操体法大辞典

操体の専門家による、操体の最新情報など

行徳ゴールドジムでの操体法セミナーを終えて

2009年12月13日、ゴールドジム行徳で操体法セミナーを開催いたしました。



ご来場の皆様、ありがとうございました。私は『自然体立位』と『捻転』を担当。



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中谷実行委員による実技。



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来年は2月11日(建国記念日)に開催予定です。

なお、東京操体フォーラム顧問、平直行氏による「無料武術セミナー」が、ゴールドジムでお正月1月2日から4日まで開催されます。場所は大塚、幕張、行徳です。



★今回のセミナーの中で、私は「正座」について説明しました。

フォーラムのメンバーが正座している姿を見ていただくと「なるほど」と思われるかもしれません。

皆、掌(てのひら)を上にして、軽くそけい部に乗せているのです。これは皆習慣になってしまっているのですが、掌を上にして、そけい部に軽く乗せると、肩の力が抜け、肩甲骨が下がります。これによって肩の余計な力が抜け、肩がこったりしなくなるのです。私も肩が凝った、なんていうことは筋肉痛や度をこした作業以外ありませんし、例え凝ってもすぐ解消できます。



時代劇などで「親分子分」が出てくると、子分は掌を腿にのせ、脇を開いて『へい、親分!』とか言ってませんか?あれは『肩が凝る』ポジションなのです。



と言う話をしたら、有る参加者の方が『正座の時は、掌を下にして右手をからだの中心にして左手を添えると習いました。今の『掌を上にむけてそけい部に置くというのは私にとっては不自然なのですが』という質問がありました。



これなんですが、私が言ったのは『時代劇の子分』の如く、腿の上に掌をしっかりつけて、脇を開いている姿勢は『肩が凝るよ』と言ったまでなのです。先の女性が子供の頃にしつけられたというのも勿論間違いはないと思うのです。

また、長年やってきたのだから、新たなやり方がすぐには馴染まないのもそれは当たり前なのです。





以前、ある方に骨盤の保持の仕方を教えたことがありました。操体を行う場合の基本姿勢は『骨盤の前弯曲状態』です。これは立った時、丁度恥骨が前方に回っていて、腰が反っていない状態をさします。西洋的に腰がピンと反っている姿勢は、実は操体向きではないのです。

また、腰が反った姿勢で操体に臨むと、患者様の動きについていけなくなってしまいます。また、上達の速度やその後の進捗にも深く関わってくるのです。



それを告げたところ、『私はきちんとした躾を受けてきたので、背中をぴんと伸ばせと習った。なので、骨盤を前弯曲させることは慣れていないのです』という答えが返ってきました。慣れていないのだったら、しかし操体を学びたいのであれば、慣れて頂くしかありません。新しいことを受け入れるのもスキルの一つなのです。



郷に入れば郷に従え、なのです。



そして今までの『思い込み』『常識』を捨てて、真新しい真っ白で素直な心とからだで操体に臨んでいただけるといいのに、と思ったのでした。