操体法大辞典

操体の専門家による、操体の最新情報など

足趾の操法集中講座を終えて

今年二月から始まった『足趾の操法集中講座』応用編が昨日終了した。

基礎編は2月半ばから、10回、応用編は連休中午前中から3日間、トータルで約70時間。お疲れ様でした。足趾の操法は勿論通常の操体指導者養成講座や、臨床家講座にも含まれるが、70時間も時間を割かない。足趾をこんなにみっちりやったのは初めてだと師匠も言われていた。勿論足趾だけではなく、最初は操体理論をみっちりやる。この操体理論については、やはり一番詳しいのは師匠だろうと思う。「息食動想」を適当(笑)に話して済ませる場合もあるだろうが、橋本哲学の「第7の天」とか、「太極の意思」とかセリエのストレス学説とボディの歪みの話は他では聞けないと思う(私もちょっとはできるが、師匠には及ばない)。タームの始めにはだいたい「操体理論」をやるが、これは何度聞いても勉強になる。面白い落語は何度聞いても笑えるように、何度聞いても学びになる。



師匠の「足趾の操法」9つを「おさめ」と共に基礎編で終え、残りの「趾廻し」を私が担当した。



この「趾廻し」(ゆびまわし)というのは、私が遙か昔、最初に操体を習ったK先生(師匠の受講生のそのまた受講生)から教わった。文字通り足のユビを廻すのである。私は何故かこれが大好きで、精進し続けた(笑)そしてあるとき、ポイントとコツを見つけたのである。なので習った当時よりパワーアップしている。



「なんだ、ユビをまわすだけじゃん」と思ってはいけない(笑)というか、見ただけではわからない、1ミリか2ミリの世界の話になってくる。たかが1ミリとあなどるなかれ。この1ミリが差を生むのだ。



書店に行くと、家庭医学のコーナーには経穴(ツボ)の本が売っている。女性誌には結構『○○に効くツボ』とか書いてあったりする。勿論効かないとは言わないが、何故プロがいるのかと言えば、『そこに当たるか』なのである。その「診断力」を持っているのがプロなのである。





さて、今回は人知れず長年精進し(笑)コツコツ研究したおかげでパワーアップして体系化することができた。指導どおりにやれば結果を出すことができる。今回は自信を持った。操体を勉強したことがない受講生もそこそこできるようになったからである。



なお、「足趾の操法」と比べると「趾廻し」はまったりしている。異質のきもちよさなのである。



今回、足趾の操法集中講座ということで、「『趾廻し』も教えたらいい」と言って下さった師匠に感謝します。



足趾の操法集中講座はまた夏に開講予定です。