操体法大辞典

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足趾の操法®の秘密

足趾の操法は、手技で言えばたぶん「あんま」に近いとおもわれます。

 

吉田流あん摩術とか、動画を観たことがありますが、すごいワザです。女性の先生が受け継いでいらっしゃいますが、すごいの一言です。

 

 あん摩術というのは、多分この手の中では、一番高度なテクニックなのではないかと思います。

吉田流あん摩術 江戸時代に生まれた日本伝統の手技療法

吉田流あん摩術 江戸時代に生まれた日本伝統の手技療法

 

 

 

一手一手に迫力と積み重ねてきた時間を感じます。

 

足趾の操法には、おもに「ゆらす」「おとす」「もむ」の3つがありますが、この他にも「まわし」「指骨間」「指尖」「足底」「横足根洞」などのバリエーションがあります。

 

この中でも、一番快感度が高く、なおかつ受け手の満足度も高く、操者もその手応えを感じることができるのが「もみ」です。一番難易度が高いのも、これです。

 

操者の手は縦に揺れているのに、被験者のからだは縦揺れしません。

よく「真似事」をやっているのを見かけますが「もみ」でからだが縦揺れしていたら、それはヘタクソか、もみではなく足の指をもってぐるぐる回しているとか、足の指をこねているのです。

 

★ぐるぐる回すのと皮膚をこねる、こするのはNGです。何故かというと、受けるとわかりますが、不快だから。

 

「もみ」のたてもみ(一番難易度が高い)がちょっと苦手なので、横もみに逃げたり、普段の自分の臨床では、足底とかやっていると、ふとした時にわかったりします。

 

以前、ある程度の経験者に、デモで「もみをお願いします」と言ったところ(もみと言えば足指もみを指す)足底もみを始めたヒトがいました。

聞いてみると、足指を揉むのは苦手で、ずっと足底もみをやっていたので、もみイコール足底、というようになってしまっていたのだそうです。

 

そして、これも私の経験ですが、「おとし」などは、体勢と持ち方、からだの使い方によって、相手に痛みを与えたり(持ち方が痛いと言われてしまう)、自分が疲れたりすることがあります。

 

以前「おとし」をやれと師匠に言われ、30回ほどで済ませたヒト(以前いらした方です)がいましたが、師匠には「それでは物足りないし、サービス不足」と言われていました。

 

なぜ30回くらいで済ませたのかというと、持ち方がヘタクソで、長いことやっていると滑ってくるし、疲れるので、30回くらいでなるべく手早く済ませたいのです。

 

 

★短時間で済ませたがる場合は、疲れる(つまり体勢などがヘンなので疲れる)、指が滑る、そして、長時間の正座ができないということが上げられます。

 

★正座ができないヒトの為のプログラムもありますが、やはり正座位が基本です。

 

★そして、足趾の操法を勉強すると、何故か正座ができなかった(膝が痛いとか)ヒトが、正座できるようになったりします。

 

★そして、私も習ったのですが、長時間正座してもしびれないという秘法??が操体にはあります。こういうののやり方は、勿論本には載っていませんし、私もこのブログに書いたりはしません(笑)。

また、いきなり教えて欲しいと言われても、いきなり教えられるものでもないので【ある程度トレーニングが必要)その辺りはご容赦下さい。

 

★スペインに行った際、指圧を勉強している現地のヒトから「正座に関する文献はないか」と聞かれたことがあります。指圧、あちらではベッドを使うこともあるようですが、基本はフロアで正座です。

 

ところが、きちんとポジションと持ち方がきまっていれば、滑ることはありませんし、腕力でやるわけではないので、100回とか続けることができるのです。

 

ちなみに、三時間くらいは連続してやることができます。
★プロのやり方を知っているからです。また、これを伝授しています。

 

私は「もみ」と「廻し」をメインにやることが多いのですが、実は「もみ」、最初は苦手でした。

 

師匠に「ぷっ」と笑われ「オマエのは面白いなぁ」と言われたくらいです。

 

「足趾(ゆび)もみ3年」と言われるくらいですから(今は勿論もっと早く習得できますが)、そんなに焦ることはありません。

また、今までのからだのクセを補正するわけですから、当然なのです。

 

秋から、足趾の操法の講習に、新しいメンバーが参加します。