操体法大辞典

操体の専門家による、操体の最新情報など

外部の講習に参加してきました。

こんにちは。TEI-ZAN操体医科学研究所の畠山裕美です。

土日に、健康運動指導士の資格更新研修に行って来ました。

 

「中高年の関節の痛みの評価とコンディショニング 頸・肩関節編」

「中高年の関節の痛みの評価とコンディショニング 腰部編」

 

というもので、講師はPT(理学療法士)の先生です。

クライアントを治癒へ導くという目的は同じですが、理学療法操体は、考え方が全くちがいます。

 

操体を取り入れているところもあるようですが、多分テクニックとして取り入れているのだろうと思いますし、実際PTの先生に操体を指導したことがありますが、やはり

「症状疾患に囚われない」という操体の概念を理解するのは難しいのかなと思いました。

 

というか、やはり理学療法士の矜恃があるかと

 

また、この場合「理学療法操体のいいとこどり」を考えると、ドツボにはまります。

やるなら別枠にしないと、臨床に齟齬が生じます。

 

齟齬:(そご)意見や事柄が、くいちがって、合わないこと。くいちがい。

 

東京操体フォーラムや、操体法東京研究会の受講生の中にも、PTや柔道整復師の先生はいらっしゃいますが、彼らは「いいとこどりミックス」ではなく「立場や場所に応じての使い分け」をしているのです。

(なので、臨床に齟齬は生じません)

 

内容的にはとっても勉強になりました。

 

なるほど!と思ったのは(PTとか柔道整復の先生は既にご存知だとは思いますが)、

L4が足関節の背屈、L5が拇趾の背屈を司り、S1が外返しを司るということでした。

 

★足関節の内反、外反(我々は外反内反と言います)は、確かに仙腸関節(S)にダイレクトに行きそうです。

 

★なお、わたくし、元々大腰筋と仙腸関節は大好きなので、梨状筋と仙腸関節を被験者の動診で一気に処置!みたいなのは大好きです。

 

足関節を背屈させて脱力を取らせるのは、L4に何らか関与するので、腰痛に変化が起こるのもなるほど、ですし、膝窩に委中(いちゅう)という腰痛の特効穴があるのも納得です。

 

膝二分の1屈曲位で仰臥位をとった被験者の膝窩を触診、圧痛硬結があるほうの(実は圧痛硬結がない方でも良い)足関節を背屈させて、脱力させるというのがあります。

あれ、私達も足背の角度や圧痛硬結をモニターしながらやっているんです。

 

★っていうか、例えばスポーツの試合会場とかで、いきなり腰をやった、という人に、悠長に『感覚のききわけ』をしている時間はないですよね。

そういう時用に、「超ハイスピード」な動診と操法もあるわけです。あ、これがD1'(ディーワンダッシュ)ですね。