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操体法大辞典

操体の専門家による、操体の最新情報など

春爛漫

今年の3月中旬熱海某所で開催された「未詳倶楽部」という集まりに参加してきました。
これは松岡正剛氏が亭主役の「和」のテイストたっぷりの粋な大人の遊びの会です。私は10年前に入会していたのですが、土日に休みがとれず、今回なんと10年ぶりに参加することができました。
参加している方々は、和の文化レベルの高い方ばかりです。華道、茶道、能、日本の芸能などにも造詣が深いのです。私も歴史や武術系は結構詳しいのですが(本当は武士もお茶、お華、能はたしなむんですけど)、自分が如何に普段「体育会系」的に暮らしているか驚くばかりです。

多分、参加されている女性の95%は着付けができる方々です。全然自慢になりませんが、私は着付けができません(汗)。また、着付けをお願いしても、バスタオルをぐるぐる巻かれるとか、腹布団を入れるとか、それだけでげっそりしてしまうのです(パーティとかでよくチャイナドレスを着るのはこのためです)。かといって、そのような方々との接触を避けていると、山猿になってしまいます(笑)。

この集まりは、いつも素晴らしいゲストを迎えます。そして、そのゲストが誰だか当日まで分からないのです。
今回のゲストは、三味線演奏家で作曲家、本條流家元の本條秀太郎師匠でした。余程の邦楽ファンでなければ「その人誰よ」と思われるでしょうが

監修、民謡指導、三味線指導など
春日局(1984年、NHK大河ドラマ
花へんろ(1985年NHKドラマ人間模様)
翔ぶが如く(1990年、NHK大河ドラマ
八代将軍吉宗(1995年、NHK大河ドラマ
毛利元就(1997年、NHK大河ドラマ
元禄繚乱(1999年、NHK大河ドラマ
新選組!(2004年、NHK大河ドラマ
風林火山(2007年、NHK大河ドラマ
篤姫(2008年、NHK大河ドラマ
天地人(2009年、NHK大河ドラマ
坂の上の雲(2009年、NHKスペシャルドラマ)
龍馬伝(2010年、NHK大河ドラマ

というように、大河ドラマでの三味線指導には欠かせない方なのです。「龍馬伝」で、福山雅治に三味線の稽古をつけたのも本條師匠なのです。

長くなりましたが、その後本條」師匠の三味線で生の「端唄」を体験しました。邦楽には余り詳しくないのですが、「長唄」に対するのが「端唄」なのだそうです。

「小唄は爪弾きであるのに対して端唄は撥を使う。また、節回しも若干の相違があり、うた沢に比べてサラリとうたうのを特徴とする。 鼓や笛といった鳴り物付きで唄われることが多い。」
江戸吉原の粋を歌った端唄を沢山聞かせていただきましたが、演奏の合間に本條師匠が「江戸豆知識」のようなお話をしてくださいます。
吉原には船で行く人も多かったそうです。また、普通は船頭さんが一人なのですが、早く吉原に行きたい人(笑)のために、船頭さんが二人や三人で早漕ぎした船があったとか、格子を覗くだけで冷やかす客の話とか、吉原には元々女芸者がおり、彼女達は身売りをするのではなく芸を売っていて、それが後に幇間(太鼓持ち)になったとか。吉原モノの映画やドラマで布団部屋が出て来ますが、江戸時代には「布団」というのはあくまで「敷き布団」であり、掛け布団ではなく、かい巻きを着て寝ていたとか。これは吉原ではないですが、深川芸者は男物の羽織を着て、一年中足袋を履かず、男言葉を使っていたとか、江戸っ子は濁った言葉を使わなかったとか、今では東京でも「七味唐辛子」と言いますが、「七味唐辛子」というのは上方の呼び方で、江戸では「七色(なないろ)唐辛子」と呼んでいたとか、江戸マニアにとっては目が輝くようなお話でした。

端唄の中で「客が遊女に振られ、明け方まで布団の中で寝たふりをしており、やっと来たと思ったら、行灯に油を入れに来た廓の男衆だった」というのがありました。私は丁度数日前に「廓源氏(3)」を読んだばかりだったので、客を取るのを拒否して折檻されるお女郎さんとか、見せしめにされる花魁とか「どろどろ系」の吉原モノを読んでいたので「遊女が客を振ってもだいじょぶなのか?」と思いました。


夕食の席は大広間で、くじ引きで席を決めるのですが、私は大当たりで松岡さんの隣(笑)。「遊女がお客を振ってもいいんですか?」という質問をしてみました。松岡さんは「それはね、粋に振ればいいんだよ。そうすれば客は文句を言えないんだよ」と、答えて下さいました。
なるほどねぇ。

未詳倶楽部に入ると、俳号を頂けるのですが、私は10年前に頂き損ねていたので、今回頂けることになりました。私はペンネームというか、雅号をもっているので、その話をしたり、好きなコトとか色々話をしているうちに、私はAppleが大好きで、スティーブ・ジョブズが来日した時、基調講演を聴きにいった位マニアだという話をしたら
「そうだ、ジョブズの子供にしよう」と、さらさらと筆で「序萃」(じょすい)と書いて下さいました。俳句も詠まないのに俳号をいただいていいのだろうか、いや、これから詠もう。

橋本敬三先生はある日、若き日の三浦先生に「治療所にばかりこもっていると脳みそがくさるぞ」とおっしゃったそうです。
私達はともすれば、狭い世界に籠もりがちです。そういう時は、全くジャンルの違う人達、それも自分よりもレベルの高い方達と遊ぶと世界が広がるのです。

あと「1万時間の法則」というのがあり、何かに1万時間以上費やしている方々は、ジャンルは違っても共通の「何か」を共有できます。例えば、華道の先生や、武術の先生、アーティストの方々と話をしてもある「何か」を共有することができるのです。

三浦寛 操体人生46年の集大成 "操体マンダラ Live ONLY-ONE 46th Anniversary"は2012年7月16日(海の日)に開催致します。























評価:

板東 いるか

ぶんか社



¥ 650


(2011-09-10)


コメント:未完ですがこれでおわりのようです