操体法大辞典

操体の専門家による、操体の最新情報など

赤ちゃんの世話で腰痛になった話と操体(身体運動の法則)

 友人には昨年生まれた姪がいる。妹さんの子供だそうだが、姪っ子をお風呂にいれる手伝いをしているのだそうだ。
1歳近いので、つかまり歩きしたり元気に動いたりするので、抱っこしているのも大変らしい。

そして慣れないことをしているので、腰を痛めたそうだ。

私のスタンスとしては、友人に「ちょっと腰が痛い」と言われても診ないことにしている。「ちょっと」だけでは解決にならないからだ。

これは、臨床家だったら理解していただけると思うが、手技療法をやっているというと「肩が凝ってるからちょっとマッサージしてよ」とか

「ちょっとやってよ」と、気軽に言われることがある。

しかし、「ちょっとやった」だけで良くなるわけがないし、先方も「何だ、こんなもんか」と思われるのがオチである。お互いに気まずい。

予約をとって、しっかり診せていただけるのだったらいいのだ。勿論、道の真ん中でぎっくり腰でひっくり返っている人がいれば助けるのは当然だ。

話は戻るが、友人知人には操体の事はあまり話さない。聞いてくれれば説明するが、そんなものである。あまり興味のない人にレクチャーするのもお節介がましい。

というわけで、黙って話を聞いているのだが、やはり身体運動の法則を守っていないようだ。お風呂に入れた赤ちゃんを受け取る時、右利きなのに右足に体重をかけている。前屈する場合、膝を伸ばしているようだ。

この辺りは歩いている姿でわかる。

多分、体重をかける足に気をつけて、前屈や、ものを拾う際に気をつければ腰痛は改善するはずなのだ。

腰痛を訴える人がいたら、運動分析をすればいい。『般若身経』(身体運動の法則)と、連動の仕組みがアタマに入っていれば、どのような動きで、腰痛を起こしているのかわかる。

まあ、黙っているのも不親切なので(笑)、利き手と体重をかける足について、ほんの少し話をした。