
- 作者: 山崎将志
- 出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社
- 発売日: 2010/04/09
- メディア: 新書
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残念な人にならないように気配りしよう。
残念な人とは、プライオリティ(優先順位)がつけられない人である。ところが「プライオリティ」と言いながら、まるっきり的外れの「プライオリティ」を選んでいる人もいる。
フルタイムで働いている女性(特にお子さんがいる場合)はよくわかるだろうが、的外れのプライオリティを選ぶ輩は、一度フルタイム勤務の後にお腹を減らした子供に、栄養も考えた夕食を半年くらい作ればいいのだ。「オレは働いているから飯を作るのはカミさんの仕事だ」というのではなく、そんなことをやれば、プライオリティの選択とマルチタスクが身につく。
土日の朝に朝食を作る程度ではプライオリティやマルチタスクの勉強にはならない。
ご飯をつくる人は「ええっと、冷蔵庫にアレがあったから」とか、もの凄い勢いでアタマを回転させており、なおかつマルチタスクで動いている(基本的に男性はマルチタスクが苦手だそうだ)。
また、休日にどえらい豪華な食材を使ってつくる「おとこのりょうり」は、大方「片付けはしない」とか、趣味の域を出ないのである。
例えば、お湯で温めればいいパスタソースを使っても、サラダを用意し、パスタを茹で、温かいうちに食べていただくには「時間を計る」「手順を考える」ことが必要だ。
温かいものを温かいうちに供するというのは、最高の勉強になる。
それが分からないのが「残念な人」だ。
約束を守らない、空気が読めない、金銭にルーズ、いいオトナの割にタイミングがいい謝罪もできない。
多分人間が存在する以上絶対いなくならないと思うが、やっぱり悩ましい人々である。
中途半端に「残念」なのではよくない。誰もが驚く程の「残念」な場合、逆に誰にも真似できないような才能があることも否めない。すごいアーティストなんてそんなものなのだ。