操体法大辞典

操体の専門家による、操体の最新情報など

足趾の操法を後輩が先輩に指導する。

先日の日曜は第二日曜だったので、
東京操体フォーラム実行委員勉強会」だった。

ところが、この日は師匠が箱根で結婚式の主賓に呼ばれていたので
私が午前と午後の定例講習を担当することになった。

 

勉強会の最初は「ディスカッション」。
内容は書かないが、人間が抱え持つ「神経症的なところ」など
結構深く興味深い話が聞けた。


そして、後半の実技は、
なかなか実行委員を集めて一同にやることができない
「足趾の操法」をやることにした。

若手は月二回、二年三年とアシスタントを
依頼し、指導者として大事に養成している。
上達ぶりは大したものだ。

 

一方、先輩陣は師匠の定例講習、あるいは
師範代講習で「足趾」を受けてはいるが、
「最新バージョン」を知らない。
実際に臨床で用いてはいるが、そのあたりの情報の共有が欲しい。

 

以前、あるイベントで「足趾の操法を受講しておらず、自己流で
やっている受講生」の「足趾の操法もどき」を受けた方が

「全然違う」と驚いていた。

「足趾の操法もどき」や、
名前を変えて、例えば「操体風マッサージ」みたいな感じで
やっているところもあるが、

「ホンモノ」を受け、きもちよさを味わったヒトは
「やっぱり違う」と言って下さる。

いわゆる「知る悲しみ」である。

 

へたくそとは言わないが「もどき」でもそこそこは
きもちいいものだ。

しかし、一度「上等」のものを味わってしまうと、
「もどき」では納得できなくなる。

 

悲しいかな(笑)、快のちからはそれほど強いのである。

 

というわけで、今回は操体歴、臨床歴では後輩が、
先輩諸氏に「足趾の操法」を指導したのである。

 

細かい指使い、おさめ、操者の呼吸法、ポジショニング、
手首の角度、方向性などが「ととのう」と、そこには
凄いハーモニーが生まれる。

そういえば、先の春季フォーラムで
一度に20名位の方に、足趾の操法のデモンストレーションを行った
ことがあった。

私はその時会場の一番前におり、操法を行っていたので、
会場には背中を向けていた。
背中を向けていても、会場にすごいパワーの
「快」が溢れているのがわかった。

実際に写真を撮っていたあるメンバーに聞くと
やはり「すごい」エネルギーを感じたとのことだった。