著者である草階文恵氏は私の同門である。
思えば1999年の「全国操体バランス運動研究会東京大会」で、並んで三浦先生の基調講演を聴いたのが何だか懐かしい。
(その年は私も初めての本を出したのだった)
「大きくなったな、妹よ」という感じで、嬉しい限りである。
一つ言うといえば、初の師匠(三浦先生)の監修を先取り(笑)された事くらいか(笑)
操体について、色々書かれているサイトがあるが、「きもちいいように動く」と書かれているだけで、何だか「動けば何でもきもちいいのか??」という誤解を招く表現も見られるが、そうではない。
確かに「きもちよく」なのだが、その前に「動いてみて、その動きにきもちよさがあったら、きもちよく動く(味わう)」
なのである。
その辺りは師匠の校正がばっちり入っている。
若い女子が対象ではあるが、操体の基本はしっかり踏襲している。
実は出版前に校正原稿を見せていただく機会があった。
出版というのは、出るまでは筆者と編集者の戦いで、出てからは出版社と書店の戦いだ、と言ったのは松岡正剛さんだったが、確かに
その通りなのである。
出版社は売りたいし、筆者は自分の言い分を通したい。
「食事制限なしでやせた」とか、「慢性肩こりが」というのを見ると、「やせる操体があるのか」「肩こりや花粉症に効く操体があるのか」と思うかもしれないが、そういうことではない。
操体をやって、バランスがとれてきた結果、症状が改善したり、体重が適正になったのである。