操体法大辞典

操体の専門家による、操体の最新情報など

症状、疾患にとらわれない

先日、東洋医学関係のT出版の編集H氏とお話する機会があった。

聞いてみると、ショールームに操体の本を探していらっしゃる方の多くが「症状疾患別の操体法の本はないのですか」と聞くらしい。H氏は、操体については詳しい方である。なので、「操体には『症状・疾患別』という考えはない」ことを認識されていらっしゃる。





辛い、ここが痛い、という時に「腰痛に効く操体法」「肩こりに効く操体法」というものを求められることがある。辛い人にとっては、最もなことだと思う。

また、「あなたの症状はこの操法でよくなる」とか言われれば、すがりたくなるのも当然だ。しかし、操体はあくまでも「快適感覚のききわけ」であるから、それがきもちいいのかここちいいのか、いい感じなのかイタ気持ちいいのか本人しかわからない。その感覚の聞き分けを大事にするのが操体なのである。



よく「椎間板ヘルニアには操体は効果があるんでしょうか」とか

「私の症状に操体は効果があるのでしょうか」と聞かれる。

「いままで、気持ちよさを味わって、いやされるという経験がなければ、やってみる価値はあります」と答えている。



これに関しては、絶対間違っていないと思う。