操体法大辞典

操体の専門家による、操体の最新情報など

原始感覚と免疫力。

東京操体フォーラム実行委員ブログ掲載分です。2020年7月31日

「免疫力アップ」というテーマの七日目。

 

https://blog.tokyo-sotai.com/entry/2020/08/01/070000

 

今までも、色々な人と操体を通じてお付き合いがありました。

 

その中でも、操体の勉強が長く続いている人には共通点があります。

 

操体を損得勘定で考えていない」のです。

 

ある方が「(何事も)一人前になるには、桃栗三年柿八年で、十一年」と言っていました。

これは、確かだと思います。

 

損得勘定で考えると

「二年勉強すれば独立開業して稼げるかな」と、思うので「十一年」と聞くと「え?そんなにかかるの?」と驚きます。

 

なお、十一年しなきゃ開業できないというわけではなく、その道のプロになるなら、それくらいの覚悟は必要だよということです。念のため。

  

 

例えば鍼灸師柔道整復師にせよ、三年は学校に通うのですから、そうでない場合は、それなりにかかるはずです。

 

20年位前、三浦先生の講習に参加しているのは、鍼灸師柔道整復師などの有資格者が殆どでした。実際に免許を持っていて、開業しているので、東洋医学や整形外科的な基礎知識はある。患者さんも診ている。そういう方が参加していたのです。

 

三浦先生は50年以上、半蔵さんや岡村さんは20年以上、三浦先生の講習や個人レッスンや勉強会に参加しています。友松さんや日下さんも相当長いです(更に言えば、この方々は、操体の勉強の前に、国家資格を持っていたり、専門的な仕事をしていたりと、すでにその道のプロでした)。

 

この方たちは、操体を損得勘定で考えているのではなく、好きで、勉強したいから、勉強しているのです。

 

これが、原始感覚です。

好きか、嫌いか(快か不快か)。

 

正しいか、正しくないか。損か得か、でモノゴトを考えて生きると、苦しくなります。

 

昔から、手技療法や職人とかアート系の世界で言われるのが「何年でメシが食えるようになりますか」と聞く奴は成功しない(やりとげられない)ということですが、これは確かです。

 

操体は、損得勘定で勉強しないことです。

 

損得で考えるのならば、世の中には、テクニックで上手い商売をしている人はゴマンといますので、そういう人のところに行けばいいし、短期間で操体のテクニックを教えてくれるところもあります(ほぼ第一分析ですが)。

 

また、操体の勉強が辛くなる人がいます。

 

私も何人か見てきましたが、辛くなるのは、自分が期待していたよりも、操体の習得には気長な姿勢が必要だからです。

 

操体の勉強が辛いのなら、やめてもいいんです。

 辛いのは、自分を偽っているからです。

 

操体が好きなのではなく、操体を覚えるとトクしそうだから、とか、治療家は感謝されそうだからとか「損得」「正しい正しくない」あるいは「他者の評価」という理由で、操体を選んでいるからです。

 

なんか知らんけど、好き。

 

この辺りが、免疫力にも関係あるな、と私は睨んでいます。

 

 

f:id:tokyo_sotai:20200507090358j:plain

 

免疫力が下がる瞬間と上がる瞬間

東京操体フォーラム実行委員ブログ掲載分です。2020年7月31日

「免疫力アップ」というテーマの六日目。

https://blog.tokyo-sotai.com/entry/2020/07/31/070000

 

逆に「ああ、免疫力が下がるよね」という時もあります。

 

このご時世ですから、イヤなことや面倒くさいこと、本当は行きたくないのに行っているところなどは「コロナ」のせいで「行けません」ということができます。言い訳としてはまっとうですし、文句の言いようがありません。

 

それはそれでいいとしましょう。

 

しかし、それをダシに使われると免疫力が下がります(笑)。

 

例えば、予約が入っていて「家族が(コロナが危ないから)行くのを許してくれませんので行けません」という連絡が、当日入ります。


そりゃ仕方ないな、と思うのですが、その後、ついうっかりSNSとかでその人が

「家族みんなでお出かけしました!○○が美味しかったです!」

みたいな投稿を見てしまうと(見なきゃよかった)、 

やっぱりちょっとがっくり来るし、免疫力が下がりますよね(苦笑)。

 

しかしまあ、人それぞれ色々な事情があります。

その人が、何を大事にしていて、何を切り捨てるかは自由ですから。
それは仕方ありません。

 

また、コロナ禍以降、連絡がとれない方もいます。

多分、コロナ禍を機に、操体とは離れてしまったのかもしれませんし、他の理由があるのかもしれません。

それも、その方の生き方だからです。

それはそれでいいと思うし、それが免疫力にも繋がってきます。

 

私自身ですが、操体歴は26年ですが、三浦先生の門下に入って18年になります。
私は入門した当時、既に操体で開業しており、講習もやっていました。

 

そもそも、三浦先生の講習に参加するために、それまでのパートナーシップを解消(つまり、三浦先生の講習に参加するのは許さない、と言われたので)まあ、色々な理由もあるのですが。

 

覚悟を決めて離婚したわけです(笑)。

 

真似しろって言ってるわけではありませんよ勿論。

私がヘンに決まってるからです(笑)

そんなことするヤツ他にいませんから(笑)

 

というのは、私が操体を勉強したいと思ったのは、三浦先生の本を読んだからですし、最初に操体をならった先生が、三浦先生の受講生の筋だったこともあります。

 

今思うと、すごい根性だな!と自分でも思います。

 

そういえば、入院した際(あと一日遅かったらICUと言われた)、歩けるようになって外出許可が出た時、病院から講習に出てました(真似しなくていいです笑)。

 

その後はお陰様で、操体の勉強を地道に続けています。

 

あれ?私ってこんなに操体と生きてるんだな、と書いていたら、免疫力が上がってきたような気がします。

ポスト・アポカリプス

ポスト・アポカリプスとは、いわゆる「終末モノ」です。

AKIRA」や「風の谷のナウシカ」「北斗の拳」のように、世界が核戦争などで一度破壊された後の話ですね。

 

映画だと、マッドマックス(2以降)とか、「ターミネーター」や「ザ・ウォーカー」。

 

ザ・ウォーカー(字幕版)

ザ・ウォーカー(字幕版)

  • 発売日: 2016/10/01
  • メディア: Prime Video
 

 ★↑ 終末戦争で、聖書が全て焼かれたアメリカ。焚書を免れた最後の聖書を持って、西に向かってひたすら歩く男(ザ・ウォーカー)の話です。

 

というわけで、先日、Amazonプライムビデオで「バッドランド」というのを観ていたのですが(これも、ポスト・アポカリプスもので、文明が滅亡してからの話です。銃がない世界で、代わりに格闘技が強さの基準となっている世界)、

途中で、サイモン&ガーファンクルの、有名な「サウンド・オブ・サイレンス」のカバーが入るのですが、あまりに良いので、検索してみたら、ありました。

 

私は20世紀の70年~80年代のハードロックやヘヴィメタルは詳しいのですが、90年代や21世紀以降はちょっと疎いんです。知らなかったんですが、Disturbedというアメリカのヘヴィメタルバンドのカバーです。

 

 


Into the badlands sound of silence

 

元々名曲ですが、いいアレンジです。


Disturbed - The Sound of Silence [Live in Houston w/ Myles Kennedy]

こちら、マイルス・ケネディとデュエット。どちらも歌が上手い。
ハモるところなどは感涙ものです。

 

 

 

読書日記「宿無し弘文」

 私は1994年以来のMacユーザである。
もちろんWindowsも持っているが、メインもスマホも、タブレットも時計も林檎だ。

一時、WindowsにやられてMacユーザの肩身が狭かった時(そんな時もあったのだよ)も、Macを使っていた。で、ジョブズがアップルのCEOに戻ってきて、一度MacExpo Japanで基調講演をしたことがあるのだが、聞きに行った。

また、橋本敬三先生に深いご縁がある、ホテルオークラ東京(ご子息が副社長まで勤められた)は、ジョブズの定宿だった。

 

というわけで、ジョブズが禅に影響を受けていたのは知っていたが、アメリカにおける禅の広がり方についてはいささか不勉強であった。

 

乙川弘文とは、ジョブズが「生涯の師」と仰いだ曹洞宗の僧侶であった。

 

さらに、私は曹洞宗で在家得度している(プチ出家、と私の先生、中野東禅老師はおっしゃっている)。これは読まねば!

 

この本は「イーディ」のように、作者柳田由紀子氏が、時間をかけて、弘文を知る人に丹念にインタビューをとってまとめている。

 

人によって印象がまるで違う。

 

宿無し弘文 スティーブ・ジョブズの禅僧

宿無し弘文 スティーブ・ジョブズの禅僧

 

 

 弘文という人は不思議な人だ。

お寺の生まれではあるが、京大大学院を出て、永平寺で修行し、アメリカで曹洞禅の布教をする。

比類なき高僧なのか、破戒僧なのか。

 

中谷巌先生曰く

 

著者がついに見いだしたものとは?

それは、挫折し、懊悩し尽くし

自ら「願って」地獄に堕ちた「泥中の蓮」だった!

 

 

 

もぐっちみーたん。ハグは心の栄養剤

 猫ちゃんをだっこすると、とてもきもちいいものですが、きもちいいのは人間だけで、猫ちゃんは「やだ〜」とか「やめて〜」と、脱走しようとします。

 

というわけではないのですが、マイクロビーズのクッションを買いました。

「もぐっちみーたん」というシリーズなのですが

 

これがカワイイ(笑)上に、使えます。

背もたれにもなるし、肘掛けにもなるし、抱き枕?にもなる。

 

で、なんですか。このヤワヤワしたいい触り心地は。

とろりんとしていて、癒されます。

 

まずは黒い子を買ったのですが、茶とかミケもうちの子にしてしまいそうです。

 

 

 

もぐっち みーたん 黒 (MOGU) (クッション)

もぐっち みーたん 黒 (MOGU) (クッション)

  • メディア: ヘルスケア&ケア用品
 

 

腰背部(ようはいぶ)のぎっくりと操体。

7月19日、朝起きたら、背中に痛みが走りました。

エリア的には、骨盤の上と肩甲骨の下です。脊柱起立筋が左右に痛みます。

 

これは、もしや「ぎっくり」したのでは、と少し焦りましたが、午前中は施術会があったので、それは普通に済ませました。

 


今回は、新しいクッション枕と、朝方の低気温と、仕事のしすぎ(笑)ではないかと。また、最近環境的に、右足に体重を掛けて作業することが続いていたので、自分でも「いくら気をつけていてもまずかったかな」というところもありました。つまり自分のチョンボです。

 

午後は、三浦先生の定例講習でしたが、途中で、背中がものすごく痛くなってきました(汗)。しかし、内臓的な痛みではありません。

 

あまりにも私が痛そうにしていたのか、三浦先生が

「ベッドに腰掛けろ」と。

腰掛け位で、第五分析的な動診と操法を二種(動きは同じだが、順番が違う)

その後仰臥で足趾と渦状波(この時は意識が飛ぶ)。


突然痛みが消失するとか、劇的に痛くない、みたいなわけではありません(患部には触っていない)が、痛みのエリアが狭まってきました。左右両方の脊柱起立筋辺りに痛みがあったのが、右側のT11〜L2辺り、右の脊柱起立筋近辺に寄ってきた感じです。

この時点で「ものすごく痛いぞ」のエリアは脱していました。

 

よく「なにもなかったようによくなっている」ような、劇的な改善を期待する方もいますが、筋肉や細胞が痛んでいれば、それらが復活する時間も必要です。

 

操体法の場合、終わった直後よりも、翌日や翌々日に

「あれ?なんか軽いぞ?」ということが多いのです。それは「急激に改善したものは、元に戻るのも早い」ということでもあります。

操体法(第二分析以降)は、遅効性でなおかつ「ながもち」するのです。

第一分析は「速効性があり、戻るのも早い」のです。

 

また、その後、鍼を打って貰いました。

 

私はその時、三浦先生には何も言わなかったのですが、先生の指が右の背中に触れて、痛みの中心辺りでとまり、そこに打って貰った鍼が、響きました。気持ちのいい響きです。

 

(鍼というのは独特の「響く」という感覚があります)

 

「うわ、見つけてくださいましたね???」みたいな感じです(笑)

 

ちなみに、鍼を使わなくても、操体法の施術でも「響き」は得ることもできますが、今回は救急ということで、三浦先生は鍼を打って下さったんです)。

 

なお、三浦先生は鍼灸師でもありますが、私は何度か「救急だ」という時に鍼で助けていただいたことがあります(ハナミズが止まったり、咳が止まったり)。

 

また、猫の真魚君が風邪をひいた時に鍼を打って貰ったり、猫にきびができた時にも打って貰って、良くなったこと、そんなことはよくあります。

(勿論、その後に渦状波)

 

その、打ち方というのは、橋本敬三先生から直伝というヤツです。
いわゆる○○に効くツボに打つ、というのではなく、触診して、数ヶ所にさっと打つ、というやり方です。1分もかかりません。

 

今日は火曜ですが、痛みのエリアは手掌大くらいになっています。
運動制限はあまりありませんが、特定の捻転(右捻転)だと痛みが起こります。左捻転なら大丈夫で、右捻転しても、重心を左足に置けば大丈夫です。

 

一番痛いのは、仰臥位から起き上がる時ですが、ポジションに気をつければ、これも何とかなります。

 

私は操体の臨床家なので、転んでもタダでは起きませんが、こう言うときは、何かしらメッセージがあるのだと考えます。

 

「第五分析を、あらためて体感しなさい」ということではないでしょうか。

 

操体って、自分で治せないの?」という方もいらっしゃいますが、それならば、我々のような「操体専門家」は必要ないですよね。

「自分で治せるほど間に合っていない」時のために、我々がいるのです。

 

また、臨床家が「ケガや病気」をするというのは、「クライアントがどんな気持ちなのか、どんな状態なのか、体験しなさい」ということでもあると思っています。

 

 

f:id:lovecats:20200721114056j:image

 どうしてねこはぎっくり腰にならないのかな?