操体法大辞典

操体の専門家による、操体の最新情報など

漢字の成り立ち。「探」

易を勉強していると、漢字の成り立ちも勉強します。

 

さて、操体の講習をしていると「きもちよさを探して(動く)」とか「きもちよさが出てくる」という言い方をする人がいて、注意することがあります。

 

「主語は、からだ」だから。

 

きもちよさっていうのは、探しても見つかりません。色々探して動いてみても、それは「楽で何とも無い」(つまり無?)ということなのです。

 

また、「きもちよさが出てくる」というのは、主語が「きもちよさ」になっていますが、主語は「からだ」です。

からだが「ききわける」のが楽とか快とかなのです。

 

さてさて、橋本敬三先生の本の帯に「調和を探る」という一節があります。これは、いい使い方だと思います。

 

「探」という漢字の意味・成り立ち・読み方・画数・部首を学習

こちらを見ると、「探」という漢字は

 

5本指のある手」の象形と「子宮に手をいれ、深い胎内から赤子をまさぐりだす象形」から、「さがす」を意味する「探」という漢字が成り立ちました。

 

子宮に手を突っ込んで赤子をまさぐる??なるほど。。

アレキサンダー大王の「帝王切開」とか思い出してしまいますね。

 

①「さぐる、さがす(見つけ出そうとして歩き回ったり、人に聞いたりする)」、
  「求める」(例:探究)

②「訪(おとず)れる」(例:探勝)

[捜・探の使い分け](さがす)

「捜」・・・「見えなくなったものをさがす」(例:犯人を捜す、失くした時計を捜す)

「探」・・・「欲しいものについてさがす」(例:職を探す)

 

 

なので、「探究」とか言うわけですね。

 

先の「調和を探る」というのは、調和を探し求めるという意味でしょう。

 

自然法則を探る」という言うヒトもいますが、自然法則は「あるもの」。人に聞いたり探し回ったりするものではないのかも?

 

宇宙や自然法則は「したがう」とか「のっとる」というのがいいのかな、などと考えたりします。

 

 

 

突然の変化。

突然からだの一部が腫れたり痛みが起こったりすることがあります。


私は蚊に刺されやすいのですが、刺されると腫れるわ熱は出るわで結構大変なのです。


キャンパス内のレストランで10名程でランチをしていたら、私だけ10箇所刺された、ということもありました(ナゾ・・)。

 

しかし、昨年、ロフトで200円くらいの虫よけブレス(シトロネラオイル入り)を買って、腕につけていたら、一夏で1箇所くらいしか刺されませんでした。

 

操体をやっていると、からだが結構敏感になります。
敏感というのは、猫の毛とかハウスダストというわけではなく、外的な力に対して、ということです。

 

以前、ある古武術系の講習に参加した際、仙骨の調整の実技を受けたのですが、直後、首が動かなくなりました。
私自身もそういう経験は初めてです。

驚きましたが、三浦先生も一緒にいたので、ケアしていただきました。

 

これも、効く人には抜群に効くのだと思いますが私には刺激が強すぎたのかもしれません。

 

 

 

それはさておき、先日、パソコン仕事をしながら

 

ノーベル 男梅グミ 38g×6個

ノーベル 男梅グミ 38g×6個

 

 「男梅グミ」を食べていたのです。

 

このグミ、固くて食べ応えがあります。結構好きです。

 

すると、前歯の下の歯が痛み出したんです。

 

鏡をみると歯というか、歯茎が腫れている感じです。
何だこの急な痛みは??

 

と、薬局へ行き、今治水を買ってきました。

 

【第2類医薬品】新今治水 4mL

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塗ると、痛みが薄らいでいきます(口の中苦いけど)。

 

そして、翌朝ですが、ギョギョ!

 

ウミが出まくっていました。

 

ウミが歯茎の根っこにたまっていた→グミを食べて刺激した→痛くなったがウミが出た

 

という感じです。出し切ったら痛みもなくなり、腫れも引きました。

 

という話を、実行委員のT君にしたところ、先日、ランチにカキフライを食べていたら、突然歯肉が腫れたのだそうです。

 

からだの突然の変化は、何かあるはず。

 

よく注意してくださいね。

 

 

切り傷と操体。

 

ネットを見ていたら「操体法も勉強したけれどもその後独自の療法を生みだした」という方の広告が載っていました。「どうも操体法は効果がなかった」というようなニュアンスがありましたが、

 

多分「楽な方に動かして、数秒たわめて、瞬間急速脱力」といういわゆる「第一分析」をなさったのではないかと思ったりします。

 

さて、昨日は午前中は「足趾の操法」午後は「定例講習」でした。

午前中、受講生のAさんが手に包帯を巻いて現れました。何でも昨夜、小指を1センチくらい切ってしまったのだそうです。

 

写真は、受講生が総勢でケアをしているところです。

 

ひかがみ(膝窩)ですが、怪我をしても反応が出ます。
中毒や薬害でも反応が出るのです。
やはり、Aさんのひかがみには圧痛硬結がありました。

 

私達は基本的に、患部をいじったり触ったりはしません。

★なので、骨折時とか捻挫のケアもできるのです

★皆、繋がって(?)いますが「三人寄れば文殊の知恵、じゃないけど三浦先生一人分くらいのパワーはあるよね」と、ちからを合わせてみました。

★こうやってちからを合わせることができるとか、きもちよさを施術者自身が被験者と共有できるのは、操体ならではです

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 11時頃、三浦先生が登場しました。

顔面への渦状波®(三浦先生)と、足の指(フォーラム実行委員香さん)へのアプローチを同時にやりました。

ぐりとぐら [ぐりとぐらの絵本] (こどものとも傑作集)

ぐりとぐら [ぐりとぐらの絵本] (こどものとも傑作集)

 

 何だか、「ぐりとぐら」とか「おおきなかぶ」みたいですが、これができるのも、午前中の「足趾の操法集中講座」に出席していたメンバーが、それぞれ実際に臨床をやっているくらいの実力者が集まっていたからです。

 

肝心の傷のほうですが、皮膚へのアプローチによって不思議な感覚があったようです。

 

おおきなかぶ

おおきなかぶ

 

 

臨床家は、怪我をしてもタダでは起きない(笑)のです。

 

 

仏教と私(6)

さて、5月28日は、浄土真宗の修行です。

仏教塾の塾長は、元々浄土真宗の僧侶なのですよ。

 

新宿駅南口から徒歩3分??

そんなところに?

 

 

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あるんです。

新宿駅南口徒歩3分。納骨堂もあるお寺です。

表からみると、お寺??というよりはチャペルのようでもあります。

 

 

ちなみに、私の両親の家のお寺は曹洞宗で、父が入っている近所のお寺は日蓮宗です。私自身、豊川稲荷(荼枳尼眞天さん) が好きでよくお参りしますので、曹洞宗日蓮宗は結構ファミリアといえばファミリア。浄土真宗は周囲にもあまりいないので、未知と言えば未知なのです。。

 

最上階の奏楽堂は、ラピスラズリ(瑠璃のことです)を塗り込めた壁を背になさり、ご自身もラピスで飾られた阿弥陀様がいらっしゃいます。

 

この阿弥陀様の衣は素晴らしいの一言です。

 

納骨堂もありますが、さすが東京のお寺。うちのお寺もそうですが、宗派問わずのようです。

 

また、浄土真宗は色々な派があるようで、真宗大谷派は鶴亀燭台を飾るとか、色々勉強になりました。極楽浄土をあらわしているので、仏壇もゴージャスですよね。

 

そして関東に浄土真宗のお寺が少ないのは、戦国時代に、一向一揆に悩まされた徳川家康が、関東には浄土真宗の寺を作ってはいかん!みたいなところもあったようです。

 

そういえば「直虎」でも一向一揆出てきましたね。

 

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煩悩を持っていても、「南無阿弥陀仏」と唱えれば、阿弥陀様が救って下さるという教えは、戦国時代はもとより、人々の心を救ってきたのはなんとなく分かります。

 

個人的には「関西っぽいな」と思いました。

 

なお、大洞塾長もご子息もいわゆる「有髪」です。

浄土真宗は剃髪かそうでないかはあまり気にしないらしい(ざっくりですが・・)。

そういえば、築地本願寺のお坊さんで、セバスチャン・バック並みの美しいロン毛の坊さんを知っていますが、

 

だからロン毛でもいいのか!と納得した次第です。

 

 

仏教と私(5)

5月27日は、本郷三丁目東京大学仏教青年会館(入塾式をしたところ)で、スクーリングが開催されました。

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会場の前の待合スペースから、英語が聞こえました。

座禅体験もやっているんですね。

 

大乗仏教論(東洋大学教授 渡辺章悟先生)
日本仏教史(東京大学大学院教授 蓑輪顕量先生)
仏教概論(立正大学法華文化研究所研究員 佐野靖夫先生)

特別講義 大洞龍明塾長

 

というスケジュールです。

 

私は「ブッダの時代の仏教」がいまいち読み込めず(日本仏教史は好きなので結構アタマに入るのですが)、前々日に、手塚治虫の「ブッダ」をKindleで一気読みしました。

 

ブッダ 14

ブッダ 14

 

 手塚先生に感謝。。

 

それぞれの先生のお話はとても興味深いものでしたが、佐野靖夫先生のお話で、とても興味深いものがありました。

それは、関東と関西の違いです。

佐野先生の檀家の方が関西地方に引っ越して間もなくお母様が亡くなられ、佐野先生は葬儀のため関西地方に出向かれたそうなのです。


関東と関西では火葬場でのお骨の拾い方が違うのだそうです。

 

私も父の骨を拾いましたが、関東では、最後に箒とちり取りで、骨と灰を全部骨壺に入れます。

 

ところが、関西は喉仏と頭蓋骨くらいなのだそうで、骨壺も関東に比べると小さいのだそうです。

 

★関西の人に聞いてみたら確かにそうらしいです
★関東にしてみれば「全部骨壺に入れないの?」関西の人は「箒とちり取りで全部入れるの?」という感じです。これはどちらが正しいか正しくないかではなく、風習の問題なのです。

 

世の中、知らないことだらけです。

 

そして、最後は大洞龍明塾長の講義がありました。

大洞塾長は、敦煌の洞窟の壁画の補修事業の支援もしており、敦煌の洞窟画と、中国の仏教の法難の(廃仏毀釈)の話をされました。

 

明治政府の神道化政策

① 明治元年 神仏判然

日本へ仏教が入って来て以来の、神仏混淆を廃する
寺院を廃棄統合する(富山藩では370寺が8宗寺に統合される)
同時にキリスト教も禁止する(五榜の表示 第三札)
発布翌月には浦上のキリシタンを13名処刑

 

② 明治3年「大教宣布の詔」

「惟神の大道を宣布すべし」

③ 明治4年 上知例
境内地以外の領地が没収される→寺院は経済的に困窮

④ 明治5年 教導職設置

仏教僧侶も国家神道の宣布を強制される

⑤ 明治6年 大教院設立

芝増上寺に開院 →阿弥陀仏を撤去して神道の神々を祀り、注連縄をはり、山門前には鳥居を設置。各宗管長に御幣を持たせ神式を行わせる(本願寺僧侶の活動により明治8年解散

  

結構ひどいことをしていますね。。。

 

(廃仏のおさまり)

岩倉具視使節団(明治4年11月~5年9月)、ヨーロッパ各所でキリスト教弾圧の批判を受ける→条約改正に宗教の自由が前提条件とされる

島地黙雷という本願寺僧侶が海外視察中に知った、欧米の宗教のあり方について、政府に対し、政教分離・信教の自由の建白書を送る

 

明治維新の主体者である長州藩下級武士は、実は熱心な安芸門徒門徒というのは浄土真宗の言葉です)、心情的に仏教を信仰していた。

 

ということがあり、廃仏が治まったのだそうです。

 

わず8年くらいの間に起こったことですが、大変なことがあったのだなと分かります。

 

こういうのを知ってから「密教僧秋月慈童の秘儀」を読み返すとまた味わい深かったりします・・。

 

 

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また、大洞塾長の敦煌の壁画のお話も興味深かったです。
何度もの奇跡に恵まれて、あの敦煌の洞窟の画は残ってきたんですね。

  

仏教と私(4)

さて、最終日になりました。

 

お昼ご飯は、お寺の庭でとれたタケノコカレーです。

カレーのルウをたくわんでしっかり拭わないと、お茶がカレー味になります。

 

学監からは、春日部のお饅頭をいただきました。
甘いものは三日ぶり位(?)なので美味しかったこと。

 

★三日くらい甘いモノを断つのもいいですね。

 

色々話を聞きますと、妙厳寺の住職は、現在こちら(大多喜)ではなく、なんと池上本門寺の広報部にいらっしゃるとか。

 

私は数年前から、御会式の万灯を撮りたくて(勿論お参りもします)、行っているのです。

 

というわけで、昨年の御会式の写真をどうぞ。

 

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仏教と私(3)

さて、前回から大分間が空いてしまいましたが、修行の続き。

 

バスで数分緑豊かな山道を走り、塾生一行は目的地「大多喜南無道場」こと、日蓮宗法受山妙厳寺(みょうごんじ)に到着しました。

大多喜妙厳寺南無道場

歴史 

歴史 大多喜妙厳寺南無道場

古いお寺です。もともと真言宗だったそうですが、日蓮宗に変わったそうです。

ブッダの時代もそうですが「参った」と思ったら、潔く弟子入りするんですね。

 

★私も、それまでの操体を封印して、三浦先生に弟子入りしましたので、このあたりは「そうだよな」と思います。

 

★ヘンなプライドやしがらみに縛られないで、自分が「これを知りたい」という師匠が見つかったら、アクションを起こす。大事なことです

 

さて、今回はA班(今回はA班希望者が少なく、A班は15名という少人数)に参加しました。

女性6名、男性9名くらいです。

女性は二部屋に別れ、私は四人部屋になりました。

 

まずは荷物を置いてガイダンスを受けます。

鳴り物のこととか、当番の説明などです。
朝は梵鐘が鳴るまで静かにしているとか。

 

そして本堂で開講式です。

 

家の近くの父のお墓があるお寺(妙蓮寺といいます)も日蓮宗なので、本堂のしつらえはやはり似ています。こちらの本堂は平成に入ってから改修したそうです。

 

我が家の場合、お盆やお彼岸には、家まで住職(まだお若いのですが、先代のご住職も彼も、私の操体のクライアントです。お坊さんは腰痛持ちが多い??)が来てくれますし、法事の時はお寺まで出向いたりしますが、実際に自分が本堂でお経をあげるというのは勿論初めてです。

 

輪袈裟のかけ方とか数珠の持ち方も勿論わかりません。

★この前頂いたお数珠、調べてみると日蓮宗のお数珠だということがわかりました
★お数珠で宗派がわかるなんて、私もマニアの領域に入ってきたのかもしれません・・

 

その辺りは、仏教塾の先輩がきびきびと指導して下さいます。

 

そして、作務です。

初日は掃除だったのですが、私は二日目、風呂焚きと薪割りをやったのですが、何せキャンプもしたことがないもので「薪に火を付ける方法」とかは、恥ずかしながら初めて知りました(汗)。

 

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★部屋からみた裏庭。イノシシよけか、ネットが張ってあります。

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★当番表

 

そして講義をはさみながら、本堂で静坐と唱題行に入ります。

 

私も正座は慣れているのですが、今回、絨毯の上での正座と、畳の上での正座の違いがよくわかりました。

 

座って合掌していると、遠くから、太鼓の音と、お題目が聞こえます。

それがだんだんと近づいてくるのですが、それが何とも言えない感じです。
「ああ、この場にいてよかった」というのでしょうか。

 

そして、お題目を唱えるわけですが、徐々に早くなり、またゆっくりになります。この間、何分くらいなのか分かりませんが、結構な時間ではないでしょうか。

 

そのうち、本堂内も薄暗くなってきます。

 

同じ言葉を繰り返すと、人間、トランス状態になりますが、
「宗教的法悦とは」ということを、ほんのちょっと体験した気がしました。

 

その後の「静坐」は何ともきもちよく終えることができました。

 

朝は「朝勤」夕方は「唱題行と静坐」をやります。

やってみてわかったのですが「まあ、1回やってみてよ」としか言えません。
まずは「体験してみること」なのです。

 

敢えて言えば「アタマをつかうこと」「からだをつかうこと」のアンバランスをリセットするような感じです。

 

 

そして、唯一??のたのしみ?

 

食事です。

 

食事にも作法があります。

例えば、回りの人と食べるスピードを合わせるとか、最後はほうじ茶が出ますが、たくわんを一切れ残しておいて、それで茶碗をキレイにするとか(昔の人はやってたんですけどね)。

 

そして、二日目の夜になる頃には、足が痛い(笑)。

普段どんなに使ってない(使ってるつもりなんですけど)のか、筋肉痛になりました。