操体法大辞典

操体の専門家による、操体の最新情報など

正座

操体では、意外と正座位で行う操法が多い。思うに、正座位をとると、身体の癖や歪みがわかりやすいからかもしれない。橋本敬三先生は、正座について、両方の親指を重ねるのではなく、両足底の間にお尻がすっぽり入るように(『万病を治せる妙療法』口絵参照)、と書かれている。足の親指を重ねるのは、脊柱の歪みを、足を重ねることによって回避しているのかもしれない。



いつも私達がやっている、正座の仕方をご紹介しよう。両方の足の親指は重ねない。その間にお尻がすっぽりはいるように安定させる。慣れると、とても快適な座り方だ。

両手は、手のひらを上にして、そけいのあたりに置く。よく、手のひらを下に向けて座る人がいるが、あれでは肩が上がり、肩が張ってしまう。また、そけい部ではなく、手のひらを膝のほうに置く人がいる。試してみるとわかると思うが、手のひらを膝のほうに置くと、腰と背中が丸くなってくる。



操法で、足がぶらぶらするようなベッドに腰掛けて、両手を後頭部で組み、体幹を左右に捻転する動診と操法がある。これも、ベッドがなければ正座でやってもよい。