操体法大辞典

操体の専門家による、操体の最新情報など

「操体法の言葉について」その1

これから、操体法の言葉について少し書いてみたいと思います。

 

「楽(な動き)」と「快(適感覚)」の違いは、書き続けてきましたが、やはり文章よりも、実際に体験していただくほうが早いのが事実です。

 

相変わらず
「本を読んでやってもきもちよくない」

農文協から出ている本は「快適感覚」以前の、「楽か辛いか」という分析法なので、きもちよさには対応していないので当然。また、農文協の方に「御社から出ている本に載っている操体をやってみて、きもちよさをききわけられるか」と聞いたところ「わからない」という答えが返ってきました。「きもちよさ以前」のことが書いてある本に「きもちよさ」を求めても得られないのは当然です。

 

「動いてくれない」(主に治療家)

何でもそうですが「自由に好きにやって下さい」というのは、結構ハードルが高いものです。ある人が、小説のスクールに行った時、講師が「何でも好きなことを自由に書いて下さい」と言ったので、「それができないからスクールに行ったんだけど」という話を聞いたことがあります。

また、操体でも、八畳くらいの畳の部屋に通され「ここで自由にきもちよく、勝手に動いて下さい」と言う先生がいらっしゃったそうです。勿論言われた人は困ったそうです。

この話をすると笑う人がいますが、笑ってる場合でもないのです。

 

 

からだの要求に従って表現する、ということは、ごくごくフツーの人にとって、簡単なことではありません。特に、アンバランスやトラブルを抱えている場合、それができないので困っているわけなんです。

 

操体の指導者が、介助補助、言葉の誘導で「動きやすく」「表現しやすく」サポートするので、被験者は動けるわけです。