こんにちは。TEI-ZAN操体医科学研究所の畠山裕美です。
操体に特化した視診触診講座を持っている私ですが、触診のために、特殊な爪の切り方をしています。
鍼灸師の先生などもやると思いますが、米粒半分くらいのシコリに触れるとか、ピアノ線ように細い筋に触れるとか、かなり細かい触診をやるためです。
操体法東京研究会では、橋本敬三先生がなさっていたひかがみの触診を実際に知っている、三浦寛先生から、直伝を学ぶことができます。
操体の触診は、独特なところがあるんです。
まず、皮膚の表面を指尖でささっとなぞり、その後指尖で触れる。
これは書いても伝わらないので、やはり体験していただくのがベストです。
というか「へらぶな」ではありませんが「ひかがみの触診にはじまり、ひかがみの触診に終わる」と言っても過言ではないのです。
我々は「プロなら10秒で当てて、逃避反応を見ろ」と言われます。
我々は、ひかがみの触診で、逃避反応まで見て、その後の操法を組み立てています。
また、私自身は「ひかがみの触診」で、その人の操体のスキルがわかると思っています。
私は瞬殺(秒殺)と生殺しと言っていますが、
プロは瞬殺(その瞬間は痛いが、逃避反応を起こせるのであとに残らない)
初心者の生殺し(ずっとぐりぐりやっているので、あとに残る)
初学者が一生懸命練習し、ぴたっと当てられるようになるまでには、先輩や同期の受講生の膝を借りて練習するしかありません。
上達を見ていると、やはり嬉しいものです。
ひかがみって、長い間「膝の裏」という認識があったんですが、ちょうど10年位前に、三浦先生が「足底筋だよ」と言いました。
勿論足底筋以外の圧痛硬結もありますが、足底筋と言ったのは、三浦先生が最初だと記憶しています。
足底筋というのは「足底筋膜炎」で思い出すかもしれませんが、大腿骨の外側上顆に始まり(結構深いところにあります)、踵の骨に付着しています。
「足底」という割には、足底にはあんまりない筋肉ですね。
その起始部はとにかく深いところにあるので、触れるのはかなり工夫が必要です。
膝二分の一屈曲位でもかなり深いので、入り込んだ姿勢になります。
私は操体に特化した視診触診の講座も持っていますが(施術+ベーシック講習でも仰ってくだされば、対応します)、指尖(しせん)を使って、ベクトルを決めないと当たりません。
私も「普通のひかがみ」と違い、かなり深いので、最初は当てるのに戸惑いました。
なお、ひかがみの圧痛硬結を解除するには、足関節の背屈が有名?ですが、何も足関節の背屈だけではありません。
他の部位からでもアプローチは可能です。
何度やってもひかがみの圧痛硬結が解除できない!という場合も、ちゃんと対処法があるんです。