操体法大辞典

操体の専門家による、操体の最新情報など

フィットネスウォーキングインストラクター養成講座

 私は「健康運動指導士」(厚労省系)と文部科学大臣公認認定「スポーツプログラマ」(文科省系)という運動系の資格を持っている。まあ、厚労省と文科省を両方カバーしているわけだ。
操体は「運動指導」でもあるから、操体指導をするのだったら、持っていてもいい資格である。どちらの資格も、鍼灸の学生や鍼灸師の受講者が多かったように思える。鍼灸師もスポーツリハビリとか、そちらの方面のニーズが増えているからかもしれない。

健康運動指導士は以前からあった資格だが、平成20年にいわゆる「メタボ検診」が始まってから、育成を急いでいる。

私達スポーツプログラマは単位免除になるので、一念発起して合格した。
これらの資格は、とったらそのままよ、というわけではなく、資格更新研修というのがある。3年に何単位とか5年に何単位とか、決まっているのである。

今回私が受けたのは、健康運動指導士の資格更新に必要なポイントを得るための講習で、講義と実技、終了するとJAFA(日本フィットネス協会)認定の、フィットネスウォーキング協会「フィットネスウォーキングインストラクター養成講座」である。修了後、インストラクターの登録ができる。

さて、ウォーキングの団体にもいろいろあるようで、歩く距離にこだわる派、一時流行ったモデル系ウォーキング派、フィットネス(歩き方、健康のため、個人に合った歩き方推進)派などに分かれるようである。

今回私が受けたのは「フィットネスウォーキング」である。
個人個人の体力に合わせ、競争や歩く量ではなく、歩行法などに重点をおいたものだ。勿論減量などの目的もある。

私の同門、島根の福田画伯(彼もスポーツプログラマ)にこの講座を進めたら、何を想像したのか(デューク更家氏でも想像したんだろうか・・・)

「私の芸風ではありません」と言った。いや、アナタと私が一番あっているような気がするんだけど・・・


有明スポーツセンター


まあそれはいいとして、朝、東西線にのり、門前仲町からバスにゆられて約25分、江東区の有明スポーツセンターに到着した。早速会場に向かい、受付を済ませる。

講師は、多分指導のしすぎでハスキーヴォイスの倉方てる美先生。テンション高く、盛り上げが上手いのは流石エアロビの先生もされているだけある。

私は太極拳とか気功系なので(おっと、メインは操体です)、どちらかと言えば、口を閉じてやる系である。

★太極拳も気功も、舌先を軽く上前歯の裏につける。こうすると自然と鼻呼吸になる。「微笑」はできても、「ビッグ・スマイル」はできないのだ。

また、私達が妙にテンション高かったら、クライアントはびびるかドン引きするかもしれない(笑)

それはさておき、暫く忘れていた「METs」とか「EX」とか思い出したり。たまには勉強しなきゃダメだなこりゃ(笑)

後半は外に出て、参加者が2つの輪になってウォーミングアップ。順番に真ん中に出てストレッチを指導する。私はふつ〜のストレッチはやりたくなかったので(爆)、自然体立位をやった。

気になったのは、参加者の「がに股っぷり」。太ももの鍛えすぎ?あとは「ぐーっと」とか「ぎゅーっと」という言葉の多用。受講者が力んじゃうのにね(とか思うがまあ仕方ない)。
あとは、輪になってやってるんだから、参加者を見回すのが普通だろうが、一方向しか見ないケースもあり。一方向でしか指導してないんだろうか。

それはいいとして、実際に4キロ歩いた。
有明コロシアム

有明コロシアム。写真を撮っていたら遅れた(汗)。右に移っているのが倉方先生。

お台場

逆光のお台場。まぶしいぞ〜。この後、お台場の近くの浜で一休み。

フジテレビ

有明スポーツセンターから、フジテレビの前まで歩いた。

参加者

参加者。もうすぐゴールなので、ちょっとリラックスしている

終わってから「理解度テスト」(汗)と、答えあわせをして終了。

今回(またなんだけど)感じたのは、やはり運動指導者は「運動が得意で好きな人」が多いんだな、ということだ。

私のように、「え??あんたが運動指導??」と、中学校の時の先生が仰天するようなのは余りいない。いや、私もからだを動かすのが嫌いだったのではなく、

集団競技とか集団演舞とか集団ダンスとか、日光に当たるのが嫌いだっただけだ(笑)。
ヨガは小学校6年からやってたし、その後は太極拳とか武術系好きだったので、あ、多分「個人でやる微笑系」が好きだったのだ。

エクササイズガイド2006」では、ヨガやストレッチは3METsに満たないので「運動にはならん」と言っている。これは絶対ヘンじゃなか??


集団ビッグスマイル系の運動と合わなかったわけだ(納得)。

色々なところで書いているが、

運動が得意で好きな人は、苦手で嫌いな人の気持ちが分からないのだ。
これからの時代、運動好きは勝手にやるからいいだろうが、運動嫌いで苦手な「ロコモ予備軍」の指導をしなければならない。

なので、これからは「運動嫌い」の指導者を養成すべきなのだ。
ビッグスマイル系は「運動嫌い」にとっては苦手なこともあるし、テンションが高い相手といると、疲れてしまうこともあるからね。

ビッグスマイル系エクササイズよりも、微笑系鍛錬のほうが私には合ってるな。

それにしてもウォーキングは気持ちいい。
10年近く前に20日程入院して退院した後、リハビリのためにやったのが、葛西海浜公園へ向かうウォーキング用の道を歩くことだった。
最初は足がすべって坂から落ちたりもしたが、朝早起きしてとことこ歩くのは気分も良かったし、体力の回復にも役だった。歩くと脳内ホルモンが分泌されるので、きもちよくなるのだ。