操体法大辞典

操体の専門家による、操体の最新情報など

操体もプロフェッショナルの時代?2013年からは「自尊心の時代」

誕生数秘学でも、陰陽理論においても、占星術にしても、マヤ歴にしても、2012年というのは「変化の年」らしい。マヤ歴のアセンションは実は今年の10月という説もあるらしいが、いずれにせよ2008年のリーマンショック以来、地震などをはじめ、今までの社会が変わりつつある。

この変化を予測していた人は「なるほど」と、そんなにあわてないのだろうが、準備も予測もしていなかった、つまり「男性原理の時代」から「女性原理の時代」への変化に対応できない人達があわてるのだろう。

楽なほうに動かして、瞬間急速脱力!(動いて、ぎゅ〜っと動きをとめて、はい、ドスン!と一気に抜いて。はい、もう一度くり返して、みたいな)という、いささか「男性的」な動診と操法に固執していると、恐竜のように絶滅する可能性があるかもしれない。

橋本先生が「きもちよさで良くなる」と、弟子達に「楽から快への変換」宣言をした年あたりから、それまでの「実」的(押すとしこりがあったりする、おこっている症状)な患者が減り、「虚」(力がない、元気がない。押しても力がなく、奥のほうに小さなしこりがあったりする)的な患者が増えてきたという。
操体の分析方法も、「第1分析」から「第2分析」へと変わってきている。

★現在でも第一分析でやっておられる方もお見受けするが、時代の変化と共に、第1分析では間に合わなくなっているはずだ。そのような場合、大抵は操体と何かを組み合わせてやっていることが多い。
マドリッドの小野田先生も、現在は浪越先生の時代の指圧では間に合わない、と言われている。なので、新たに「Aze shiatsu」を考案された。指圧の本質は変わらないが、現代の症状疾患に対応した、進化した指圧である。遠藤喨及先生のタオ指圧も同様だ。

時代の変化は人間のボディにも顕著に表れている。最近は、第2分析よりも第3分析(渦状波、皮膚へのアプローチ)が効果的なのも、それを表しているのかもしれない。

さて、人間の脳は、ある一つの感性を長時間保つのは難しく、常に4つの気分で回っているという。


 ネーミングと時代の関係
脳は4つの気分で回っている

1971〜1984年「忠誠心」の時代
[キーワード]秩序とグローバル、社会運動、画一的、シンプル

1985〜1998年「下克上」の時代
[キーワード〕エリート意識、セレプ志向、快楽競争主義、付加価値

1999年2012年「自己愛」の時代
[キーワード]自分かわいい、アマチュア容認、自分探し、癒し

2013〜2026年「自尊心」の時代
[キーワード]伝統やヒーローに憧れる、本物志向、「らしさ」の復権

1999年から2012年にかけては「自己愛の時代」だったそうだ。自分探し、癒し、アマチュア容認。なるほどと思えるキーワードだ。
私達の業界においても、アマチュアが多く参入してきた。簡単に短い講習を受けただけで治療家になれるとか、いわゆる「甘い」人達、あるいは、会社員に適応できないからという理由でこの世界に入ってきた人達も大勢いた。いやホントに甘いのだ。

3年間専門学校に通った国家資格保有者や、公認ライセンスを保有している人達よりもお手軽にこの業界に入ってきたのである。まともに勉強した人達にとっては、少しばかり不遇の時代が続いたような気がする。

例えば、レイキも能力がある方はある。結果を出せるのだが、お金を払って、アテューメントを受けて、突然レイキセラピストになる人もいた。
私の周囲にもレイキセラピストがいるが、「なるほど」という方と「う〜ん」という方もいる。レイキではないが、「この人が心理カウンセラーですか(汗)」という方もいた。
整体の学校が増え、リフレクソロジーの学校が大流行して、OLや会社員が会社を辞め、独立開業に走った時代でもあった。

確かに「アマチュア容認」の時代だったのだ。

操体は、クライアントが受ける場合、操者は「難しさを感じさせないように」「シンプルに伝える」ようにしている。橋本先生も患者さんには「簡単だよ」と言われていた。しかし、弟子には「大変なモノに関わってしまったな〜。操体は面白いぞ。一生楽しめるからな」と言われた。

患者には「簡単」と言い、弟子には「たいへんな事に関わったな(でも勉強しがいはある)」と言ったのである。

その「簡単だよ」という言葉を勘違いして、操体指導者になるのも簡単だと思っている方がいる。残念だが、簡単ではない。被験者に「簡単にスムースに」受けていただくには、操者は修業を積む必要があるのだ(私だって18年目になるが、指導する立場になってもまだまだ修業中なのだ。勉強は定期的にしているし、自分の勉強のため、操体法東京研究会のサブ講師もさせていただいている)。

2013年からは、プロフェッショナルの時代に入る。アマチュア容認の時代に手技療法の時代に入った人も、この数年を生き抜いてくれば、立派なプロフェッショナルなのである。

そう、アマチュアも続けていけばプロになる道は開ける。

石の上にも3年ではないが、今までしっか修業を積んで、静かな汗を流してきた人達の時代がやってくる。




















評価:

感性リサーチネーミングラボ

成美堂出版



¥ 530


(2011-05-05)


コメント:時代は13年サイクル(脳の気分)で巡っているそうである。ネーミングと時代の関係は非常に興味深い。