾う時には、左足を前に出して動作を起こす」(今は、右手で拾っても左で拾っても左足は半歩前に出して拾う、というのが定説になっています)を紹介しました。

 

その時、その場にいた一人の男性が「オレは高校時代野球をやっていた。内野手だったんでボールを拾う時右手を出しながら右足を出して拾っていた」と、怒りだしたのです(多分お酒が入ってたからだと思いますが)。なんでもかなり強い高校にいたとか。

この人にとっては、内野手時代の自分のアクションを否定されたような気がしたのかもしれません。

高校時代野球部にいたことが自慢だったりすると尚更ですよね。

 

しかし、その方に「今、野球はどのくらいの頻度でやっているのか」を聞くと、年に1回か2回というのです。


それならば、日常の動作では、からだの使い方、動かし方に適った使いかたをした方がいいのではと思います。

 

先日、興味があってある身体論の本を読んでみました。

 

身体論と言っても結局はスポーツ理論なんですね。著名なスポーツ選手のからだの使い方を分析しているのです。

 

なかなか興味深いものがありました。人にはからだの元々の使い方のクセがあり、もし、スポーツなどで伸び悩む場合は、指導者を変えるといいという提案です。

 

指導者と生徒が同じからだの使い方をするタイプであれば、上手くいきますが、そうでない場合は、生徒は伸びません。これは確かに言えると思います。

 

 

 

そして、もう一つ考えていただきたいのは、スポーツで通用する身体論が、果たして日常で元気で健康に暮らすための身体論と果たして同じかということです。

 

アメリカで活躍する著名な野球選手が肘を痛めて欠場というのがニュースになりましたが、その方に限らず、スポーツ選手はかなりの割合で怪我に悩みます。

怪我をしないために、トレーニングを積んだりトレーナーを使ったりするわけです。

 

プロのスポーツ選手の「試合や競技で勝つ」ための身体論と、日常を元気で過ごすための身体論は違うのです。

 

先にお話しした元高校野球内野手のオジサンも、今だに週7日野球をやっているのなら、それなりの調整法がありますが、年に一度や二度の試合です。なにも日常生活をそちらに合わせることはないのです。

 

私がなぜこんなことを言うかというと、私自身、運動とスポーツが大嫌いだったからです(笑)。

 

ちなみに私は「公認スポーツプログラマー文科省系管轄)」と「健康運動指導士(厚労省管轄)」を持っていますが、学生時代の友人知人からは「信じられない」と、言われます。まあ、からだを動かすのが嫌いなわけではなく、集団で何かやるとか球技がどうもダメだっただけです。

 

しかしながら、そうであっても操体はできます。

 

逆に、操体における連動の話を理学療法士などにすると、「全身まるごと」ではなく、筋肉を個別に捉えていることがわかります。

 

我々が「右上肢(手首前腕)外旋」と言う場合、右上肢の外旋に従って、遠心性の動きとなり、その動きは「全身形態では、左体側側(ひだりたいそくがわ)が伸び、右側屈」になってきます。

 

これが、末端で表現すると、全身に動きが波及するということです。

 

一方、筋肉をパーツのみで見ていると「右上肢(手首前腕)の外旋」ではなく、右上肢回外(つまり、肘から下のみ動いている)」という言い方をします。右肘から下しか動かさないので、全身形態の連動は起こりません。

 

スポーツ選手などで、フォームが美しい場合は、必ず全身形態がスムースに連動しているはずなのですが、鍛えたりケアしたりする場合は、何故かパーツで見る。このあたりはかなり不思議です。

 

スポーツで使うからだと、日常生活で使うからだはちょっと違いますよ、というお話でした。