操体法大辞典

操体の専門家による、操体の最新情報など

操体法東京研究会 講習の動画をYoutubeにアップしました

2010年2月11日(祝日)臨床家による操体セミナー

行徳ゴールドジムにて開催致します







2010年操体法集中講座(第3回足趾の操法集中講座)



橋本敬三先生の直系の弟子であるわたくしとしては(私は孫弟子です)、やはり私が学んだ操体法東京研究会の講習の、師匠三浦寛先生の動きを少しづつ紹介したいと思い、少しづつ動画をアップすることにしました。



確かに橋本敬三先生の時代は「楽な方に動かして瞬間急速脱力」というのはありました。勿論それだけじゃないんですが、多くの方は「膝を左右に倒す」とか「つま先を上げる」とか「うつ伏せで膝を脇に向かって引き上げる」とか、痛い方から痛くない方に動かして、抵抗を与えて瞬間急速脱力をする、というのが操体だと思っているのが現状です。



★本当はこの3つ、難易度は高いのです。誰でも簡単にできそうですが、結果を出すのは難しい、ということです。





私も20年近く前に習った操体はそうだったので、そう思っていたのですが、三浦先生との出会いでそれが変わりました。



その後、二者択一の瞬間急速脱力(第1分析)ではなく、一つ一つの動きに快適感覚をききわけさせ(動診)、味わう(操法)という『第2分析』メインとなり、今は皮膚に問いかける『第3分析』、また、一部の弟子にしか伝授されていない第3分析以上の分析法を用いています。



★世の中には、第1分析と第2分析の区別をする勉強をしていないのに、言葉だけ「快」「きもちいい」と、第2分析をしているフリをしつつも、実は第1分析をしているというケースが非常に多いのです。



★『楽なほうに気持ちよく』というのもありますが、本当は「きもちよく」ではなく、楽な方を選択させているのです。



★第1、第2分析の区別がつかずに混同している位だったら、楽な方に瞬間急速脱力させる、クラシックな第1分析をやっているほうが立派です。



★言葉だけ「きもちよく」と言いながら、実は二者択一の分析をしているのが一番悪い。何が悪いかというと、患者さんに迷惑がかかるのです。



『きもちよさをさがして動いて』

『きもちよく動いて』

という指導をしているのは、「第1分析と第2分析の区別がついていない」指導者です。




操体を受ける場合、第1分析と第2分析の区別がついている指導者を選んで下さい。



★それから、「動診と操法」の区別がちゃんとついている指導者を選んで下さいね。動診(快適感覚をききわけ)、操法(味わう)の区別がついていないと

「きもちよく動いて」

「きもちよさを探して動いて」

という指導をします。



もしも貴方が「きもちよく動ける」のだったらいいかもしれません。でも、心のどこかで『ほんとに気持ちいいのかなぁ』と思ったり、『操体って難しいなぁ』と思ったら、それは指導者の勉強不足です。





というのは、私のところに

『きもちよく動いて、と言われたけどわかりませんでした』

『熱意のある先生だったので、きもちいいフリをしました』


というクライアントが見えたのです(去年だけで20名位です)。そういう方が多いのです。

私にとっても迷惑だし、クライアントの方にとっても迷惑です。



あ、話が少し飛びましたが(笑)



今回は「上肢伸展」です。どちらが楽か辛いか、比較対照して、楽な方に動かして瞬間急速脱力する、というのを想像した方は「一体これは何?」と思うかもしれませんが、これが「一つ一つの動きに快適感覚をききわけさせる」第2分析です。この動診(分析)によって、快適感覚がききわけられたら、それを味わう(操法)という過程をとおるので、「どちらが」という問いかけではなく、「この動きにきもちのよさがききわけられますか?」という問いかけを行います。その際、操者の介助・補助・言葉の誘導によって快適感覚のききわけを促します。が、決してきもちよさを探すのではありません。



動診をとおして、ききわけるのです。