2015年9月5日(土)、6日(日)
「ヘルスケアリゾート南会津 伝統療法カンファレンス2015」
が開催されます。
一般社団法人日本操体指導者協会および
東京操体フォーラムからは、三浦寛先生はじめ、私も参加予定です。
さて、去年も「足趾の操法®」の体験ブースを設置しましたが、
「操体って何ですか?」「整体とどう違うんですか?」と
多数の方にお問い合わせいただきましたので、簡単に説明したいと思います。
操体とは?
- きもちのよさを味わうことによって、ボディの歪みを正し、
二次的に症状疾患を正す、日本医学です - 福島県会津生まれの医師、橋本敬三が、日本に古来から伝わる
「正體術(せいたいじゅつ)」をヒントに創案したものです - 整体は「悪いところ」を動かして治しますが、
操体は「いいところ」を動かして治します
足趾の操法®とは?
- 数ある操体の引き出しのひとつ
- 非常に快感度が高く、ボディの歪みが整い、
施術とリラクゼーションを同時に行うことができます - きもちのよさでボディの歪みを正します
操体・操体法についての詳細説明
操体の特徴
★よく聞かれるのが「整体とどう違うのか」ということですが
- 整体は「悪いところを動かして治す」が、
操体は「良いところを動かして治す」 - ボディの歪みを正すことによって、
二次的に症状疾患を解消する - 当初は「楽な方、動かしやすい方に動かす」という
運動分析を行っていたが、操体の進化とともに、
「快適感覚(きもちよさ)をききわける」という
感覚分析に進化した。
- 「きもちよさを味わう」ことによってボディの歪みは整復される
- 操体、とは創始者橋本敬三医師の哲学や死生観などを含めた幅広いものであるが、操体法というのは、橋本敬三医師が行っていた
治療(臨床)の部分を指す - 操体法、というのは操体のほんの一部でしかない。
操体とは、福島県会津出身の医師、橋本敬三(1897年-1993年)が、日本に古来伝わる手技療法がそのルーツになっている「正體術」(整体ではない)を源流として創案されたものです。
橋本敬三医師は、大正時代に医師免許を得ていますが、臨床経験(実際にインターンとして患者を診る経験)をせずに、研究医から一般の病院勤務をします。
その際、一番困ったのが、腰痛、膝の痛みなどの整形外科的疾患でした。最新の西洋医学が役に立たず、患者は去って行きましたが、町中の民間療法の治療家(鍼、導引、整骨、導引など)のところに行って治っていることがわかりました。
当時、医師の社会的ポジションは大変高く、逆に明治維新後、民間療法は時代遅れという位置にありましたが、橋本医師は民間療法家に頭を下げて、何をやっているのか学んだのです。
そして分かったのは、これらの療法は、ボディの歪みを正しており、歪みを正すことによって、二次的に症状疾患を解消しているということでした。
その後、橋本医師は操体の源流である「正體術」に出会います。これは「可動域の大きい、楽な方に動かし、瞬間脱力させることによって、ボディの歪みを正す」というものでした。これが戦前の話です。戦争中軍医として外地に赴いていた敬三医師が拘留されていたシベリアから帰国したのは昭和23年でした。
操体は、正體術に似ていましたが、違っていたのは医師や治療者の所見による「可動域」ではなく「患者本人の感覚」を大切にするということでした。
以前(30年以上前)は、楽な動きと辛い動きを比較対照し、楽な方、痛くない方、動かしやすい方に動かし、数秒間動きを「たわめ」、瞬間急速脱力に導いていました。これを第一分析(楽な動きに問いかける動診と操法)と言います。
1983年(昭和58年)、橋本敬三医師は85歳の時健康上の理由で、現役を引退しましたが(引退したと言っても90歳まで現場の治療室には顔を出していました)、その時、操体の定義を「楽な方に動かすことによって治す」ことから「きもちのよさを味わうことによって治る」ことにシフトチェンジしました。
これを聞いていた一番弟子の三浦寛(9月6日にワークショップあり)は、橋本敬三医師の意志を継ぎ、きもちよさ、快適感覚に従った動診と操法を体系づけました。
これは、人体の動きを比較対照するものではなく、ひとつひとつの動きに快適感覚の有無を問いかけるもの。これを第二分析(快に問いかける動診と操法)と言います。
さて、操体の盲点というのがあります。それは動けない人に対してどうするかということ。それを解決したのが、三浦寛による「刺激にならない皮膚へのアプローチ」(渦状波®)です。これを第三分析と言います。
そしてもう一つ、昨年に引き続き、今年も伝統療法カンファレンスでご紹介する
「足趾の操法®」というものがあります。
これは、橋本敬三医師が70歳から72歳までの間に臨床で行っていたもので、元々は、仙台の橋本医師の治療所を訪れていた足心道の先生が紹介したものだそうです。
これは非常に痛いものですが、終わった後非常にすっきりするので、これを痛くなく、きもちよさを味わうにはどうしたらいいかと生まれたのが「指もみ」と言われるものです。これはゆらし、落とし、もみの3つが基本です。
これに、三浦寛が非常に快感度の高い「おさめ」を導入し、畠山裕海が長年研究を続けてきた「趾廻し(あしゆびまわし)」「横足根洞(おうそくこんどう)」「手指操法」などを加え「足趾の操法®」としてメソッド化したものです。
非常に快感度が高く、なおかつボディの歪みが整う、リラクゼーションと施術を同時に行うことができ、寝たきりであるとか幼児でも施術可能です。
・ 非常に高い快感度を得ることができる
・ 鈍っている「原始感覚」を呼び覚ます
・ 瞬間的な深い眠りと深い癒し
・ 腸をはじめ内臓の働きが活発になる(便秘の改善)
・ きもちよさを味わうことにより、ボディの歪みが正される
現在「足指の操体法」「足指の操法」など、類似名称を使っているところがありますので、ご注意下さい。
足趾の操法®の施術、指導ができるのは、三浦寛門下の師範代、一般社団法人認定の、操体プラクティショナー、足趾の操法インストラクター、足趾の操法アドバイザーのみです。