2009年9月21日、22日、9月の連休 操体法集中講座開催開催
先日電話を頂いた。電話の主は女性である。
彼女は手のしびれで都内の操体法治療室にかかっているのだが、3ヶ月通っても変化がないのだそうだ。そこは都内でも結構古いところであるが、そこの某先生は既に祖神の里に帰られている。その先生がご存命の頃お話をしたことがあるが、『あ、あそこは弟子に任せているんですよ』と、伺ったことがある。
しかし、3ヶ月と言えば結構な期間である。
「きもちいいとか、全然わからないんです」
「膝を左右に倒したり、指を曲げたり伸ばしたりして『楽になったか』と聞かれるんですが、全然わからないんです」
「だから、よくわからないんで適当に『ハイ』とか言っちゃうんです」
これを聞いて、以前同門から聞いた話を思い出した。同門のところに来た女性のクライアントは、他所で操体を受けた際、やはり何だか分からなかったらしい。何が分からなかったかというと、
膝二分の一屈曲位で膝を揺らされて『きもちよさを探して〜』と、言われたのだそうだ。
★いつも言っているが『きもちよさを探して』という指導をしているのは、操体を理解していないか、やっているのが操体ではないのである。『操体』という看板を上げていて『きもちよさを探して』と言っているのは誠以て許し難い。『操体』という名前は使わないでいただきたいものである★
ちなみに、「どちらがきもちいいですか」という問いかけをすると、多くのクライアントは分からないので、色々動いて「きもちよさを探そう」とする。つまり、『きもちよさを探して』も『どちらがきもちいいですか』という問いかけも、操者の理解不足に他ならない。
「どちらが」と二者択一の第1分析で問いかけるのだったら
『どちらが楽ですか、辛いですか』とすべきであり、快適感覚を問いかける第二分析とは区別すべきなのだ。操者が「楽」と「快」の区別がついていないとこうなる。
だから、ちゃんと操体を勉強して欲しいと思うのだ。
あ、すいません(笑)
同門は
『膝を揺らしてきもちよさを探せだぁ〜???????』と頭野中がはてなマークで一杯になった上、その女性の説明が淡々として思わず吹き出しそうになったというが、
『そ、それでどうしました??』
と、聞いたところ、
『あ、面倒臭いから適当に答えておきました』
という答えが返ってきたそうだ。
その後、同門が『快適感覚をききわける』第2分析で攻めたところ、
『全然違います!!』と驚かれたらしい。
ということで、この手の話
『きもちよさって、わかりません』という相談は結構受けるのである。
受け手の方に『如何にして、質の高い快適感覚をききわけ、そして味わっていただくのか』が操体指導者の使命でもある。