操体法大辞典

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葬られた王朝 古代出雲の謎を解く

葬られた王朝―古代出雲の謎を解く

葬られた王朝―古代出雲の謎を解く

梅原猛氏の本を初めて読んだのは、中学2年の時、「隠された十字架」である。

隠された十字架―法隆寺論 (新潮文庫)

隠された十字架―法隆寺論 (新潮文庫)

これは、法隆寺が実は聖徳太子をの呪いを封じる為に建てられたという説にのっとって書かれている。分厚い文庫本だったが、何度も読み返した。そのお陰で、中学3年の時、奈良京都への修学旅行はとても楽しいものだった。当時から歴女で仏女だったわけだが、この時は「隠された十字架」の文庫本を持って、奈良京都を回った。不思議なご縁で、今年の夏は奈良京都に行くことになった。奈良の興福寺の阿修羅様に会ったのも修学旅行の時だし(去年は上野に二回行って、九州博物館も行った)、8月に「東京操体フォーラム in 京都」を開催する大徳寺にも行って、泉仙で鉄鉢料理を食べた。

今回の新著は、古代出雲について書かれた本である。一昨年東京操体フォーラム理事で島根の導軆力学研究所の福田勇治氏の案内で、出雲を回った。それまで出雲に王朝があったことは否定されてきたのだが、近年大量の銅剣、銅鐸が出土し、出雲に古代王朝があったのではという説が有力になってきた。また、古事記と日本書記も、出雲の古代王朝が存在したとして読み解くと新たな説が生まれてくるのである。天皇家はアマテラスの系譜であるが、出雲はスサノオを系譜とした王家であるとしたら。
一気に読み切ってしまったが、もう一度、いやもう二、三回は読み直したいと思う。

出雲も今年、また訪れようと思っている。