操体法大辞典

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操体にとって第1分析も実は大切なのだ

マドリッドセミナーでは、あえて第1分析の講義をした。師匠の講習では第1分析は指導していないが、私は幸いにも第1分析を実際やっていた。
第1分析が悪いと言っているわけではない。やる時はやる。第1分析の基礎や作法を知らずにやっている場合や、第1分析と第2分析を混同することがよろしくないと言っているのだ。

第1分析にも工夫がある。瞬間急速脱力させる場合、例えば下肢伸展や膝の左右傾倒。操者が被験者の脱力と共に力を抜けば、被験者の膝頭や腰に負担がかかる。
脱力を誘導する際には「ハイ、ストン」のように「ハイ」を入れない。「ハイっ」と言うと被験者はそちらに気を取られて脱力を忘れることがあるからだ。これは私の経験値からきている。
第1分析も実は奥が深いのである。

ヨーロッパではまず第1分析を、それも作法に則った第1分析を教えることにした。

いい加減なエセ第2分析をやる位だったら、まっとうな第1分析の動診と操法をやったほうがまともだからだ。

因みにマドリッドでは福田画伯が師匠のモデルをしていたが、師匠が第1分析の動診操法を試みているにも関わらず、画伯がついついうっかり(笑)きもちよさを味わっているのを目撃した(笑)。

一度「きもちよさをききわけ味わう」を体験してしまうと、「楽」「楽で何ともない」では納得できないカラダになってしまうのだ。
きもちよさには敏感な参加者の中には、足趾の操法でイッちゃってる人もいたが、今のところは第1分析で行く予定。