2010年2月11日、行徳ゴールドジムで「臨床家による操体セミナー」を開催しました。今回は「側屈」をメインにやりました。
側屈とか捻転とかを紹介すると『これは何に効くんですか』と、聞かれますが、これは全ての動きの「基(もと)」になるものです。このからだの使い方、動かし方が身についていると、全ての「からだづかい」がスムースに、効率よく、疲れにくく、美しく行うことができます。また、この動きができない、やりにくい場合は『からだのどこかに歪みがあるんだな』と、気づくことができます。
今回やったのは、膝二分の一屈曲位で、両手を肩の高さに開いて内旋、外旋という動きをからだの末端からとおすことにより、全身形態が連動(腰が捻転し、それに伴って膝が傾倒してくる)し、そのプロセス中で快適感覚をききわけ(動診:診断)、味わう(操法:治療)のです。
これは、2つの対になった動きを比較対照して、辛い方から楽な方に動かして、瞬間急速脱力する『第1分析』ではなく、一つ一つの動きに快適感覚をききわける、『第2分析』の動診です。第2分析では、瞬間急速脱力は促しません。
また、自力自動(介助者なしで行う)の操体を行う場合のスピードにも注目して下さい。
なお、本当に上手い指導者(横で言葉の誘導をしているのは、師匠、三浦寛先生)は、多数の被験者(生徒)相手に、言葉の誘導だけで、快適感覚をききわけさせ、味わわせることができます。この動画も、実際床に休んで頂いて音声だけをききながら、言葉の誘導に従うのも一つの手です。
実際、私や他の東京操体フォーラム実行委員も会場にいたのですが、一緒に寝転がってやると、寝てしまう(笑)のは確実だったので、立っていました。