操体法大辞典

操体の専門家による、操体の最新情報など

楽しい性教育?

 昨日の午前中は「足趾の操法集中講座」の個人レッスンがあった。
参加しているのは、30代中心の男子諸君である。丁度ふとしたことから、この、全員独身男子達に、ある質問をしてみることにした。


『さて、女性の性周期は平均28日から31日と言われていますが、平均的28日型の女性が、2月1日に月経を迎えたら、2月何日が一番危険でしょう』という質問である。


朝から男子達は少々ぎょっとしたようだが、臨床家だったら婦人科系疾患を抱えてくる方を診ることもあるだろうし、これくらいは知っておいてもいいんじゃないか、ということである。


案の定、男子達はアタマを捻っていた(知ってそうな輩も勿論いたが)。


まあ、橋本先生が「セックスを一生の研究テーマにしよう」と言われていることもあり、私達は比較的このテーマには寛容?である。実際、以前フォーラムでは「睾丸マッサージ」のテーマで発表が行われたこともある。


この後、実際に自分も試したことがあるという某氏からも報告があった。私は参考事例として、「モンキーパトロール」のすずちゃんのお祖父ちゃんが南洋の人魚に教わったという「みょ〜ん」を紹介しておいた。私がこの秘技を試したことがあるかは内緒だ(笑)。また、タマがねじれた経験を持つ某氏と某氏からの貴重な体験談も聞くことができた。


なお、うちのフォーラム実行委員の某S氏は、私が使っていたibookを使っているが、絶対膝の上にibookを載せて使わないのだそうだ。何故かというと、電磁波で「ち○○○に悪い」からなんだそうで、それ以来彼は私と福田画伯に「ち○○○原理主義者」と呼ばれている。


その後「分かることなら何でも答えるから、聞いていいよ」という話になり、基礎体温の低温期、高温期などについても説明した。これは、一緒に住むなりパートナーなり、奥さんがいれば、朝起き抜けに体温計を口にくわえている、なんていうのは特に珍しい風景ではないのだが、経験がなければそりゃわからないはずだ。


もう一つ質問があったのは、「月経期間中はイライラするのか」という質問。人によりけりだろうが、前のほうがイライラするのではないだろうか。PMS月経前症候群:  Premenstrual Syndrome)で、操体を男性の先生に受けに来る人がいるかどうかわからないが、そんな症状があることも知っておいたほうがいいだろう。


ちなみに、私は操体で生理不順が解消した経験がある。


最近は、男性にも更年期があることがわかっている。私もそろそろど真ん中(笑)なので、今年はホルモンの検査を含め、婦人科系の検査はみんなやってみた。私はプラセンタ注射とか、そういうのは積極的に試すほうなのだが、その時が来たら(笑)貼るタイプのHRT(ホルモン補填療法)でも試すつもりだ。
男性更年期と言えば、私の周囲の更年期世代の兄さん達に聞いてみると、ホットフラッシュがあるとか、しかし女性と一番違うのは、
ED系の心配なんだそうである。


この辺は、多分操体で対応できそうな気がする。


話は少し飛躍するが、講習に参加していると感じるのは、男性のほうが一度「きもちよさの回路」が通ってしまうと、からだの変わり方が加速する。男性のほうが多分日常的、社会的に抑圧されているのかもしれないし、人様の前できもちよさを味わっているという状態を見せるということに、恐怖があるのかもしれない。ある人から聞いたのは、「きもちよさを味わったら、どうにかなってしまうんではないか」という未経験の恐怖もあるのだそうだ。これは、一度味わってしまえばわかるのだが、どうにかなるわけではない。


この辺りは何だか泉鏡花の「外科室」(手術を受ける伯爵夫人が、麻酔をかけれられると心に秘めた秘密を話してしまうという恐れから、麻酔を拒否する話。坂東玉三郎主演で映画化)をちょっと思い出さないではないが、男性の場合「自分の秘めたる獣性が露呈されるのではないか」とか、「人前で恥ずかしいことが起きてしまったらどうしよう」という恐れもあるのだろうか。この辺はどうなんだろう。


操体の勉強をしていても、この「きもちよさ」という体験を素直に受け止められるのか、そうでないのかで、勉強の進捗度合いも変わってくるのではないか。


きもちよさは、アタマで考えるものではない。それを認めることが大事なのかもしれない。

あ、先程の質問の答えは自分で調べて下さい。私に聞いてもダメです(笑)