操体法大辞典

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とらわれない生き方

とらわれない生き方

とらわれない生き方

はづき虹映氏の新著。この方は「救いと報い」の区別と「取る取らないはテメエの勝手」ということを知っているのだ。

最初に書いておくけれど、お釈迦様は「煩悩は悪いものだから滅却せよ」と言っているのではなく「皆持っていて、なくすことはできないから、コントロールしなさい(溺れないようにしなさい)と言っているのだ。
とらわれないことにとらわれてしまうこともある。

目次を挙げてみよう

ちゃんと働いていれば給料がもらえる
何事も最後までしっかりとやり遂げるべき
社会人になったらちゃんと就職してしてお金を稼ぐべき
なんだかんだ言っても、「学歴」が大事
常に向上心を持って、スキルアップに励まなければならない
つまらない仕事に就いているから毎日もつまらない
「成功」こそが人生の目標だ

(お金)
将来に備えて貯金しておくべき
ローンを組まないと家は買えない
お金さえあれば、幸せになれる
お金儲けに執着するのは汚い
有り余るお金は社会的に成功した証拠
どんな財布を使っていても、お金の出入りとは関係ない
宝くじで1等を当てれば、人生が変わる
値段が高いものほどクオリティが高く、価値がある

(恋愛、結婚、家族)
結局のところ、恋愛は「見た目」だ
結婚は恋愛のゴールだ
結婚すれば幸せになれる
離婚・浮気・不倫はいけないこと
セックスは恥ずかしいもの
相談には解決方法を示してあげるべき
家族はいつも一緒にいるべき
子供を育てるのは親の義務
年老いた親の面倒をみるのは子供の義務

(人生、生き方)
何よりも健康が大切だ
食べないと死んでしまう
エコロジーを推進し、地球環境を守るべき
困っている人は助けなければならない
つい、いい人になろうとしてしまう
運のいい人と悪い人がいる
ニュースでつたえられることは正しい
「死」は最悪の出来事

なんと人間はとらわれているんだろう(笑)
仕事やお金に対するとらわれは、親の影響が一番大きいらしいが、確かに子供の頃からそのようにインプットされてきたらそうなってしまうのはよく分かる。
最近少しは視聴者も気がついてきて「安心です」という報道の怪しさに気がついてきたようだが、やはり多くはマスメディアの下でコントロールされている。

以前、ある人に「いい人」をやめると生きやすくなるよ、という話をしたことがある。いい人をやめるというのは、何も暴力的になるとか、人に迷惑をかける人間になれ、と言っているわけではない。世の中は上手くできているもので、波長が合うのは半分の人なんだそうである。極端な話、半分に好かれ、半分に煙たがられる。それを、100%の人に気に入られようとするから疲れてしまうのだ。
その話をした人は、ぽかんとした表情で一瞬言葉を止めたが「アナタと違うから」と言った。
ちなみに、誰にでも好かれるようになろうとすると「どうでもいい人」になってしまうらしいから注意が必要である。