操体法大辞典

操体の専門家による、操体の最新情報など

般若身経を知らずして操体を語るなかれ。

今回のGWの講習には、操体を勉強しているという方も何名か含まれていた。

 

その際、驚いたのは「般若経」(からだの使い方、動かし方の法則を世界で一番短いお経になぞらえたもの)を知らないという方がいたということだ。

 

操体初心者ならばわかるが、操体を勉強しているのに、知らないというのである。

 

・・・

 

以前「操体をやってる」というのに、橋本敬三先生の名前を知らないという凄いヒト(アマチュアではない)もいたが、操体の「テクニック」のみ教えて、一番基礎となる「からだの使い方、動かし方」を指導しないというのは、非常に残念なことだ。

 

操体は「やり方」(Doing) ではなく「あり方」(Being) をしっかり勉強する必要がある。まあ、こういうことは、柔道とか合気道とか、指圧とか、ある程度世の中に広まると、哲学や基礎を無視して、テクニックに走る者が増えるというのは世の常である。

しかし、操体の基礎の基礎「からだを動かす」ことに直結している「般若身経」を知らずして操体を語る、行うということは、結果が出ないということだ。

 

テクニックの下には、「からだの使い方、動かし方」という「身体運動の法則」すなわち、「法則としての般若身経」が必須だからである。

 

唯一、関西の体操教室っぽいところで習ったという方は、知っていた。

 

しかし、その体操教室では「はい、頑張って、力をはち切れるくらいに入れて、脱力」という、ヘタをしたら血管が切れそうな指導をしているという。

 

これはこれで問題だが、確かに、健康体操的に操体をやっているところでは、力ませるとか、踏ん張るなどのキーワードを多用していると聞いた。

 

★私も「はち切れるほど頑張って」というのには驚いた。
★血管切れたらどうするんだろう・・・

 

受講生の方は「こんなにやわらかくて力を入れなくてもいいんですね」と、言っていた。

 

そうなのだ。操体は「北風と太陽」の北風さんのように、頑張って頑張って旅人の上着を脱がせるのではない。

 

太陽のようにぽかぽか優しく温かい光を送って、上着を脱がせるのだ。

 

ちなみに、ある橋本敬三先生の実技の映像をみると

「しずかに、しずかに」というかけ声と「ポタッ」というような声をかけておられる。

その他は「ポタッ」とか「ストン」とか。

 

まあ、そもそも「がんばるな」がモットー操体で「ギューっと頑張って」とか「はちきれるほど踏ん張って」「ドスン」という言葉は使わないだろう。

 

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仏教と私(その1)

4月21日、東京国際仏教塾の入塾式が、本郷の東京大学仏教青年会館で開催された。

 

私は月数回ではあるが、東京大学駒場の大学院でプロジェクトを手伝っている。そのプロジェクトの年に一度の成果報告会と入塾式が重なり、11時まで駒場で会議の手伝いをして、本郷まで猛ダッシュして、12時からの入塾式に駆け込み、3時半に慌てて駒場にとんぼ返りし、夕方17時半からのレセプションの受付をするというバタバタで、翌日は6時に起きて仏教塾の修行に出立した。

 

さて、思い起こすに、私は幼少時から神社仏閣が大好きであった。
中三の奈良京都の修学旅行は、仏像三昧で愉しかった。

 

母親は若い頃、仏像が怖かったそうだ。何故かというと、見透かされているようで、と言っており、私のことは変わった子だと思っていたらしい。まあ、今でも変わっていると思われているのでそれは構わない。我が家は両親が宮城から東京に出て来て作った核家族である。家には祖父母の写真はあったが、仏壇や神棚はなかった。つまり宗教的なものにはあまり縁はなく、思えば初詣などの記憶もあまりない。

 

しかし何故私は神社仏閣とか仏像が好きになったのだろう。

 

今回、色々考えてみた。

 

そして「あれ?」と思い出したことがあった。私は本が好きで幼稚園の頃から子ども図書館などに通って本を読んでいた。幼稚園の年長の頃には、小学生向けの本も読んでいた。記憶にあるのが、小2の時、父が買ってくれた「義経記」である。

これは、牛若丸が出てくる絵本のようなものではなく、義経の生涯を描いた小説であった。私が歴史にハマったのはこれだと思う。

 

そして、思い出したのは、幼稚園の年長から小学校一年生に時に買って貰った、「一休さん」の伝記である。これも絵本などではなく、厚い本で一休禅師の生涯を書いたものであった。途中、琵琶湖に身投げしたりとか、正月にしゃれこうべを棒の先に付けて練り歩いたとか(正月は、冥土の旅の一里塚、目出度くもあり目出度くもなし、という有名な文句を覚えたのもこの本である)「とんちの一休さん」だけではない、生涯を描いた伝記を愛読していたことなのである。

 

おそらく、この「一休さん」を読みまくった(暗記するくらい読んだと思う)のが、私の「仏教観」に繋がってくるのではないかと思うに至った。

 

まあ、私に「一休さん」と「義経記」を買ってきたのは父なので、私が元祖歴女仏教好きなのは父のお陰?でもある。

★父は藤沢周平池波正太郎が好きで、殆ど読んでいた。

 

 

そして、その次のショックが山岸涼子の「日出処の天子」である。私はこれと、梅原猛の「隠された十字架」を読んでから、修学旅行の法隆寺を訪れた。

 

もう、山岸先生のお陰で、推古天皇厩戸皇子の伯母だとか、馬子とか蝦夷とかあの辺の人間関係や歴史的事件などをアタマに入れたのである。

 

私は「LaLa」を創刊号からオンタイムで読んでいたのである。

このお陰で、日本史はほぼ90点とか95点を取っていたのだが地学がまったくダメで(天気図とか高気圧とか低気圧とかそういうのがペケ)あった(笑)。

 

そして、その後プチフラワーだったと思うが、岡野玲子の「ファンシイ・ダンス」の連載が始まる。

これは、駒沢大っぽい大学出身のシティボーイが、家業のお寺を継ぐために、禅宗の寺に修業に行くという話で、後に周防正行監督、本木雅弘主演で映画化された。

 

この辺りで、私の中ではすでに「ブッダとはクールなものである」という図式が成り立っていた。

 

 

そして、私がまだ30歳にもならないうちに、父が急逝したのだが、その時、改めて知ったのは、「うちのお寺は曹洞宗」ということだった。

 

まあ、家に仏壇もないし、そういえば祖父さんの葬式の時、お坊さんが読んでいたのは般若身経だったなとか(その時は宗派を確認するということはアタマになかった)。

 

さらに、ご縁があって、家の近くの日蓮宗のお寺に父のお墓を建てることになった。東京のお寺は、最近「宗派問わず」というのも多い。というわけで、うちは元々のお寺は曹洞宗なのだが、近所のお寺は日蓮宗という次第。

 

そして私が一番通っているのは、赤坂の豊川稲荷なのだが、こちら、稲荷といっても実はれっきとした曹洞宗のお寺である。

豊川稲荷東京別院

お祀りしているのは、豊川荼枳尼眞天(ダキニシンテン)。元々は大岡越前守が日常的に信仰していた分霊をお祀りしている。お寺ではあるが、檀家やお墓はない。
いわゆる「祈祷寺」である。

 

さらに、一昨年は、秋保慈眼寺の塩沼大阿闍梨とご縁があったり、昨年は護摩供養に参加したりと、何だか「ブッダに近づいてきたモード」なのであった。

 

そして、塩沼大阿闍梨と三浦先生と私のご縁を作ってくれたのが、島地勝彦先生なのである。考えてみたら、島地先生から今東光大僧正の「極道辻説法」のCDもいただいたし、上野に行った時に、寛永寺の大僧正のお墓参りもしたのであった。

 

そうしているうちに「仏教勉強したいな」という気持ちが大きくなってきた。
三茶の隣は駒沢大学で、駒沢ならば仏教のオープンカレッジもある。そんな時、ネットで見つけたのが

www.tibs.jp

なのであった。

見つけたのが昨年の3月だったので、私は一年間待った。
そして説明会に参加し、帰宅後すぐ願書を書いたのであった

 

 

 

 

色々な操体とは?「ホンモノ」に触れて下さい。

GW前後、これは今度詳細を報告しようと思っているが、4月のフォーラムの一週間前に、東京国際仏教

www.tibs.jp

の修行で、お寺に行って来た。本当の修行に比べるとお遊びのようなものだが、座学のみではなく、実際にやってみるというのは大切である。今月も来月もスクーリングや修行があるので、詳細はまた。

 

 

そして、GW開始と共に4月29日は「2017年春季東京操体フォーラム」。そして翌日は「塾SOTAI」さらに、5月3日〜5日まで「GW集中講座(プレミアム・ベーシック)」だった。

 

今回の受講生の中に「色々な操体をみたい」という方がいた。

気持ちはわかるが、操体を20年以上勉強してきた先輩から一言言わせてもらおう。

 

「いろんな操体」というのは、「操体だけでは間に合わないので、何かオリジナルのモノをトッピングしている」のではないかと思う。「操体と○○」というヤツである。

 

また、私達が「○○操体」とは言わないのも「操体操体だから操体でいいじゃん」といっているだけで、その操体の中に「診断・分析法がある」ということだ。

 

そして、これも私の経験だが、

「色々な操体の講習を渡り歩く」よりも「一本に絞ったほうがいい」ということだ。

 

例えば私のところには「どこそこで操体の講習を受けたけれども、よくわからない」という方が来る。大抵は単発や短期の講習で、教えているのは「テクニック」であるし、「いろんなところを渡り歩いた」というヒトが、操体で上手くやっているという話もきいたことがない。

 

「楽」をいくらあつめても「快」にはならないのと同じなのである。

 

どうせならば、その道のトップに習って欲しい。それが、一番のコツだ。

そして「本物」に触れて欲しい。

 

 

美術品の鑑定にしても(これは、診断分析法に通じる)、一番のポイントは、ホンモノを見ることだという。

 

最初から、贋作はじめ、妙なものに見慣れてしまうと、本物の審美眼を育てることはできないのだ。

 

そして、もう一つ。

我々は「師弟関係」を大事にしている。「講師と受講生」という、薄っぺらい関係ではない。

 

今回、GWの講習の受講生にも伝えたが「師匠がいる喜び」というのは、本当に幸せなものなのだ。

 

困った時、壁にぶち当たった時、師匠の存在はどれ程ありがたいものか。
これが単なる「講師と受講生」の間柄ではこうはいかない。

 

また、口では簡単に「師」と言うが、師弟関係というのは、師が弟子と認め、弟子が師と認める、双方向性の関係である。単に講習を受けたから「弟子」というのではない。

 

 

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「第二分析」という名称と「操体はみんなのもの」ということ

操体はみんなのもの」(だから勝手に使っていい)という方がいます。

 

私は「操体はみんなのもの」という言葉を身勝手に使っているのだと思っています。

 

しかし思うに、橋本敬三先生がおっしゃっている「みんなのもの」というのは、「自然法則」のことです。

 

操体法における「第一分析」「第二分析」という言葉、渦状波などの言葉は、三浦寛が考案したものです。

 

以前、本を読んだだけで「第二分析と第三分析のプロ向け講座」をしていたヒトがいましたが「操体はみんなのものだから、勝手に使ってもいいでしょう」と言いました。

 

第二分析や、渦状波というものは、天然自然の法則に基づいてはいますが、三浦寛先生が、長年の臨床の中で培ってきたものです。

 

なので、それを「勝手に使っていい」というのは、余りにもアホというか、厚顔無恥としか言いようがありません。

 

★その後「渦状波」「足趾の操法」を商標登録したのは、そのこともあるからです。

 

 

第二分析以上を学べるのは「操体法東京研究会」か、認定された師範代以外からです。

 

もしも、三浦寛の講習以外で「第二分析、第三分析、渦状波教えます」というのがあったら、それは「ちゃんとしたルート」ではありません。

 

また、最近「きもちよさ」という言葉を使えば「第二分析」というような話も聞きますが、第二分析を習っていないのに(第二分析は、操体法東京研究会でしか教えていません)何故、「第二分析をやっている」というのか、不思議です。

 

★第二分析をやる、というのであれば、動至、不至、快至、最至、極至、脱至などのポイントを押さえ、手関節足関節への介助補助、連動のマスターが必須です。

 

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第4分析、息診について

第4分析、則ち息診とは。

 

この分析法を師匠があきらかにした際、私は「やはり来たか」と思った。

 

私の知る限り、師匠が触れずに子宮筋腫の場所と大きさを当てたりとか、クライアントの脳腫瘍の大きさと場所を、CTを撮る前にすでに感知していたという場面にも遭遇した。

 

また、被験者のどこに「渦状波®」を施せばよいのかもわかる。

 

これは、臨床家にとって、夢のようなスキルである。

 

息診と、新しい重心理論による操体の分析法(第5分析)による操体の講習が、いよいよ9月から開講になる。

 

皮膚への渦状波®の時は、

「皮膚を絞る」「皮膚をずらす」というような、皮膚への刺激になるような(渦状波は、刺激ではなく接触である)ことをする「まねっこ」が現れた。

 

言葉、言い方を変えて真似しているが、大事なところが伝わっていない。

なので、ちゃんと学んだ人間は「まねっこ」がよくわかる。

 

★中国のミッキーマウスもどきみたいに気持ち悪いのだ。

 

ちなみに、2000年頃に「渦状波(皮膚へのアプローチ)」が登場した際、バカにした面々がいるが、ワタシの予言通り、10年くらい経つと「やっぱり操体は皮膚よね」とか「皮膚への操体マッサージ」など言う輩も現れた。

 

第4分析(息診・息法)も、新しい重心理論による分析法(第5分析)も、世に出た当初は色々言われると思うが、コンサバな操体実践者の皆さんは、10年位したら

 

操体ってやっぱり呼吸よね」とか言ってると思う。

 

というわけで、9月から、操体法東京研究会の定例講習が開講します

 

www.sotai-miura.com

 

 

操体法東京研究会 2017年新規開講のご案内

操体臨床家への登竜門、操体法東京研究会は今年で設立40周年を迎えます。

 

多くの操体臨床家を世に送り出してきた「操体法東京研究会」。

操体創始者橋本敬三先生が顧問をなさっている操体の講習は、本講習のみです。
(永代顧問として、私共を見守ってくださっています)

 

私自身も、他で操体を習った後、ホンモノの操体を極めたくて、こちらに入門しなおしました。

 

「その道のトップに習う」というのは、私のセオリーでもあります。

 

もし、あなたが「別に家で健康体操としてやってる分でいい」とか「整体院をやっているけれど、たまに教えてもらった操体をちょっと取り入れている」

 

という程度でしたら、この講習は受ける必要はありません。

 

この講習は「操体のプロの養成講座」だからです。


***

 

2017年 新規操体法特別講習会開催案内

「40周年記念特別養成コース」

操体臨床家への登竜門  操体法東京研究会(1978年設立)

 

多くの操体実践者を輩出してきた【操体法東京研究会定例講習】が、新たな時代を迎えました。

操体創始者橋本敬三医師は「操体は完成された体系ではない」という言葉を残しておられますが、操体は時代や環境の変化にともない、驚くべきスピードで進化しているのです。


新重心理論による、操体法の理論と診断と操法が、あらたに展開する

 

最新の操体理論は「重心の適正化」をメインに構築されています。

その1
この理論を動診と操法に応用することにより、今までの操体臨床の壁を破ることが可能になってきています。

その2
第一分析(楽に問いかける動と診操法)、第二分析(快に問いかける動診と操法)、第三分析(皮膚へのアプローチ。渦状波®)、それ以上の分析法、並びに連動学がトータル的に学べるのは、当講習のみです

  • 皮膚へ接触する類似の行為を行っているところがあります。
  • それらは「接触」ではなく「刺激」です。接触と刺激は全く違うものなので、その点はご注意下さい。「渦状波®」を体得、その後登録商標として「渦状波®」を使うことができるのは本講習のみです。
  • 第4分析(息診、息法)、第5分析(新重心理論による操体

その3

操体の大きな特徴の一つとして、操者(指導者)自身の健康維持増進にも繋がるということがあります。

手技療法は数あれど、操者自身も「快」の波動を味わうことにより、エネルギーを蓄え、自らの健康が維持できるというのは操体しかありません。

 

講習内容

20160420操体一覧 - コピー.pptx


なお、足趾の操法®集中講座操体法東京研究会受講者以外でも受講可能)、視診触診講座(操体法東京研究会受講者のみ受講可能)は、別途専科があります。

 

この講習を受講するメリット

その1

この講習を学ぶことによって、操体臨床家への最短距離を歩むことができます。これらを習得するには長年の時間をかけるものでしたが、近年の研究研鑽により、時間を短縮しての習得が可能になってきています。

単発の付け焼き刃的な知識は、実際の現場では役に立ちません。急がば回れで、基礎からしっかり理解することが重要です。

また、操体専門で開業している先輩方からの貴重なアドバイスを受けることもできます。

 

その2

様々な【道】に応用できるからだの使い方、動かしか方を身につけることができます。これはいわゆる【名人・達人のからだの使い方です。
いくら最高のテクニックを習っても、からだの使い方、動かし方の作法が身についていなければ、そのテクニックを活かすことができません。

その3

また、多くの操体の講習では【楽と快】の違いが明確になっていません。

操体を独学で学ぶ方が必ずといっていいほど陥る、「楽」と「快」の違いを理解することにより、操体法の効果を飛躍的に高めることができます。

 

そして、関連団体として、一般社団日本操体指導者協会東京操体フォーラムがあります。

なお、基礎的な解剖学、視診触診法などに不安がある場合は、別枠での講義も開催しております。
開業にあたってのご相談、現職への活かし方などもご相談に乗りますのでご安心下さい。

 


 

開講にあたって

受講ご希望の皆様へのメッセージ

人体構造運動力学研究所 所長 三浦寛

 

2017年度新規の講習を下記の要項で開催致します。

当講習会は1977年に開設され、毎年年を重ね、今年で40周年を迎えました。

私は操体法創始者、医師、橋本敬三先生の内弟子として52年間先生がなし、なさんとしてきた生涯のテーマに取り組んできました。

 

52年の学びの中で、鮮明に理解されてきたことは、操体法の根幹となっているものは「重心の定義」に基づくものであった、ということです。

その重心の定義に基づいて、身体運動の三法則と般若身経が生まれているのです。

 

この重心の定義とは、人体の正中・垂直中軸(両股関節の横軸中央)の臍下丹田に重心を定めた定義です。

 

この定義のなすところは、人体の構造力学、つまり静止力学(からだの作用と働き)から、とらえられてしまった定義であったことが判明したのです。

 

それはからだの動きからとらえた定義ではないということで、からだ動きからとらえた重心の定義は、今まで存在しなかったということです。

 

私の52年間の集大成が、結果として「新しい重心の定義」にたどりつくことになりました。
そして、そこで今までの「重心の定義」の間違いに気づいてしまったのです。それは全く予想外の展開でした。

今までの定義では「重心が重心として成り立たない」のですから。

 

しかも、たどりついたその重心の定義の間違いに気づいてしまったのです。それは全く予想外の展開でした。今までの定義では「重心(定義)が重心として成り立たない」のです。

 

私は新たな基準の下で、その定義が定義の力で成り立つ立つように、客観的な検証を続けました。それがやっと公にできるほど整理できてきたのです。

 

なぜ今の操体法が、らくか、つらいかの相対的基準にとどまり、快の選択基準に基づく診断、操法が成し得ないのかは、この重心のとらえ方に問題があると思ったのです。

 

私は橋本先生が間違っていた、といっているのではなく、そもそもこの重心の定義がおかしいことに気づいたのです。

 

橋本先生は東北大で運動生理学を学び続けられました。運動生理学とは「働き」ということで、からだの「動き」とは一線を引きます。

橋本先生は、操体法の中で、動診(運動分析)という画期的な診断法を誕生させましたが、その原点は、中心集約(正中垂直中軸の臍下丹田重心説)に基づくものであったのです。先生もからだの動きを見るまえに「働き」を見てしまったと言えるのです。

 

からだの動きから、重心の基準をといかけると、からだの正中、垂直中軸の丹田が重心にはならないのです。重心の基準を変えてみないと今までの定義では矛盾をかかえこんだままなのです。

 

操体法に限ったことはない、多くの治療法の診断と臨床には「重心」が、かかわっています(ただ認識していないだけのことです)。

 

「新たな重心の基準を設定」すると、従来のからだのみかた、とらえかたの、疑問、障害、矛盾が一気に解消されてくるのは間違いのないことなのです。

 

操体のプロ、臨床家を目指す皆様のご参加をお待ちしております。

 

miura

 

三浦寛


 

講座指導内容

 

開催期間

2017年9月から2019年8月までの二年二期(24ヶ月)とします

一期 2017年9月~2018年8月の12ヶ月間
二期 2017年9月~2019年8月の12ヶ月間
全48講習 240時間(実技実習は200時間以上)

毎月第二、第四日曜の月2回、13:00〜18:00

会場 東京都世田谷区三軒茶屋1-30-9 三軒茶屋ターミナルビル34号

渋谷駅より東急田園都市線東京メトロ半蔵門線乗り入れ)にて二駅目(急行の場合は一駅)、三軒茶屋駅下車徒歩2分

 

講師 三浦寛(みうらひろし)

操体歴50年 操体スーパーバイザー (プロフィールはこちらへ)

改訂後の指導カリキュラムに基づいた健康学に基づいた臨床を中心とした、

①からだの診方、とらえ方(診断力を養う)
問診-視診-触診-動診-息診のとおし方

②新理論に基づく操体理論、操体法理論、実技理論

操体法実技臨床指導(200時間以上)

④皮膚渦状波®

 

受講資格 操体臨床家を目指す者。現職、資格、年齢等は問いません。日本語での会話指導が可能な者 Japanese speakabel.

定員 10名以内 定員に達次第締め切ります

申込み  keikan@sotai-miura.com
あるいは 03-3414-0340(TEL&FAX)宛てに、

氏名(ふりがな)、年齢、職業、住所、電話番号、e-mailアドレスをお知らせ下さい。

また、ご質問等もこちらまでお願い致します。

ご質問等は、090-2644-6273(三浦携帯)までお寄せくださっても結構です。

郵送の場合は 

〒154−0024 東京都世田谷区三軒茶屋1-36-3

ルミネ三軒茶屋105号  三浦寛まで(講習会場とは異なります)

    

指導、受講費用 諸経費含め48講習 144万円(全額)

分割の場合、75万円を前納、年明け2月(2018年2月)までに完納して下さい

振込先 三菱東京UFJ銀行 世田谷支店 普通預金 4200490 ミウラヒロシ

※第二、第四日曜参加不可能な場合は個人レッスン指導あり。応相談

特典: 修了後、感覚分析診断操法士の証書授与 。一般社団法人日本操体指導者協会入会・登録(登録料・年会費は別途)。

主催 操体法東京研究会

協賛・協力: 一般社団法人日本操体指導者協会 東京操体フォーラム

 

操体法東京研究会  操体法東京研究会講習を受けて(先輩諸氏の声 外部リンク)

 

解剖学、視診触診等に不安がある場合は、別枠での講義も開催。また同時に、操体臨床の要の一つである「足趾の操法®集中講座」も別途開催

 

渦状波®、足趾の操法®、および 操体プラクティショナー®は、いずれも登録商標です。

 

三浦寛 プロフィールアンカー

人体構造運動力学研究所(じんたいこうぞううんどうりきがくけんきゅうしょ)
改め、運動系総合医療研究所 重心力学研究室
〒154-0024 東京都世田谷区三軒茶屋1-36-3 ルミネ三軒茶屋105
(TEL/FAX)03-3414-0340 
http://www.sotai-miura.com  
keikan@sotai-miura.com
講習:操体法東京研究会

営業形態 操体研究所(施術・講習)完全予約制
専門家向け講習:あり(操体法東京研究会

操体スーパーバイザー
鍼灸師柔道整復師、指圧按摩マッサージ師免許、教員資格免許 
人体構造運動力学研究所所長 東京操体フォーラム理事長、
一般社団法人日本操体指導者協会監事他


1948年宮城県生まれ。
少年時代を九州博多で過ごし、東福岡高校卒業後、仙台赤門鍼灸柔道整復専門学校に入学。
赤門で講義を行っていた橋本敬三医師に出会い、内弟子として師事。 
1972年橋本師の指示を受け、東京世田谷区にて独立開業。以後操体のみの臨床に従事。
1978年にホテルオークラ東京ヘルスクラブ顧問に就任、同年操体法東京研究会を設立、操体臨床家育成のための講習を開設。 
その後橋本師の「きもちよさで良くなる」「楽と快は違う」というメッセージにより、操体を運動分析(楽な動きの比較対照)から感覚分析(快適感覚のききわけ)へと昇華させ、「快」に対する診断分析法を確立した(第二分析)。
さらに、操体の盲点、動きがとれない患者などに対するアプローチとして皮膚への接触による分析法を体系づけた(第三分析)。
現在も臨床、操体臨床家育成に尽力。
現在活躍中の操体指導者の多くは当協会の講習修了者である。
2001年東京操体フォーラム設立、2010年からマドリッドでSotai Forum Madridを開催。

趣味: 油絵、釣り、読書
一言: (操体について)操体をとおし、「救いの生命観」の意味することの
奥深さが少しづつ理解できたことが私にとって無形の財産である。