操体法大辞典

操体の専門家による、操体の最新情報など

きっかけ。

道でSさんに声をかけられた。音楽家のお嬢様がおり、肩と首の痛みで困っているのでどうしたらいいのかと暫く前に相談を受けたのである。Sさんは私が操体の専門家であることを知っておられるが、操体とは全く別ルートの知り合いなので、もし気になるのだったらと、師匠を紹介してある。



勿論最初は病院に行って検査を受けるもので、お嬢さんは名医と言われるドクターのところへ行ってみたらしい。症状というのは、肩や首周辺のの絶え間ない痛み。ドクターの診断は「低髄液圧症候群でもストレートネックでもなし」。つまり、異常なし。しかし、本人は苦痛を訴えている。



また、以前に気功もどきというか、あまり触れないような療法を受けて悪化したことがあり、手技療法に対して少し怖いところもあるらしい。



★誤解して欲しくないのは、手技療法が全部そうではないということだ。整体でも実力とキャリアがある先生に診て頂ければいいと思うし、カイロも同様。しかし、『勉強中の知り合いにやってもらって壊した』という話はたまに聞くし、そういう方が来られることもある。運が悪かったとしか言いようがない。



★また、信じられないことだが、『操体』を名乗っているところに行ったら調子が悪くなったとか、そのような話も聞いたことがある。一体何をやったのか。快適感覚をききわけ、味わう、という

『快適感覚に従った動診と操法』をやったのかと考えてしまう。また、そのような話を聞くと心が痛む。



どこかに行って「壊された」という体験は非常に不幸なものだ。からだは勿論だが、心も閉ざしてしまう場合があるからでもある。



先日、Sさんから連絡があり、お嬢さんが操体を受ける気になったという。



大丈夫。良くなります。



きもちよさをききわけ、味わって下さい。