操体法大辞典

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2017年春季東京操体フォーラム「よみがえる橋本敬三の秘技(仮)」

昨日日曜は、今年最初の「東京操体フォーラム実行委員勉強会」でした。

 

追って紹介しますが、実行委員に新しいメンバーも加わり、新年の決意を新たにした次第です。

 

さて、今年の春のフォーラムですが、4月29日(土)に、ルーテル市ヶ谷センターで開催致します。

 

最近「橋本敬三先生は、治療(臨床)はしていなかった。患者に「指導」をしていただけだ」ということを言っている方々の声を聞きます。

 

これは「橋本敬三先生は、健康体操を指導していたのであって、治療はしていなかった。だから、操体は健康体操、養生法として認識すべきである」というような主旨のようです。

なので、操体は習得するには安価でいいとか、健康体操を覚えるにはお金はいらんとか、操体でお金をもらっちゃいかんとか、東京の操体の講習の受講料が高いとか(結果を出せるプロを養成しているのですから、時間と費用がかかるのは、当然です)そういう風潮が生まれるのかもしれません。

 

しかし、実際、橋本敬三先生は医師として治療の場に居られたわけで、健康体操や養生法の指導ばっかりなさっていたわけではありません。

 

 

橋本敬三先生がいわゆるブレイクしたのは80歳を越してから「万病を治せる妙療法」が出て、NHKに出演してからですが、それ以前、橋本敬三先生が70歳の時に、内弟子として、医師として、臨床家としてバリバリだった橋本敬三先生の治療の様子を見ていたのが、我らが師匠、三浦寛先生です。

 

当時は「おじいちゃんがやっていることを周囲は全くわかっていなかった」という時期ですね。温古堂に人が集ってくるのは、その10年後くらいのことです。

 

大抵は「やさしいおじいちゃん」的なイメージがあるかもしれませんが、最初からおじいちゃんではなかったワケです(当然)。

 

私などは、たまに「橋本先生はこういうことやってたよ」とか、患者が力みすぎて、橋本先生の肋骨にヒビが入った話とか、おねしょの子どもには仙骨の矯正をしていたとか、色々興味深い話も聞きます。

この辺りは、部分部分とか、過去の一部だけではなく、操体の歴史を俯瞰できるので、ありがたいことです。

 

今回のフォーラムは、事例紹介に加え「よみがえる橋本敬三の秘技(仮)」みたいなことをやってみようかと思います。

 

操体の歴史と進化を垣間見ることは、操体の臨床に役に立つはずです。

 

どうぞおたのしみに。

 

http://www.tokyo-sotai.com/?p=1399

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