皮膚に軽く触れ、暫くの間感覚をききわけさせるようなアプローチを渦状波(カジョウハ)という。まあこれは私達一門の言葉なので、「皮膚へのアプローチ」でいいと思う。
たまに本で読んだものを真似してやってくれる人がいるが、やっぱり違う。指尖が触れる面積や触れ方、中には使う指が違っている場合もある。こればかりは実際に体験していただくのが一番かもしれない。
皮膚へのアプローチ法も色々あるのだが、私達は本当に指先の一部分を軽く皮膚に当て、数ミリ程度の流れをつける。
これとは別に「診断法」として、皮膚を指先でピンチのようにつまみ、異常感覚を診る「擦診」というものがある。皮膚をつまんでみる「操法」とは異なるものだ。皮膚に異常感覚があると、針でつつかれたような鋭いチカッとするような痛みを感じる。
それはさておき、皮膚に触れられていると、からだに様々な現象を感じる。例えば、これは「予備感覚」と師匠が命名したのだが、皮膚に触れられていると感じる、感覚はあるのだが、それが快なのか不快なのかわからない感覚を指す。
そのまま感覚のききわけをとっていると、感覚が変化してきもちよさになったり、どこかが暖かくなったり、イメージが見えたり、無意識の動きがおこったりする。しびれるとか、じんじんするとかそんな感覚がつく場合もあるし、涙が出たり、笑ってしまったりするし、「意識飛び」と言って瞬間的に深い眠りに落ちる場合もある。
勿論眠ってしまう場合もあるが、これらの現象は無意識のうちにおこる。
というわけで、先日皮膚へのアプローチの最中に起こった出来事をいくつか書いてみようと思う
・右手が勝手に動き出し、笑いが止まらなくなる
・自分は仰向けだが、お腹の上でこびとが踊っていて何だか楽しくなる
・何だかわからないが書院造りの床の間?が見える(私)
・右手が勝手に動いて笑い出す(私)
・ジャックと豆の木の木が見え、その木がどんどん伸びていく。その感じが気持ちいい。雲の上まで
伸びていって、やがて降りてきて地面に足がどっしりついている。とてもきもちいい
・赤とか黄色の色が見える
・イビキをかいて寝入ってしまう
・土左衛門になった私がみえる(でもきもちいい)
・書き初め(?)が見える
・身体の中を白い竜が通り抜けていく
・手足が伸びているような感じがする
・熱くなる。おなかがすく
など、バラエティに富んでいる
皮膚は本当に不思議なスイッチだ。