- 作者: マックス桐島
- 出版社/メーカー: ディスカヴァー・トゥエンティワン
- 発売日: 2012/01/16
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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何だか「モテる技術系」の本ばかり読んでいるが(笑)メインは男性向けである。以前から「同じ人間なのに、どうしてオトコとオンナは違うんだ?」という疑問を持っているからである。
著者は長らくハリウッドで映画プロデューサーをしてきたマックス桐島氏。ハリウッドはエンターティメントビジネスの総本山だ。誰もが「モテるためにはどうするか」ということを、人生をかけて考え抜いているのである。
「モテ男子の言動を至近距離で目撃してきた業界人に密着取材ならぬ、密着師事をして、日本の非モテ男子とその予備軍のために、実地体験を通した"モテ男子プロデュース計画"をたてることにした」のがこの本である。ハリウッド、また映画プロデューサーらしいがどうやったら「自分をモテる男に演出する」ことができるか、ということが紹介されている。
- ハリウッドの肉食女子に「モテの基本」を教わる
- ハリウッドのカリスマ衣装係に「モテの技術」を教わる
- ハリウッドのスター俳優に「モテキャラ演出術」を教わる
- ハリウッドの美女店員に「モテ会話の極意」を教わる
- ハリウッドのVIPルームの用心棒に「モテしぐさのツボ」を教わる
- ハリウッド一流のスタントマンに「モテボディの作り方」を教わる
- ハリウッドのセレブ夫婦に「モテ男子の育て方」を教わる
「モテの基本」は、「小汚い格好をやめる」「男惚れする男になる」「同感上手になる」「楽な人になる」「自分に自信を持つ」「『彼のことが気になる・・』と思われる言動をする」だそうだ。
「小汚い格好をやめる」これは「こざっぱり」ということだ。こざっぱりとした自分を演出するのがポイントである。先に紹介したアダム先生の「モテ本」にも書いてあったが、ファッションと清潔感で好感度は全然違ってくるのである。「こざっぱりしてファッションに気を遣え」というのは世界共通なのだ。
「楽な人になる」というのは「女性にリラックスと楽観思考を提供する言動や行動が、男性のモテ度を急上昇させる」ことである。イージーな人になれということではない。女性を悲しませない、苦しくさせない男性が「モテ男子」なのである。
「モテキャラ演出術」。危険キャラと無難キャラを合わせ持つ、ハイブリッドがこれからのモテ男子だそうだ。さらにモテキャラ演出のためには「非モテ心理」と永久に決別することもポイントだそうである。モテ心理は以下のとおり(非モテ心理をカッコの中に書く)
- ダメもと(断られたらどうしよう)
- 自分なら(自分なんて)
- 去る者追わず(許せないから忘れられない)
- とにかく塁にでる(ホームランか三振)
- 次につなげる(終着点だけを目指す)
- 結果にこだわらない(結果がすべて)
- 自分はモテる(自分はモテない)
- 自分が好き(自分が嫌い)
- 倒されたら再起すればいい(倒されたら終わり)
だそうである。これ、モテ心理に限らず、全てのことに通じるではないか。
また「最終決定を女性に委ねる男性」「この人といると息がつまりそうだと感じる男性」は女性が本能的にNGを感じるという意見には全面賛成。
「モテ会話の極意」私が最初に勤めた会社は、デンマークの会社だった。よく取引先のイタリアの会社から、リカルドという若いイタリア男が来ていた。彼は仕事でよく地方に出張に行くのだが、田舎の中華食堂のおねーちゃんにも「Bella(キレイだね)」と言うらしかった。この本にも「ほめること」と、書いてある。ハリウッド流モテトークが日本でもそのまま通用するとはあまり思えない。アダム先生の本にも「日本の男性は女性をほめるのがヘタである」と書いてあったが、確かにそんな感じだ。
「モテ男子の育て方」。これは非常に興味深いテーマである。私には子供はいないが、将来養子をもらったりすることもあるかもしれない(笑)。男の子がいるのだったら、是非モテ男子に育てて欲しいものだ。
まず、大人っぽい考え方や言動を身につけさせる。「彼はBoyじゃなくてManだわ」と女性に言わせるように育てる。具体的には、「年上のグループと交際させると、女子に気に入られる男子に育つ」「女性がもっとも生理的に嫌うのは"こども大人”だ」
ジャックとシャロンという夫婦はには息子がいる。彼らはハリウッドで高級リムジンサービスをしており、会社には「心得リスト」が貼られているらしい。日本では珍しくもないが、アメリカ、特にハリウッドでは珍しいのだそうだ。この心得を守れば顧客を満足させられるという、「客にモテるドライバー」の育成をしているのである。
- 絶対に客の態度に気色ばまない
- 絶対に客の挑発に反応しない
- 常に客の要望には耳を傾ける
- 絶対にノーと即答しない
- 絶対に客と口論しない
- 絶対に自分のことを話題にしない
- 常に女性客を念頭におく
- 絶対に状況報告を怠らない
これを元に、ジャックとシャロン夫妻は息子の脳裏にインプットしたのは
- 女の子の態度にイライラしないほうがモテるのよ
- 女の子にイヤミやジョークを言われたら、受け流したほうがモテるのよ
- 女の子の要望は、とりあえず聞いてあげるとモテるわよ
- 女の子には、すぐに「ダメ」とか「できない」とか返事しないほうがモテるのよ
- 女の子とは、言い争いをしないほうがモテるわよ
- 女の子には、自慢話や身の上話を自分から切り出さないほうがモテるのよ
- 女の子をいつも気にかけてあげるとモテるわよ
- 女の子に今の状態を知らせてあげるとモテるわよ
「○○すれば女性が喜ぶ」と教えて育てるのである。
引き続き、非モテネガティブだった息子の友人のためにも夫婦は「モテ意識講座」を行った。
- うまくいかない光景より、うまくいく光景を先に考えましょう
- 持っていないモノより、持っているモノに集中しましょう
- ダメなところより、いいところを見ましょう
- けなすより、先にほめましょう
- 欲しがるより、ありがたく思いましょう
- しかめっ面するより、笑いましょう
父親のジャックが息子に話したスポーツ関係のメタファーである。
- 投手は球種が多いほうがいい。緩急があって的を絞らせない投手は打者を翻弄できる
- ゴールに近づくほど沈着冷静に攻めろ。「がむしゃらに強引に」だけでは得点できない
- 負けていてもあきらめない選手やチームは、相手を根負けさせるパワーを秘めている
- 相手を圧倒することだけが勝利への道ではなく、意表をつくほうが効果的
- やらなければならないことを時々するプレイヤーよりも、してはいけないことを絶対にしないプレイヤーのほうが重宝がられる
まとめ。モテ男子に育てる方法。
- 子を年上グループと交流させよ!
- 親は子を"子ども大人"にするな!
- 親は息子にモテる態度を示せ!
- 親は5つのフレーズ(Thank you, Sorry, Yes, Thanks to you, Let me do it)を口にせよ!これは、感謝、反省、素直、謙譲、奉仕であり、女性が男性に求める資質であると共に"大人の要素"でもある。
- 日々の会話からモテ意識を高めろ!
「モテ男子」への道は東西を問わないのである。こうやって内面を磨き、あとは正しいベッドでのテクニックを学ぶべし(笑)。