「足趾の操法」と聞いて「あ、ユビモミね」という方がたまにいらっしゃるが、
足趾の操法は、「ユビモミ」の進化形なのである。
操体は「症状疾患にとらわれない臨床」だが、
まさに「足趾」もそのとおりである。
私は「足趾の操法」は「万病を治せる妙療法」だと思っている。
橋本敬三先生はプロは足の指まで診ることもある、と
言っておられた。また「五十肩は足で治る」とも書いている。
足の趾(ゆび)は、からだの根っこだ。
根っこに直接アプローチしているのである。
元々橋本敬三先生が70歳から72歳の頃、温古堂に「足心道」の先生が出入りして
いた。三浦先生によると、たまにその先生につかまって、足心道の被験者に
させられたそうだ。私も実は受けたことがあるが、とっても痛い。
痛いのだが、痛みは一瞬で、あとはすっきりする。
橋本先生も受けて痛がっていたそうだ。
それを、痛くなく、きもちよさを味わえるように改良した。
それが、ゆらす、おとす、もむ、の3操法である。
その3つに、三浦寛先生が操法の最後の「おさめ」を加え、
さらに五つの操法を加えた。
「おさめ」のあるなしで、被験者が体感する快感度は全くちがってくる。
アタマのてっぺんまで突き抜けるような快感を味わう人もいれば
全身が溶けるようにきもちいい、という人など様々だ。
足の指を握られた瞬間、からだに電流が走ったという人もいた。
それに、畠山が二十年近く研究してきた、「趾廻し」を加えたものが
「足趾の操法」だ。「足趾の操法」は、一般社団法人日本操体指導者協会
の登録商標でもある。
講習でもよく言うのだが、
「足趾の操法」は、それだけでも操体の臨床として十分成り立つ。
私も、まだ動診操法が未熟な時はお世話になった。
はっきり言って、早く開業したいのであれば、
「足趾の操法」を 会得して、それから操体の勉強をじっくりやるのが
もしかしたらベストかも、と思ったりする。
「足趾の操法」は、被験者の反応を得やすい。
つまり勉強のモチベーションが上がるのだ。
また家族などに被験者を頼んでも、きもちいいので気軽に応じてくれる。
(毎日一人、百人もやれば、相当上達する)
小さい子供、寝たきりの人などにもできる。
これが、本当に「喜んでいただいて、お役に立つということなんだな」
と思う。
★最大のデメリットは、自分でできないということだ。
これだけは残念である。
私自身、自分のレプリカントでも作って毎晩やらせたいとか
真面目に考えることがある。
ホントです。
そんな魅力満載の「足趾の操法」だが、
きもちよさを味わっていただくには、コツがある。
操者のポジショニング、足趾の保持のしかた(1ミリ違っても、
快感度がかわってくる)、呼吸法などである。
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また「足趾の操法」を体験したいのであれば、
TEI-ZAN操体医科学研究所までお越し下さい。
初診時は大抵足趾の操法からはじめます。
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なお、たまに「水虫の患者さんが来たらどうするんですか」と
聞かれることがあるが、長年やっていて、感染ったことはない。
三浦先生にも聞いてみたが、三浦先生も感染ったことは
ないらしいのでご安心下さい。