操体法大辞典

操体の専門家による、操体の最新情報など

銀二貫。

 

銀二貫 (幻冬舎時代小説文庫)

銀二貫 (幻冬舎時代小説文庫)

 

 わたくし、幼少時から時代劇と歴史が好きです。

NHKも、大河じゃなくて、木曜八時からのシリーズが好きです。

時代劇チャンネルを引いて、朝から時代劇を見まくりたいというのが
今の私のささやかな希望です(笑)

というわけで、最近これは本当に「面白い」と思うのがこれ。

 

最初は「松吉って濃ゆい〜」と思いましたが、最近は
可愛く見えてしまいます(笑)

最近あれだけ濃いのはあまりいませんね。

 

武士の子息の男の子が、あるご縁で銀二貫で、商人のお世話になり、
ナニワの商人として成長する話ですし、皆さん見てらっしゃる方も多いと
思うので色々書きませんが、
確実に時代劇は戻って来ています。

今の子供達だって、私がそうだったように「時代劇マニアで歴史好きな子」が
いるにちがいありません。

 

私はたまに、深川の「江戸資料博物館」に行きます。
江戸時代の長屋が再現されていて、中に上がって箪笥の中をのぞいたり
トイレの中も見学できます。

 

渦状波(カジョウハ)

というのは、刺激にならない皮膚への接触を用いた、いわゆる「第三分析」というものです。

で、この言葉、実は商標登録されています。なので勝手に使ってはいけない
名称なんですね。

しか〜し、無断で使ってる方々が結構いるので何か対策しなきゃ
ならないのでしょうか。

そして言葉が一人歩きしている気もします。

で、記事を読んでみると、
単に皮膚にタッチングすること(引っ張ったり捻ったりという刺激を含む)
を、「カジョウハ」と云っているケースもあるのではないかと。

 

一昨年、三浦の講習を受けていない方(それも、臨床家ではない)が、
「渦状波や第三分析をの講習をやっている」というタレコミ(笑)があり調べたことがありますが、

その方の云ったことが凄かった。

操体はみんなのモノでしょ。だから私が好きにやってもいいんじゃないですか」

みんなのモノというか、原理原則なんですが、
ヒトが研究して勉強しているものを「本で読んでプロ向けに指導する」というのは
あんまりでございましょう。。。

こういう場合「みんなのモノだから勝手にアレンジして使っていい」という
解釈をなさる方もいるから困ります。

と言っても「組織の長にはならないよ」という橋本敬三先生の言葉が何故か
「組織を作っちゃいかん」という言葉に変化し、結構みんな好き放題に
やってきているので、今現在の操体界というのは「サファリパーク」と化している
わけです。

 

ある

サイトで「渦状波治療30分」というのがあり、千葉県の整骨院だったのですが
(それも、その接骨院のグループオーナーを私も知らない訳ではない)

電話をかけて「カジョウハ治療ってやってらっしゃるんですか」と聞いてみたところ
受付嬢が「少しお待ち下さい」と云ってから

「うちは、低周波ならやってます」という答えが返って来ました(汗)。

皮膚からのメッセージ―操体臨床の要妙part 2

皮膚からのメッセージ―操体臨床の要妙part 2

 

 

映画「キャリー」といじめ。

 突然ですが、昨日から風邪を引いております。

そうすると、何故か京極夏彦氏の小説とか、ホラー映画が観たくなるんですが、
昨年リメイクされた、スティーブン・キングの名作「キャリー」を観てみました。
私は返却の面倒臭さを考えたら200円位高くてもいい派なので、iTuneストアでレンタルしたのですが、

オリジナルのシシー・スペイセクが凄すぎるのと、ジョン・トラボルタがチョイ役で出てるというのはさておき、リメイク版はキャリーが可愛いんです。

シシーは当時28歳くらいだったそうですが、それで女子高生役というのはやはり
すごい。今観てもとってもこわいです。

 

 

キャリー (字幕版) [2013]

キャリー (字幕版) [2013]

  • キム・ピアーズ
  • Horror
  • ¥2000

びっくりするかもしれませんが、未だにアメリカでは、ダーウィンの進化論を教えたかからといって学校のセンセイが訴えられたり、堕胎を認めている産婦人科医が殺されたり、その辺は今一つ、進んでるのかコンサバなのかよくわからないのがアメリカです。

この話も、狂信的なキリスト教のキャリーの母親が「一緒に住んでいたけど清らかな関係」のオットがある日彼女に欲情し、その結果キャリーが生まれる訳ですが、

キャリーは変人として扱われます。

そこでも、学校のプールの授業の際、キャリーは初潮を迎える訳ですが、母親が
「邪悪な欲望を抱くから初潮が来た」とか、わけわかんないことを云うわけです。

ハイスクールとかにはいつもそうですが、いじめっ子というのがいるもので、私も小学生時代とかいじめられました。

今でも忘れませんとも(笑)

さて、いじめられるというのは、二つあるようです。私はどんくさくていじめられたのではなく、あとで聞いたら「いい服を着ていた」からいじめられたみたいです。

そんなんでいじめるなと思いますが、私はあまり気になりませんでした。

「人種が違う」とおもっていたからです。

 

いじめられると強くなります。

そして、いじめたほうは覚えてないかもしれませんが、

いじめられたほうは忘れません。 

その話をしたところ、師匠が

「オレが今さんと『操体法治療室』を書いて、操体は快だ、と言った時、
総スカンにされて無視した連中が今平気で「操体は快だ」と云ってる」という話になりました。

その昔、操体法写真解説集の著者でもある川上先生は全国大会の席で

「楽も気持ちよさも同じだろ!」と、師匠に怒鳴ったそうですが、2007年だかの
新潟大会では「操体はやっぱり快だ」とおっしゃっていました。

この耳で聞いたのですから、間違いありません。

私は「楽も気持ちよさも同じじゃないんだ・・・」と、思いましたが、

今現在「操体は快」だといっている先生方。
当時三浦を無視して総スカンにした方々が、今平然と

操体は快だ」と云ってるわけです。

今、操体の大会に行って「操体は楽か?」と聞いても誰もイエスと云いません。
「快・きもちよさ」というハズなんです。

 

 

 

 

カタカムナへの道 潜象物理入門

 操体を勉強するならば、この本は読んでおくとよい。

4月に開催された東京操体フォーラムの席に、操体プラクティショナーである
埼玉の中谷先生がこの本を持って師匠の元に現れた。

操体の創始者、橋本敬三医師は、晩年相似象、カタカムナを研究していた。
師匠三浦寛が修業時代、月に一度東京から先生を呼び、勉強会をしていたそうであり、その時に風呂敷包みをよく運んだという。

カタカムナへの道―潜象物理入門

カタカムナへの道―潜象物理入門

 

 この本、amazonで古いのを買うと四万円以上するのだが、今回第2版として再版されたのである。

「この本を読んで納得するのでは無く、相似象を読んで学ぶべし」と、ある。

面白いことには、作者の関川氏は、もともと稲作をやっており、農文協とも
ご縁があった。そして、千島学説の千島博士とも親交があったらしい。

そうきたか!という感じである。

 

さて、この本を読んでいた師匠とコーヒーショップで話していた時、

「おい、これを見てみろ」と、示されたのがまたショッキングであった。

 

正しい立ち方

人間の最も「安定した安楽な立ち方」とは、両足をきちんと整えた形ではなく、


1.自然の骨格に従い両足を股関節の幅に開き

2.かつ両足は八の字の形ではなく、平行におくこと

3.次に背骨をなるべく曲がらせずに、できるだけ地面に垂直に近く保つために(重力に対し最も抵抗の少ない形をとるために)尾底骨を内側  に入れるようにして、武道や太極拳で言う「腰を入れる」こと(男子  なら立って排尿する形)、但し腹部を前方に突き出してはならない。  むしろ丹田と言われる辺りをぐっと引締め(ヘソは天井へ向けるよう  にし)、肛門を上に引き上げるようにして力を抜く

4.そうすると、独りでに両足の膝が前方へ少し緩む。このとき膝をそと開きではなく、やや内股的に締めると、両足はあたかも杭を打ち込む  ように指先を踵が地面に食い込み、土踏まずの辺りが、しっかりとし  たアーチ型となって全身の体重を支え、重心は第五腰椎周辺と足の裏  のほぼ中央を通る直線上の静止点に安定する・・・

 

 これは「からだの設計にミスはない」に書かれている自然体立位によく似ているし、「股関節の幅に開き」というのは、最近私達が「足幅は骨盤が中に入る広さ」と言っていることに通じる。

さらに、背骨云々とういうのはいわゆる「含胸抜背」にも通じてくるし、自然体立位の最大のポイントでもある「膝の力をホッとゆるめる」となっている。

 

これは、橋本先生もここからひろってきたのだな、と思えるところである。

今現在私達が操体法東京研究会で実践しているものにも近い。
特に「膝を緩める」という箇所で、よく師匠が「お尻のちからを抜くような感じ」(実際には抜けないのだが、膝がゆるむ)と指導しているが、まさにこんな感じだ。

 

 

 

 

映画って本当にいいですねぇ

 

ランナウェイズ(字幕版)

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  • フローリア・シジスモンディ
  • Music Feature Films
  • ¥2000

オンタイムで好きだったので感涙。日本のホテルの内装が笑えるけど、
「好き」という情熱が本当になるというのはジョーン・ジェット様から教わりました。 

さらば青春の光 [DVD]

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 これは、若き日の、The Police でブレイクする前のStingが出てます。映画館で観た。

実はトムクル好きな私ですが、これは最高。
LAメタル好きなら笑って泣くこと請け合い。 

コヨーテ・アグリー(日本語吹替版)

コヨーテ・アグリー(日本語吹替版)

  • デヴィッド・マクナリー
  • Comedy
  • ¥1500

 

クリスチーネ・F 《IVC 25th ベストバリューコレクション》 [DVD]

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おお、これ、DVDになってたのですか!!

 ボウイ好きのドイツの女の子が麻薬と売春という道にはまるというお話。
何だかもの悲しい話

 

ヘアスプレー [DVD]

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 これはとってもたのしい映画。主人公のちょっとおデブちゃんがとっても可愛い。 

チャオ!マンハッタン [DVD]

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 アンディ・ウォーホルの女神だったイーディ・セジウィック

 

イーディ―’60年代のヒロイン

イーディ―’60年代のヒロイン

 

 

 

 

 

 

 

関東と関西の操体の違いを考える。

来月はじめ、大阪で「全国操体バランス運動研究会」のプレ大会が開催される。

そこで師匠(三浦寛)が呼ばれて講演をするので、私も参加する。
フォーラムからは総勢8名が参加予定だ。


全国操体バランス運動研究会は毎年開催されるが、仙台で開催しても
何故か関西とか西の地方の方々が講演をすることが多い。

実技指導にせよ、大抵は関西勢である。

これは、やはり活動範囲が広いからだと思われる。神戸あたりから西には、
いわゆる「○○操体の会」とか「○○操体道普及友の会」というのが多数存在し、
ネットワークを築いているからだ。

私は愛好会や同好会が悪いとは言わないし、啓蒙のためにも必要であると
考えているが、どうも西は独自の『操体文化』があるように感じるのである。

それは、操体を「医師が行っていた臨床」としてとらえているのか、あるいは
「健康体操・養生法」としてとらえているかでもある。

 

それはさておき、

般若身経というものがある。

これは「般若心経」ではない。
操体の創始者、橋本敬三医師が「身体運動の法則を、世界で一番短いお経になぞらえたもの」(つまりジョークとかニックネームみたいなもの)である。

これに関しては『健康体操』としてとらえているところと、私達のように
「身体運動の基礎」としてとらえているところがある。
橋本先生は、このあたりが結構曖昧だったようだ。

これは「自分でできる」。
橋本先生は患者にわら半紙を渡していた。

操体で「自分でできる」と言ったらまず般若身経なのである。

それが「自分でできる」というところだけ拡大されて
操体は自分でできる』というように伝わっているところもある。

そして、割と軽んじられているのも般若身経である。
講習をやっても「体操みたいなもの」とか「こんなの簡単」と、省かれることもあるが、フォーラムなどで実技指導を行っても、実はできないというケースを多々目撃する。

本当はこういう「型」が一番大事なのだ。

正座と自然体立位、般若身経。この3つは操体指導には必須項目である。

 

般若身経、関西や西のほうでは、どうやら「健康体操」として広まっているのである。

最初に驚いたのは、20年程前、関西の団体のテキストを見た時だった。
般若身経という言い方は、宗教を連想させ、誤解を与えかねないので「基本動作」という言い方をしているとのことだった。

そして、更に「おおおっ?」と思ったのは、

前屈・後屈、左右捻転、左右側屈のメインの動きの中での「側屈」である。
そこでは「側屈」ではなく「わき伸ばし」として紹介されていた。

 

側屈は、文字通りからだの側面を屈曲するものである。
般若身経では「からだを倒した方と反対側の足に体重がかかり、倒した方の足のかかとは浮く。どちらの足も母趾球を支点とする」となる。

が、私が見たのは、体側を伸ばし、挙げている手の上にはおもりを乗せているような
イメージで、踏ん張るというものであり、重心の移動、つまり踵を浮かせるという、説明はなかった。


これは橋本敬三先生が書いているのとは違うではないかと、当時知り合った
関西の操体の会の人に聞いてみた。

と、側屈は、股関節が窮屈だという人がいるので、わき伸ばしになったとの
ことだった。

股関節が窮屈???

色々試してみたが、分かったことは、

「膝のちからをほっとゆるめる」という過程が抜けているということだった。

般若身経は橋本先生の本でくり返し紹介されているが、
「万病を治せる妙療法」にはその記載はない。

口絵の写真などを見ると、むしろ膝は伸びているように見える。

「膝の力をほっとゆるめる」というのは「からだの設計にミスはない」に
はじめて登場するのである。

 

からだの設計にミスはない―操体の原理

からだの設計にミスはない―操体の原理

 

 

12年程前、全国大会が長野県で開催された。
私も参加した。

勿論般若身経もやった。この時は神戸のWさんが実演した。

この時、彼は「重心移動なし&踵を浮かすことなし」の
「わき伸ばし」をやった。

橋本敬三先生は「わき伸ばし」とは言っていないし、
側屈の場合、側屈したほうの踵は浮くという指導をされている。

そもそも「重心移動の法則」にかなっていない。

なるほど、と思った。これは進化形などではなく、
重心移動でもなく、側屈でもなく、わき伸ばしなのである。

健康体操の一環としてこうなったのだろう。
なので「基本動作」と言っているのだ。

 

そして、昨年の全国大会では、関西の指導者が般若身経を行った。
側屈はよく覚えていないので、わき伸ばしではなかったかもしれない。

前屈時。指導者は膝裏を伸ばし、つま先を浮かせて前屈していた。
ただし、このままだと首が前傾しない。見ていると、彼らは
膝を曲げたのである。
緩めるのではなく、曲げたのだ。

膝をゆるめるのと、曲げるのとでは、違う。

今回大阪ではそれを伝えたい。

間違っている、正しいという話ではなく、

「重心安定の法則」「重心移動の法則」という、基本法則を見直し、
橋本敬三先生も晩年付け加えた「膝のちからをゆるめる」という行程を
加えてみて欲しいのである。

 

 

今までにも何度か、地方の全国大会で指導したことがあるが、

出てくる言葉が
「自分達が習ったのと違う」
「難しい」というネガティブな言葉だった。

今度はそんなことがないことを祈る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

伝統療法カンファレンス 出展しました

5月17日(土)大田区産業プラザPioにて、伝統療法2014カンファレンスが
開催されました。
私(はたけやま)が代表理事をつとめる
一般社団法人日本操体指導者協会は、足趾の操法の施術ブースを出展
しました。
10分500円という、普段ではあり得ない(笑)出血大サービスで
多くの方に「足趾の操法」を体験していただきました。
延長サービスも用意しましたが、殆どの方が延長して下さり
足趾の操法の「快の力」を改めて感じたところです。


ご来場の皆様、ありがとうございました。

カンファレンスの最高顧問は、東京操体フォーラムに何度もご出席
下さっている柳生心眼流の島津兼治先生。

東京操体フォーラム相談役の平直行氏も講師として登場しました。
そして、カンファレンスの立役者、古式腱引 筋整流法の小口昭宣先生はじめ
色々な先生方と交流を深めることができました。

私共(東京操体フォーラム)、操体の団体の中でも「臨床」に重きを
おいているので、プロ根性満々の先生方とご縁が紡げて本当に有意義な
時間を過ごすことができました。

 

なお、柳生心眼流は仙台伊達藩のお家流。
腱引きも心眼流のなかにあります。
操体の「ひかがみの触診」などは、腱引きに似ているというか、
腱引きっぽい。
三浦寛は宮城。平直行さんも仙台。

私も両親宮城だし、伊達政宗マニアだし、操体は仙台生まれだし。

面白いことになりました。

参加スタッフもいい勉強になったようです。

 

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揃いのTシャツ(スペイン土産@かっこいいと評判でした)

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三浦寛のワークショップ。私が急遽口頭での指導をやりました。

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古式腱引筋正流法の小口昭宣先生と。腱引きとひかがみの触診は似ています。

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島津兼治先生を囲む。