9月3日土曜の15時から約一時間は、我らが師匠、三浦寛先生の「操体法によるセルフケア」というワークショップである。
さて「操体法によるワークショップ」と言えば、多くの方は「何か知らんけど、自分でできる体操みたいなヤツを教えてくれるんだろう」と思うのではないか。
これは、確か2002年か3年の、全国操体バランス運動研究会でのことだが、広い会場は、多くの参加者で賑わっていた。
そこで聞いたのが「今日は何か自分でできる体操を教えて貰えると思って来ました」という年配の女性の言葉だった。
そして、ワークショップの少し前、ある男性が我らスタッフのところにやって来て、三浦先生のワークショップをたのしみにしている、と言ったのだそうだ。
この方は、あるスポーツをしており、数年前に怪我をした。自分でも色々やっているのだが、なかなか良くならないらしい。
「操体法によるセルフケア」には興味があるのだそうだ。
ワークショップが始まり、最初に我が東京操体フォーラム実行委員の寺本君が、「イギル」という民族楽器を持って登場。これは、トゥバ共和国という、中央アジアでロシア連邦の一つ、位置で言えばモンゴルの近所の国の楽器だ。
寺本君は、東京操体フォーラム相談役の巻上公一さんと一緒にトゥバに行ったりしているし、月イチでライブをやっているミュージシャンの顔を持つ。
そこで一曲やってから、ホーメイをなさるという、杉本錬堂先生をお呼びして、錬堂先生と寺本君に一曲唸ってもらった。
それから、ワークショップが始まった。
三浦先生のこういう時のワークショップというのは、決して「自分でできる体操みたいなもの」とか「自分で治すやり方」の紹介ではない。
しかし、話の中に「すごいヒント」を折り込むのである。
今回も
「おおっ、先生、その話をここでしちゃう???」という、我々弟子にとっては、驚愕のヒントをぼんぼん落としていった。
ところが「自分で治す体操みたいなもの」を期待していると、その「ぼんぼん落ちてくるヒント」を聞き逃してしまうようなのであった。
つまり「欲張ると、大事なことを逃す」ということなのだ。
実際、先の興味がある、と言っていた方、「自分で治すやり方」を期待していたようだったが、先生のワークショップの中には、すごいヒントが隠されていたことには、どうやら気がつかなかったようだ。
すごいヒントがあったのにね。