2015年7月20日、海の日、
昭和女子大で四回目の「操体マンダラ」が開催された。
今回のテーマは「新・創生期」。
操体マンダラ、というのは、師匠が年に一度の研究発表や
色々な事をやるイベントである。
弟子が師匠を盛り上げるという日でもある。
今回は、トリに島地勝彦先生にご登壇いただくことになっており、
島地先生担当でカメラ担当、司会進行の畠山は結構多忙なのであった。
なかなかご挨拶とかお話できずにすんません・・
そして今回の実技、会場にお越しいただいたモデル3名の方に、
実際「操体」を受けて頂くということになった。
最初に登場したのは、数日前に松見坂テルチで偶然お会いし、
ぎっくり腰をやったばかりだというMさんである。
彼女は勿論、操体が何なのか、一体どういうことをするのかは
知らない。
先生は離れたところから、瀧澤さんに
「左のひかがみを診てみろ」と指示する。
Mさんをベッドに寝かせ、瀧澤さんがひかがみ(膝窩)を触診する。
あきらかに圧痛硬結があり、Mさんは軽く逃避反応を起こした。
★ベッドに休んだ被験者と三浦先生は数メートル離れている。
そこで、師匠三浦先生は、おもむろに鍼を取りだした(先生は鍼灸師でもある)。
瀧澤さんにMさんのひかがみをモニタリングさせながら、空中に鍼を打つ。
写真では鍼が細くて見えないが、鍼を持っているのである。
数十秒後、三浦先生の指示で瀧澤さんが被験者の膝窩をチェックすると、
圧痛硬結は消えていた。
会場の参加者は「?」という顔をしていたが、
これが、時空を越えるということだ。
「操体は時空を越える」ことができる。つまり、
場所とか時間とか空間を越えることができるのだ。
これができるのは師匠、三浦先生だけではない。
実行委員の中には、スプーン曲げができたり、
このような時空を越えた治療ができるメンバーもいる。
★わたしはスプーン曲げはチャレンジしたことがないが
時空を越えたことはできる。
できることなのだ。
このことを知っている治療家・臨床家は多いが、
やらないだけなのである。
鍼を打っていた時間は、およそ10数秒のことだ。
触れずに診て、触れずに治す。
これが操体臨床の「新・創生期」なのである。
勿論、皮膚の大切さも念頭において、これからの
操体は、ますます面白いものになってゆく。