操体法大辞典

操体の専門家による、操体の最新情報など

正座と操体。正座ができない場合は?

武術というのは、修業の途中でやめて、師匠の元を離れて
自己流でやっていると、からだを壊すようにできている。

という話を平直行さんから聞いた。

操体もそうだ。
私はよく受講生に「足趾の操法をやる場合、ちゃんと教えるから、
習わないうちはやるな」という。

見よう見まねでやって、肩とか肘を壊すのがいるからだ。

また「壊さないようなコツ」というのは、
「めんこい奴」に教える。これは私だけではないと思う。

 

えこひいきじゃん!という輩は、我らがシマジ先生の
「えこひいきされる技術」を読むといい???

えこひいきされる技術 (講談社+α新書)

えこひいきされる技術 (講談社+α新書)

 

 

大抵、途中でほっぽり投げてどこかに逃げるとかヘタレる輩はわかる。

そういうのには教えない。というか、最初に書いたように

「自己流でやっていると、からだを壊す」ようになっているのだ。

 

昨年操体の指導にスペインのバレンシアに行った時のこと。

参加した受講生の多くは指圧学校の生徒さんだった。
その中の一人の若い男性から質問を受けた。

正座が苦手なんです。何かいい参考資料とかありませんか?

 

指圧はベッドで行うこともあるが、レッスンは基本的に正座で行う。

スペイン在住が長い方に聞いてみると、
スペインの方はわりとホルモン異常で急激に太ったりするので、
正座ができなくなることがあったりするのだそうだ。

 

ちなみに操体もベッドを使うが、私は結構フロア派である。

また、定例講習では必ず正座位での練習があるし、足趾の操法に限っては
正座は必須なのである。

 

また、私達は正座する場合、踵の間にお尻がすっぽり入るように座る。
(手はそけい部に、掌を上に向けて置く)

足を重ねて正座する場合、脊柱や骨盤、下半身に歪みがあることが多い、と
橋本先生も書いていらっしゃる。(万病を治せる妙療法、の口絵参照)

 

さてさて、定例講習にも「正座ができない」という人が結構いらっしゃる。

ところが、大抵は半年も講習に参加していると、正座が可能になってくるのだ。

これは、講習に参加、歪みが正される、ということ、膝にトラブルがあった場合、
それも良くなってくるということも考えられる。

 

昨日足趾の操法に参加しているAさんを何気にみると(50代前半)
きれいな正座をしているではないか。昨年末は正座ができなかったのだ。
歪みが正されたのだ。

 

また、これは上級秘伝なので書かないが(笑)長時間正座をしても大丈夫な方法というのもある。

よく「長時間やっててよく疲れませんね」と言われるのだが、
そういう秘法があるのだ。