操体法大辞典

操体の専門家による、操体の最新情報など

操体を学びながらからだを治す。

操体を学ぶメリットを考えてみると、勿論習得は当然だが、習っているうちにからだのトラブルが治ってしまったというのをよく見る。

特に時間をかけて悪くしたものだから、治るにもかかった時間だけかかるのは当然だ。まあ、それをどこまで短くするかというのも操者の踏ん張りどころでもある。

指圧などは(最近は強圧はあまり流行らないらしい)、指を壊して一人前、という話を聞く時代があった。揉み系整体でも同様だ。

壊すと言えば、他力の療法は誰かを壊して一人前になる。自分を壊して、誰かのからだを借りて、それを壊して一人前になるのだ。 

操体を勉強したいという人達で「めっちゃ健康です」という人は余りいない。
何かトラブルを抱えているのが普通である。
元気で健康そうに見えても、実はスポーツでからだにヘンな歪みがついていたり、ひかがみを押すと飛び上がる程痛いこともある。

また「臨床家は五体満足というのは不満足」と、師匠は言う。

私はド近眼だが(おまけに親が二人とも緑内障っぽいので遺伝的に眼圧が高い。失明する可能性もないといえばない)多分そのお陰で触覚と聴覚には恵まれているのだと思う。

どこかトラブルがあり、それが変わっていく様子を自分で体験できる。

自分が「変わる」様子がわかるというのも、操体の面白いところだ。