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操体法大辞典

操体の専門家による、操体の最新情報など

大谷由里子さんのセミナー。

今日の午後は【大谷由里子の「人を動かす話しの作り方(限定版)」】に参加してきた。実は大谷さんの本は殆ど読んでいる。DVDはiPhoneに入れて何度も見ている。

私が大谷さんのセミナーに興味があるのは「芸風(フィールド)が全く違う」からだと思う。

笑いと感動に満ちたセミナーと、私が普段やっているような、専門家向けの「習ったモノは全部モトとったる!」と「ホントにきもちよさで良くなるのか?」という雰囲気の中で行うセミナーは違うのは当たり前なのである。彼らが欲しいのは、感動よりも「技術とノウハウ」なのだ。

昨年一昨年マドリッドでセミナーをやった際に「なるほど」と思ったのは「技術的」な事に関して、彼らは講師の技術力を試すようなことをする。これはヨーロッパでの指圧指導の経験が多い遠藤喨及先生も本に書かれている。

何だかそんなセミナーばかりしているものだから、たまに「笑いと感動系」のセミナーに参加すると、新鮮な気分になるのは確かだし、そういうのをやってみたいのも事実なのだ。

以前「生命の暗号」の村上和雄先生を講師に迎えた新潟の全国操体バランス運動研究会のゲストセミナーを拝聴した。さすが「笑い学会」のメンバー、笑いのツボを得ておられた(なお、村上先生は吉本興業と組んで、糖尿病患者を笑わせて血糖値が下がるという実験もされている)。

新潟の日航ホテルで朝食を取っていたら、えらく仕立てのいいスーツを着た紳士が食事をしていた。静かで寡黙な感じのその紳士、それが村上先生だったのである。

ちなみに村上先生の笑いの誘い方なのだが、本人のテンションは極めて一線をキープしている。淡々とお話になっているのだが、観客が爆笑している状態なのだ。こういう笑わせ方もあるのだなと感心したものだ。

〔文庫〕生命の暗号 (サンマーク文庫)

〔文庫〕生命の暗号 (サンマーク文庫)

大谷さんのセミナールームは京橋なので、うちから近い。また、どんな会場でセミナーをやっているのか、というのも興味深いではないか。

実は愛機デジイチを持っていたので、大谷さんと記念撮影でもしてくればよかったのだが、すっかり忘れて家に帰ってから気がついた。

普通「セミナー女王」と聞けば「バーンとスーツ」みたいな講師を想像すると思うのだが大谷さんはLANVINの可愛いTシャツに黒のパンツにパンプスという軽やかな姿で突然登場した。

改まって「はじめま〜す」というのもなく、突如受講生に対して「今日持って帰りたいモノは何ですか?」という質問から開始である。

「今日持って帰りたいモノ??」

例えば私のセミナーだったら操体関連の講習なので、「○○のセオリーと○○を体得して自分の臨床(治療)に活かしたい」と、目的は極めて明確である。

今日のセミナーで持って帰りたいモノとはこれ如何に?

「大谷さんがどんな仕草でセミナー受講生にアプローチしているのか」「質疑応答法」「講師のプロ中のプロの講義」を体験したいということかな。

早速ワークショップ開始。隣の人と「最近あった楽しい事」について2分間語る、というもの。昨日○○だったとか、一昨日△▼だった、というのはちょっとナイショ(笑)にしておくとして、昨日一日朝8時から午後5時までずっと操体の講習に携わっていたのが楽しかった、という話をした。何が楽しいかって、自分が好きなことを勉強しているのが一番楽しいに決まっているからだ。
もっと小さいことだったら、昨日のお昼のちらし寿司が美味しかったとか、写真が上手く撮れたとか、猫の薬を貰いに行った途中の道で、えらく美味しいトマトを買ったとか。

大谷さんは吉本興業時代、横山やすし氏のマネージャーを担当していた。その時の苦労話は書籍に詳しく書いてあるのでそちらを参照していただくとしよう。

はじめて講師を頼まれたら読む本

はじめて講師を頼まれたら読む本

DVD付 講師を頼まれたら読む「台本づくり」の本

DVD付 講師を頼まれたら読む「台本づくり」の本

両親はじめ親類縁者が全て東京から上(宮城県に集中)におり、一番東に住んでいるのがうちの家族である。
私は東京生まれなのだが、両親は気仙沼から上京して所帯を持った。また、父がTBSに勤めていたせいもあるのか、テレビにせよ文化に「大阪の香り」というものとは一切無縁に育った。「東京放送」だもん(笑)。

何せ中学の修学旅行で奈良京都に行ってから再び訪れたのが約30年後だったし、初めて大阪の地を踏んだのが30歳越してからだった。どれだけ「ナニワ」文化に縁がなかったかということだ。

現在はご縁があり、仕事や用事でちょくちょく行ったりするのだが、私が大阪の「兄さん」と読んでいるアートディレクターのAさんは、江戸関東人が想像するようなコテコテの大阪人ではない。文楽やアート、大阪の文化をこよなく愛する粋な兄さんなので、どうも大阪といっても「吉本」とか「ボケと突っ込み」などとは余り縁がないし、大阪のオバチャンの実体も見たことがないのであった。

中谷彰宏氏の本(中谷さんは堺市の出身)を読んでも、大阪っぽいことを誉めており(例えば、大阪京都では知らない人にでも挨拶するとか、大阪では足を踏まれた人にも責任があるとか、イタリアと大阪の恋愛事情は似ているとか。お金の話をはじめにするというのは非常に大切だと思う)東京に足りないこと、東京にないことが書かれているのだ。

さて、何が言いたいのかというと、大阪のノリと東京のノリの違いである。

大谷さんの本は非常に面白いし、セミナーで台本を作るとか、自分の棚卸しをして年表を作るとか参考にすべきところがあるのだが、関西のお笑い(感動や笑い)のノリで、果たして江戸っ子に通じるのだろうかという疑問である。これは良い悪いの問題ではなく、多分「笑いのツボ」の違いもあるのではないか。

例えば落語にせよ、上方落語と江戸の落語はちょっと違う。大阪には江戸にはない、文楽というすごいものがある。東京には、どこの出身でも身を置ける懐の広さがある。関西の方は東京に住んでいても関西弁が抜けないというのは、やはり関西人としての誇りがあるからなのか?

と、東西文化比較論になりそうだ(笑)。

大谷さんは「3分でまず参加者を笑わせる」とおっしゃっていた。それを聞いて、私が思ったのは「そっか、大谷さんは3分で笑わせるのなら、私はそうでなくともいいんだ」ということだ。「3分で意識を変えていただく」ってのはどうだろう。

色々な切り口があるというのはそういうことだ。色々なインプット、アウトプットがある。

ちなみに、テーマ発表でついつい「息食動想」を話したら、見事時間切れ(笑)になった。せいぜい「想念」(言葉は運命のハンドル)にしとけばよかったなと反省。大谷さんからは「否定語が多いような」というご指摘を受けたが、「息食動想」のセオリーをそのまま話したのでこれは致し方ない。健康系を一般に話す場合には、ちょっとした(やさしく言えば)「工夫」(おっかなく言えば)「おどし」も必要なのである。その辺りはまた研究してみようと思う。

いずれにせよ、もう少しテーマを絞ればよかったかと思う。大谷さんからは「それだったら畠山サンがどうしてそんなにスタイルがいいのかとか、そういう事が知りたいと思うんですよ。それを入れたらどうですか?」というアドバイスには目からウロコが落ちた。なるほど~。そういう視点があったか。それはまるっきり盲点だった。

そうなのだ。私のアタマの中には「臨床家が知りたいのは技術とノウハウ」一般の人が知りたいのは「自力自動の操体はどうやってやるのか」というような固定観念があったのだ。これで切り口が一つ増えたな。

さてさて、私達がクライアントを診る際、気を付けることは何か。積極的傾聴は勿論だが、テンションを余り高くしないことである。一度、来所した方に、ごくごく普通に挨拶したところ「元気過ぎてコワい」と言われたことがある。

この私の(笑)挨拶で「元気過ぎ」と言われてしまったのだ。この方は、仕事のしすぎでメンタルに不調があったのだが、全ての人にとって、元気で大きな声の挨拶が「快」であるとは限らない。まあ、セミナーに自分で足を運ぶ元気がある方はそんなことはないんだろうが。

他の参加者の方々の発表も非常に参考になった。

確かに笑顔が大事、挨拶が大事、コミュニケーションが大事なのは皆分かっているのだが、それを単に「大事なことだからやりましょう」と言うのではなく、やったらどんなメリットがあるのかということを加えるのがポイントだというのもなるほど、である。

★そこに「自分の体験を盛り込むのがポイント。

「素晴らしいから、良い物だから」といって押しつけても、本人がそれを欲していない時は逆効果になる。それが、その人にとって「どんなメリット」になるのか。操体を紹介する時も同じだ。

操体のメリット?

なんといっても「きもちいい」こと。今の人間(特に女性)は、原始感覚が鈍磨している。その鈍磨した原始感覚を呼び覚ますのが「きもちよさ(快適感覚)である。快適感覚は原始感覚を呼び覚ますばかりではなく、ボディの歪みも正してくれる。
ボディの歪みが正される、姿勢がよくなる、ということは、ボディの歪みからくる二次的な症状疾患を防ぐ、自力で治るものは治る、身体運動機能、パフォーマンスが向上する、心が安定するなど、結構イイコトばかりである。また、操体実践者の先生方をみるとわかるのだが、インナーマッスルを効率よく使うので、皆スリムである。

そうだ私はこういうことを伝えたいのだ。改めて実感。

 

メモ コミュニケーションの欠如で「安全が失われることがある」。これ大事!

大谷さん、ありがとうございます。またよろしくお願い致します。